概要
プリキュアシリーズにおける、破壊された物が戦闘後に自然修復する謎の現象。
敵怪物が出現して、街を壊したり木々を薙ぎ倒したりして暴れ、多大な被害が発生するが、プリキュアとの戦闘後はなぜか破壊された物が綺麗に修復されている。プリキュア達はそれに言及する事も不思議がる事もない。
また、戦闘に一般人が巻き込まれても、何事もなかったかのごとく周囲が元通りになっているので、「夢でも見ていたのか」と思い込んで、プリキュアの秘密が守られるといったケースも多い。
この現象は初代からおおむね続いており、制作サイドからの説明も一切ないので、「何らかの奇跡的な力が働いている」とでも解釈するしかない。
メタ的な話、ウルトラシリーズでウルトラマンと怪獣の市街戦でビル群が破壊されても翌週には綺麗に復旧しているようなもので、女児向けアニメで生々しい復興を描写するのも面倒という事情もあろう。放映期間中には東日本大震災や令和6年能登半島地震のような現実の大災害も起きており、フィクションの世界でくらい不幸な出来事が一瞬でなかった事になる奇跡が許されてもよいのではあるまいか。
しかし『フレッシュプリキュア』のように戦闘終了後に原状復帰されることがないため戦いに高い緊迫感を生み出していたシリーズも僅かにある。
各シリーズでの描写・エピソード
第48話で、巨大ランスVSキングジコチューの超巨人対決が勃発。両者とも身長約1000mの巨体の為、ランスがキングジコチュー目がけて走って行くだけで一歩ごとに数十軒の家屋が踏み潰され、肉弾戦でどちらかがダウンする度にこれまた数百軒が下敷きになるという、甚大な被害が発生したが、キングジコチューの消滅後は一瞬で復興していた。
幹部達がサイアークを誕生させると、ナマケルダの場合は周囲がカビだらけに、ホッシーワの場合は建造物がお菓子に変わり、オレスキーの場合は周囲が荒廃した風景に変わるといった、それぞれ固有の侵食状態が発生する。もちろんプリキュアが勝利すれば元の景色に戻る。
ウバウゾーが出現すると、ローズマリーが周囲への被害を防ぐべく、異空間デリシャスフィールドを展開し、戦闘はそこで行われるという展開がなされた。ローズマリーがその場にいない時は到着までウバウゾーを足止めする必要があったり、ローズマリーがダメージを受けるとフィールドが解除されるなど、彼の動向に左右されるデメリットあり。
スキアヘッドの襲撃で、聖あげはの愛車ピヨちゃんが大破したが、戦闘後は元に戻った。公共物ではなくプリキュアの私物が元に戻ったのは初。
放映時は、第1話でカバトンに破かれたソラのヒーロー手帳や、プリアラ43話でエリシオに燃やされたひまりのスイーツノートが元に戻らなかったのは何故かというネタ考察があったが、この2件とも変身する前の出来事であり、ソラもひまりも大切な書き物を失ったショックから立ち直って精神的成長を遂げたので、修復の神様も例外と見た…のかも。
作中ではキラキラエナジーの力の作用によりこの修復現象が起こっているのではないかと推察されている。
第44話で、ティラノサウルスのガオガオーンが暴れた際に道路が崩落し、愛犬を病院に連れて行こうとしたお鶴が立ち往生したが、それを見かねたトラメがガオガオーンを制止し、あえてプリキュアに浄化させる。それにより道路が修復され、お鶴は病院へ向かう事が出来た。作中人物、それも敵キャラクターが修復現象を把握していて利用したという極めて稀なケース。