概要
アニポケ無印第67話「ニャースのあいうえお」にて登場したメスのニャースである。ロケット団のニャース(以下、「ニャース」と表記)の初恋の相手で、彼が二足歩行および人間の言葉を喋る特技を習得するきっかけとなったポケモンでもある。
ホリウッドに住む大富豪の女性をトレーナーに持ち、宝石が好きで、ダイヤモンドが100個散りばめられたモンスターボールに目を輝かせていた。ニャースと出会った際は、彼に「私の愛が欲しければ大金持ちの人間になることね」と(方便のつもりで)言っている。
しかし、彼女の言葉を真に受け止めたニャースは、人間に近づくべく独学で二足歩行や人間の言葉を習得し、マドンニャに再アタックするのであった。しかし、外見がニャースから人間になったわけでは無いため、マドンニャは「立って歩く人間の言葉を話すニャースなんて気持ち悪いだけ」と振るのであった(これにより、ニャースはグレる様にロケット団に入団するのであった)。
その後、マドンニャのトレーナーの家の経営が悪化して捨てられたところを、かつてホリウッドで出会ったニャースの仲間であるペルシアンたちに拾われていたことが判明する。事情を知ったニャースとムサシ、コジロウは、マドンニャを解放するために奮闘するが、マドンニャは既にペルシアンと長い間暮らすうちに夫婦関係となっており、さらに人間の言葉を話すニャースは気持ち悪いという考えがまだ捨てきれていなかったことが判明する(結果、ニャースはマドンニャに二度失恋したことになったのであった)。
総評
ニャースの人生を狂わせた悪女ならぬ悪猫ではあるが、彼女の言葉によって「人語」と「二足歩行」を体得したニャースはロケット団への入団以降、主人公・サトシたちがが絡むエピソードでポケモンの言葉を通訳する重要な役回りを担う立場になり、周囲の人間やポケモンたちにとって助けになる存在になった。
彼女がいなければ、ニャースを通してサトシたちが絡む事件を解決できなかったことも多く、ポケモンシリーズを通した「影の立役者」的な存在である1匹のポケモンになっているところが皮肉にも否定できない。
自分が「気持ち悪い」とディスった「人語」と「二足歩行」が、後のニャースの特技としていかんなく発揮されて大活躍することになることは、彼女も想像できなかっただろう。
彼女の存在が、ポケモンの世界における「世の中の儘ならなさの一部」を現しているともいえる。