解析のクセを把握していれば高得点を取る『攻略法』とでも言うべきものはある
概要
トップアイドルグループⅢXのブレーン。本名武田美帆子。第13回NVGPで優勝した過去を持ち、豊富な経験と知識を武器に活動する理論派。他メンバーの二人に比べて対外的にも温厚な性格をしているが、ある出来事から長瀬麻奈を憎むという執念深い一面も見せる。
キャラクター詳細
人物像
クールで真面目、誰に対しても折り目正しく接する模範的な大人だが、初登場から東京編を経て番外編ストーリーでそのキャラクターが深堀りされるまでは、彼女の過去の因縁と歪んだ妄執が暴走した結果かなりヤバい人に見えないこともなかった。(後述)
「でも、今はもう私達――スリクスの方が強い。私達より弱いから負けた、それだけよ」
アイプラに登場するアイドルの中では最年長の24歳で、アイドル歴は高校生の時にデビューしてから7年(養成所こみで8年)という熟練。そのためマネージャー業務といった裏方の仕事にも精通している他、業界内にある程度のコネクションを持っている。
「最初にデビューした時は キラキラした衣装が、あんなに眩しかったのに」
他の二人が持ち前の才能やセンスに秀でた一方で、mihoの実力は培ってきた経験と積み重ねてきた努力に基づいており、二人と違って日々のレッスンも真摯に取り組み、気になるアイドルの練習を偵察するなど向上心は人一倍。
その性根は敵対した星見の子達とさして変わらない純粋なものであるため、不仲で扱いに手のかかるスリクスと比較して、仲のよさそうなグループに憧れずにはいられない様子。
おぼれてるように見えるほど水泳が苦手だったり、両目ともコンタクトを落として転倒するなど、キリッとした普段の印象とはギャップが映えるドジな一面もある。
容姿
ハーフアップにした腰下まで届く漆黒のロングヘアと切れ長の目が特徴的な美女。抜群のプロポーションは冗談半分でkanaに褒められたこともあり、星見BIG4に数えられる。
裸眼だとほぼ何も見えないレベルで視力が悪く、普段はコンタクトをしている。ゲーム内お仕事機能の一つ「リフレッシュ」において寮で休暇を取らせると、眼鏡をかけて過ごしている様子が見られる。
耳に付けている蝶の形をしたイヤリングは以前組んでいたユニットの名残。
家族構成
自分のことについて話さないため全く分からない。
好物
お酒が好きで、行きつけの居酒屋「とりのきもち」に通って一人呑みをしている。「ハツの塩焼き」や「よだれ鶏」といったおつまみがお気に入りらしい。
それでいて酒癖は悪く、口調が変わって周りの声も聞こえなくなるほどの怒り上戸。ゲーム内イベント「舌戦開幕!賛美の湯」では日頃の不満をぶちまけ、franはトリ頭、kanaについては豚と罵った。なお酒を飲んだ後のことは憶えていない様子。
「人の心を持たない、貴様らはウジ虫だあああ!!」
趣味
ライブバトルのリザルトを確認・復習したり、対戦相手の情報を調べて分析したりするのが日課。VENUSプログラムについても詳しく、点数の取り方というものを熟知している。上述した向上心も含め、その根本にはスリクスで唯一のアイドルが好きという想いがある。
果たしていない約束
mihoがアイドルを続けている目的は、トップアイドルになって長瀬麻奈を抹殺するためであった。
Sundanceと藤代葉
中学まで友達があまりおらず、いじめを受けた経験もある美帆子は、高校に入ってアイドルが好きな少女藤代葉と出会う。一緒にアイドルのライブを見に行ったりして仲を深めた二人はオーディションに挑戦、Sundanceというユニットでアイドルデビューする。
「私達、なんだか魔法少女に変身したみたいじゃない?」
ライブ後の反省会やVENUSプログラムの研究といったアイドル活動に励んだ二人は、第13回NEXT VENUSグランプリで優勝するところまで力を付けた。
しかし、BIG4にも手が届くかと思われた頃、葉が病床に臥せってしまう。入院したものの容態は悪化していくのみで、その年(作中時間軸で2017年)のクリスマス直前に息を引き取った。
親友を失った悲しみに暮れる美帆子に更なる悲劇が襲う。なんとその年のクリスマスは人気急上昇中だった新人アイドル長瀬麻奈が第14回NVGP決勝を前にして夭逝した日でもあり、今年一番とされるそのショッキングなニュースにかき消され、葉の訃報はほとんど報じられることなく人々の記憶から消えていったのだった。
誰もが麻奈の話題で持ち切りになる現実を目の当たりにした美帆子は絶望し、葉と交わした最後の約束を思い出す。
「心残りかあ……そうだなあ 一度くらい、長瀬麻奈ちゃんに勝ちたかったかなー。でも、そのくらいだよ。美帆ちゃんと組んで、あたし本当に楽しかったからさ。……美帆ちゃんは凄いアイドルになれるよ。あたしに囚われないで、新しい仲間とトップを取って」
約束を曲解した美帆子は葉の無念を晴らすという名目で、トップアイドルになり今度は自分が長瀬麻奈の痕跡を塗りつぶしてやろうと決意したのだった。
東京編での動向と気持ちの変化
BIG4の一角ⅢXのメンバーとなり、アイドル業界を牛耳ろうと画策する姫野霧子と利害が一致したmihoは、I-UNITYでの優勝ひいては業界の実質的な頂点に立ったら長瀬麻奈を抹殺すると宣言する。それはプレタポルテが持つ資金と人脈を使って麻奈名義の楽曲の権利を掌握することで、麻奈の歌を奪い、この世から消してしまおうというものだった。
東京編のⅢX側ストーリーが語られる番外編において、麻奈への復讐にも似た感情に燃えるmihoは、長瀬麻奈の意志を継ぐ者との戦いを経ても一向に晴れない気分から、自分のやっていることが本当に葉の願いを叶えることになるのか違和感を覚える。
最初の約束とアイドルを続ける目的
I-UNITYを終え、今までの規模では考えられないほど小さい会場でライブをすることになったスリクス。そこで偶然mihoはSundanceの頃から応援しているというファンと言葉を交わす。葉のことを覚えてくれている人がいたこと、小さな箱で観客の顔が普段よりよく見えたことから、自身がデビューした時のことを回顧する。
「魔法少女みたいに、私達もステージで誰かを幸せな気持ちに出来たらいいね」
トップを追い求めるばかりで葉と交わした最初の約束を忘れていたmihoは初心にかえり、長瀬麻奈の記録を塗りつぶすことは建前として、ステージを観に来てくれた人達を幸せにするため、アイドルを続けるのだった。
余談
麻奈の日記によると6月23日(2017年)に麻奈は前年度NVGP覇者であるSundanceにライブバトルで勝利しており、因縁はここから始まったものとされている。なおmihoが番外編で語っていた「一昨年、ほとんど決まりかけていた大きな企画を土壇場で長瀬麻奈に持っていかれ」たという話との関連性は不明。
加えて長瀬麻奈の活躍を描いたコミカライズBeginning of Lodestar第二巻では麻奈に敗北したSundanceが描かれており、昔のmihoだけでなく藤代葉の姿も確認することが出来る。