概要
三皇五帝の1人としても数えられる、夏王朝の始祖といわれる帝にして聖王。
名は文命(ぶんめい)、諡号は禹、別名は大禹、夏禹、戎禹ともいい、姓は姒(じ)。姓・諱を合わせ姒文命(じぶんめい)と呼ばれることもある。
父は四罪の一柱にも数えられる鯀であるといわれており、禹は黄帝の8代後の子孫、若しくは顓頊の孫といわれているほか、黄帝の4代後の孫という説もある。
伝説によると、卓越した政治手腕を持っていたが、決して誇る事はなかったという人徳者であった為、人々から尊敬されていたとされ、治水事業に失敗した父の後を継いで黄河の治水を成功させた功績により、舜から帝位を譲られたとされる。また夏王朝創始後に塗山氏女を娶り夏后としたという。
尚、一説によると禹は本来、父の鯀と同一神であり、龍蛇の姿をした神であったといわれている。