犬猿の仲
けんえんのなか
二者の仲が非常に険悪なこと。
概要
互いが互いを嫌い合っている、あるいは敵視し合っているなど、二者の関係が非常に険悪な事。類義語に水と油、ハブとマングース等がある。
ライバル同士である場合もあるが、殆どはただよく喧嘩しているだけで、競い合う或いは信念をぶつけ合う者は別でいる場合が多い。
語源
そもそもは人間が犬(猟犬)を連れて山に狩りに入るようになったことが発端であり、人に連れ立って狩りを手伝う肉食体育会系の犬と、縄張り意識の強い雑食インテリ系の猿の場合、カチ合うと確実に喧嘩になって小競り合いが開始される。まぁ、御託抜きでいえば単に縄張り争いである。
この様相を見ていた人間が、「犬と猿は仲が悪い」と認識し、出会えば互いを毛嫌いして喧嘩を起こしそうな不仲な関係を、『犬猿の仲』と称するようになった。十二支の由来を語った昔話でも、この語源となったシーンが登場する事がある。
生態が違うからわかり合えない。
嗅覚が鋭く地上を走り回る犬と、視覚が発達し樹上生活に適応した猿とでは、根本的に見ている世界が違う為に、考えかたが違いすぎて、わかり合おうとしてもわかり合えない、という意味も含まれる。
なお、小さい頃から一緒に育ってきた犬と猿は非常に仲が良くなる。要は互いを敵か仲間かと認識する差である。