概要
クワ科は真正双子葉類バラ目の植物の一群。日本ではクワ(マルベリー)、イチジクなどの果樹や、ゴムノキ、ガジュマルなどの知名度が高い。他に和紙の原料となるコウゾ(同属のヒメコウゾ、カジノキも一般的にコウゾと呼ぶ)や、熱帯果樹のパンノキ、パラミツなども本科に属する。
花は小さく雄花と雌花に分かれ、穂状花序または頭状花序を作ることが特徴。果実は桑の実のような集合果が多い。茎を傷つけると(ゴムの木に典型的に見られるように)白い乳液を出す。
従来のクロンキスト体系、新エングラー体系ではアサ、ホップ、カナムグラなども含めていたが、これらは現行のAPG体系ではアサ科として分離された。
熱帯、亜熱帯を中心に約40属1200種が知られているが、半数以上がイチジク属である。大半が木だが、ドルステニア属の一部の種やクワクサ属に草本植物もある。