概要
熱帯と温帯南部(暖帯)の中間にあたる気候。熱帯と異なり気温の季節変動(四季)があるものの、温帯と異なり冬でも氷点下になることがない。
ケッペンの気候区分には存在しないが、アリソフの気候区分、フローンの気候区分では亜熱帯の区分がある。ケッペンの気候区分においては温帯に区分される温暖冬季少雨気候、地中海性気候および温暖湿潤気候の一部に当たる地域である。
亜熱帯に対応する英語は subtropics であるとされるが、これは北回帰線と南回帰線(それぞれ北緯・南緯23.5度)から緯度35度あたりまでの地域を指す。この区分だと九州および四国の全域と中国地方の大部分、近畿地方の京都より南、東海地方の南部と房総半島南端がsubtropicsに含まれてしまう。
この緯度の陸地は、大陸の西岸では亜熱帯高圧帯の影響下で雨が降らずステップや砂漠などの乾燥帯となるが、大陸の東岸においてはモンスーンの影響を受けるため夏は非常に雨が多く湿潤となる。
この気候帯に属する地域のうち、大陸の西岸に当たる乾燥帯は地中海地域、サハラ砂漠、オーストラリアの大部分、カリフォルニア南部、南アフリカの西部などがあり、大陸東岸のモンスーン気候に当たる地域は華南、台湾、ベトナム北部、メキシコ湾岸北部、ヒマラヤ山脈南麓などが該当する。日本では奄美群島、沖縄本島(先島諸島は熱帯)、小笠原群島がこれに当たる。