概要
大陸北部の城塞都市、ヴァイゼの領主。
宮廷魔法使いデンケンの親戚で、デンケンの妻であるレクテューレの父。
馬車での移動中に黄金郷のマハトと出会い、殺されかけるも利害の一致から手を組み、表面上は彼を従わせることでヴァイゼで悪政を行う政敵を排除した。
人物像
世界でもトップクラスに魔族が何たるかを熟知していた人物で、マハトが人間に悪意を持たないまま人間を破滅させると理解していた。結果マハトの魔法で数十年の間ヴァイゼごと黄金となった。
愛煙家であり、また彼の亡き妻は紅茶を好んでいる。
グリュックがマハトと出会った当時、城塞都市ヴァイゼは帝都での政争に敗れた貴族が行き着く最後の場所であり、汚職や圧政など人の悪意による腐敗が蔓延していた。
正義感の強いグリュックの息子(レクテューレの兄)がヴァイゼの有力貴族たちに直訴し、その結果暗殺された事から、ヴァイゼ平定という息子の本懐を遂げるためマハトと手を組む事となる。
マハトを自らの側仕えとしてからは知略家としての辣腕を振るい、魔族が種族的に持つ「人を信頼させ欺く能力」をフルに活かしてヴァイゼを再編、発展させていった。
余談
デンケンや南の勇者同様、最初に抱いたイメージと実情が異なる人物で当初は「悪意を持たずに人間を殺せる魔族を従えようとした間抜け貴族」というイメージを抱かれていたが、実際は「魔族の危険性や精神性を深く理解し、その上で魔族と友人になり重用した」という味わい深い人物となっている。