ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

概要

『魔法少女にあこがれて』に登場する悪の組織「エノルミータ」を統べる総帥。

「魔法少女狩り」から帰還した際にヴェナリータとの意見の対立から、初期構成員3名を率いてエノルミータを離脱し、新組織「ロード団」を立ち上げ本格的に世界征服に乗り出す。

外見

和服の上から軍服のような肩章のついたマントを纏っている、切れ長の目をした冷たい印象を受ける成人女性。

額に四つの黒星が縦に並んでおり、おでこがとても広い。

性格

性格は尊大かつ苛烈で、暴君と呼ぶに相応しいもの。組織の目的たる世界征服貢献しないたちの戦いぶりを「くだらん」と切り捨て、任務に失敗したロコムジカ全裸に剥いて鞭打ち折檻するなど容赦がない。

また少々短絡的な面があり、上記の通り結果を出せない者への評価をすぐに下げてしまうほか、魔法少女狩りにおいて自分に敵う魔法少女が居なかったことで自分の力を過信したのか「向かうところ敵なし」とばかりに世界征服に乗り出し、「まだその時期じゃない」「力を蓄えるべき」というヴェナリータの諫言にも耳を貸さなかった。

加えて作中ではネーミングセンスの悪さが目立っており、エノルミータを離脱して立ち上げた新組織の名はロード団。これには配下のルベルブルーメにも内心で呆れられている。

能力

悪の組織エノルミータの幹部の戦闘力は変身時に肌に刻まれた黒星の数で表される(例えば、マジアベーゼは二つ星(左右の目じりに一つずつ)、ネロアリスは三つ星(額に三つ横並び))が、ロードエノルメの肌に刻まれた黒星は唯一無二の四つ星で、それに見合う膨大な魔力を有している。

能力は魔物の創造。持ち前の魔力量で大量の魔物を作り出して操ることができる。物体を魔物に変化させるマジアベーゼとは異なり、魔力そのものから魔物を創り出すため、四つ星のロードエノルメを魔力量で上回るか、ロードエノルメを打倒し魔力の供給を絶たない限り倒すことができないという反則級のもの。

魔物の創造と魔力量以外に特殊な能力を持たないため、戦術は基本的にはその魔力量で生み出した大量の魔物による力押しの物量戦だが、能力自体が強力なためゴリ押しでも問題がない。ロード自身も「我ら(自分とシスタギガント)がいれば世界征服など事が足りる」と自負していた。

作中での動向

レオパルト、マジアベーゼ、ネロアリスのエノルミータ加入以前に初期構成員を引き連れて「魔法少女狩り」に出ており、帰還後にヴェナリータによって引き合わされるが、三人の戦いぶりを「くだらん」と一蹴。それを放置したヴェナリータをも「手ぬるい」と見限り、初期構成員を引き連れてエノルミータから離脱。世界征服を推し進める組織「ロード団」を立ち上げる。

エノルミータに残留したマジアベーゼら三人のことは格下と見て放置し、後にロコムジカとルベルブルーメが敗退ののちエノルミータに寝返るが、これも無視。世界征服のための本格的な侵攻に乗り出す。

関連タグ

魔法少女にあこがれて エノルミータ

ロード団の配下

シスタギガント ロコムジカ ルベルブルーメ

この先、単行本3巻「Episode 18」以降のネタバレを含みます。

「くだらんな やはりこの程度か」

「そのまま眠るがいい」

「マジアベーゼ」

決戦にて

自分はナハトベースに控えつつ都市に魔物の大軍勢を放って人々を蹂躙し、さらにシスタギガントを差し向けて抵抗する魔法少女やエノルミータへの備えとしていたが、ナハトベースに単身乗り込んできたマジアベーゼと交戦。二つ星に過ぎないマジアベーゼではロードエノルメに敵うはずもなく、魔物による拘束を受けたマジアベーゼは行動不能に陥ってしまう……

(だめだ…)

(ずっと何言ってんだこの人)

(つまらない…つまらないつまらないつまらない…!!)

(何ひとつテンションが上がらない…)

……が、マジアベーゼが苦戦している理由は別にあった。

本作における魔力は、精神の昂りに応じて強まる。特にマジアベーゼの場合は、変身ヒロインを自分の手で苦しめることが性癖に完全一致していたからこそ能力を存分に発揮できていたのだが、ロードエノルメには食指が動かなかった

そもそもマジアベーゼこと柊うてなのストライクゾーンは魔法少女をはじめとする変身ヒロインであり、変身しているとはいえ大人の女性であるロードエノルメはその時点でストライクゾーンを外れている。そのうえ目的と言動もいい歳こいて世界征服を本気で成し遂げられると考えているというもので、そんな大人気ない大人を打ちのめしたところでうてなの見たいもの――「可愛く気高い変身ヒロインが苦しめられ悶えている姿」など期待できない。

そんなわけでモチベが上がらず、そのために魔力量で押し負けて苦戦していたマジアベーゼだったが、「いい歳こいてそんな子供みたいな…」と考えたところで、戦況を打開する策を思いつく。

それは、ロードエノルメに脳内フィルタをかけ、幼女と思い込むというもの。

「子供みたいなことを本気でやっている」ロードエノルメを本気で子供だと認識することで、「身の丈に合わない力に増長している子供」というキャラクターを当てはめたのだ。

読者の我々に当てはめれば、普段なら腹の立つネット上での煽りも、言っているのが幼女と思えば微笑ましくて可愛い、あるいはメスガキっぽくて興奮する、というのが分かりやすいだろうか。

それまでの言動を振り返ってみると、大した根拠もなく「世界征服など我々がいれば容易い」と考えていたり、エノルミータの残存勢力や配下の寝返りといった懸念を一顧だにせず無視していたりとロードエノルメの言動には詰めの甘い部分が多く、思慮の足りない子供のような性格として描かれていた。

ともあれ、そうしたフィルタを通してロードエノルメが性癖に刺さる姿に変換されたことで、「調子に乗っている子供にお仕置きする」というシチュエーションを見出したマジアベーゼはテンションをブチ上げ、それによって魔力量も爆発的に増加。目じりに二つだけあったはずの黒星は十を超え、拘束を脱して四つ星のロードエノルメを圧倒。

物量戦による力押しでの突破を試みたロードだが、ロードの魔物を自分の魔物に創り直すという荒業で逆に自分が拘束され、マジアベーゼにより、お尻ぺんぺんのお仕置きを受ける。

「ロードエノルメ」

ごめんなさいは?

戦いですらない一方的なお仕置きと完全な子ども扱いによって完膚無きまでに心を折られてしまったロードエノルメは、痛みと恐怖と屈辱によって子供のように泣きながらの「ごめんなさい」を引きずり出され、再起不能となった。

「何故だ…!! 何故こんな…!!」

言っただろう? 増長は身を滅ぼすと

「ヴェナリータ…! 貴様…!」

戦いの後、勝利に湧くエノルミータの隙を見計らって逃げ出すも、ナハトベースの路地裏でヴェナリータと遭遇。

そこで、今まで振るってきた四つ星の魔力は自分の素質によるものではなく、ヴェナリータによって与えられた借り物の力だったという事実を告げられる。

組織の総帥として頂点に立っていたはずの自分が、ヴェナリータにとっては使い捨ての駒でしかなかったと告げられたことで、激昂してヴェナリータに襲い掛かるも、背後に控えていたシスタギガントによって「処理」され、そのまま消息を絶った。