インフレバトル
はてしなきたたかい
概要
主にバトル漫画で使われる有名な技法の一つ。
「一つの敵を倒したら、また更に強い新たな敵が現れる」と言うパターンを繰り返し、敵味方の戦闘力を際限なくオーバーにしていくストーリーのこと。
特に少年ジャンプの掲載漫画は、当初は全然違う内容の作品だったが、いつの間にか集団で敵と戦う抗争モノに変化し、そのままインフレバトルにシフトする事も珍しくない。
それを逆用して、ワザと作品を破綻させた作品も偶に見受けられる。
詳細や該当作品は親記事のパワーインフレを参照して頂きたいが、広義には戦闘力の他、話のシリアスさや作風の過激さがエスカレートしていく場合も含まれる事がある。
インフレバトルの功罪
功
- 安定した展開で人気を維持できるようになった。
- 長期連載によって作家が利益が確保できる。
- 主人公の成長が分かりやすく読者に受け入れやすい。
- 「苦労して倒した〇〇より強い!?」と新たな敵が現れても盛り下がることが無い。
罪
- 作品の矛盾や後付けを招き、作品の全体評価が下がってします。
- 初期のキャラがないがしろにされてしまったり、空気になる。
- 似たり寄ったりの内容でマンネリが起きて読者の飽きを引き起こした
尤もこの件はジャンプも反省しており、「Toloveる」のように編集部側からインフレバトル化の展開を断った例も出た。
反例
この傾向の反例として、ウイングマンとダイの大冒険を始めONE PIECEや名探偵コナンの様に最初に終点を設定して肉付けする技法もあるが、この方法も人気が出ると結局インフレや、引き延ばし・中だるみに発展してゆく事が多い為、一長一短と言える。
その他インフレを打ち切る手段としては、ジョジョの奇妙な冒険のように、作品ごとの主人公・主要人物・舞台・ストーリーをほぼ一新するという手も定番。
続きものであった場合も、何らかの理由で主人公達の強化をリセットし弱体化させる展開がちらほら見受けられる。
ある程度の期間が経てばまた1からやり直せる上、人気により長期連載になった場合でも新たな部を開始できるため、マンネリやインフレが起こりづらい。
ただしこれは「ある程度の期間連載できること」が前提であり、「内容が大きく変わっても人気を保つ必要がある」為、継続して実践し続けることは以外と困難。
実際、完全な成功例は任天堂レベル位しか到達できておらず、大抵は月日が経つほど面白さのバランスを保てなくなり、ファンも減ってしまう事が殆ど。