法律にもとづいた国家資格であり、正看護師と准看護師がある。
准看護師は看護科のある高等学校3年の修学でも国家試験が受験可能だが、現在は准看護師のみを目指すことは少なくなっており、看護科のある高校も大抵その上に2年の専攻科がありその修学及び国家試験合格で正看護師となるコース設定が一般的である。これが現行では最年少(20歳)で正看護師になるコースである。
他に高校を普通に卒業した後、専門学校・短大・4年生大学で3〜4年の修学の後国家試験を合格すれば最短21〜22歳で正看護師になれる。いずれのコースも実習なども多く、学業はハードなものである。
病院の現場では医師がチームの指揮官役とすれば最前線に立つのが看護師であり、怪我などの手当だけでなく入院患者の日常の世話から部屋割りの手配、患者や付き添いの家族・見舞い客などの間のトラブルの対処から医師と患者の橋渡し、管理職になれば病院経営も考慮に入れたマネジメントなど、多岐にわたる業務を担当する。業務は心身ともにハードなものであり、ある程度タフさがないと勤まらず、かなり気の強い人も多い。そのかわり賃金は相応に高く、出産などでブランクがあっても職場に復帰することも簡単にできるなど、待遇面では安定している。
看護師といえば一般に女性のイメージがあるが、男性看護師もいる。かつての男性看護師は、暴れる精神疾患患者の対応が女性では対処が難しいということで、精神科に優先的に回され、一般の病棟に回されることは稀だった。近年は男性看護師も増えており、精神科以外の診療科でも男性看護師の姿が見かけられるようになった。ただ、看護師の世界は女性優位の女社会であり、男性から看護されるのを嫌う患者(男性患者であっても、女性に看護されたいという人が多い)も多いため、少数派の男性看護師にとっては、なかなか気苦労が多いようである。
業務は多岐に渡るが、手術室で所謂「器械出し」と呼ばれる作業の担当時は、医師の作業ペースの癖や性格を先読みして指示されるより先に器材のセッティングやメスなどの受け渡しを行わないといけない。(フィクションだとわかりやすくするためか、医師が「メス!」などと
指示しているが現実ではまずない)
なお、現在の日本ではかつて産婆と呼ばれた職業は助産師と規定され、看護師の資格を取得後さらに1年間助産師学校に通い助産師の国家資格を得る事が必要である。