(※)当記事には漫画「金色のガッシュ!!2」第23話までのネタバレが含まれます。
単行本派かつネタバレを避けたい方はブラウザバックを推奨いたします。
「蝶に魅入られたブルー」
「戦士でも神官でも王でも」
「私の本当の姿を目の前にして立っていられた者はいないわ」
概要
漫画「金色のガッシュ!!2」にて初登場した謎の勢力『カード』の1体。
レビー・魔女・リーザに続く4人目の女性『カード』であり、その魅力的なビジュアルや性格によって早速ファンから一定の人気を得ているキャラクターでもある。
人物像
容姿
(※第22話時点ではカラーで描かれておらず、上記ファンアートのカラーリングはあくまでファンのイメージである)
リボン付きのカチューシャ、胸元に蝶の飾りが付いたドレス調の服、ストッキングにブーツが特徴的な少女。
小柄な「少女」ではあるのだが、目元や口に化粧をしているような描き方をされており、左目の下と口下の2箇所にホクロがある等、幼さの中にも年齢離れしたセクシーさを併せ持つようなビジュアルとなっている。
もちろん年相応の無邪気な面もしっかりと描かれており、第21話だけでも可愛らしい笑顔やコロコロ変わる表情といった魅力的な描写が次々となされている。
ビジュアル面での注目・人気
「金色のガッシュ!!」という作品に登場する女性キャラクターでは珍しく、良い意味で「最近のアニメやソシャゲに登場する女性キャラ」に近いビジュアルをしているためか、まだ姿が映っただけの第20話時点から「雷句先生の描くキャラの中では珍しいビジュアル」「かわいい」と注目されていたほど。
現に第20話更新当日(2024年3月14日)、作者の雷句先生もTwitterで「感想を見ると、思ったより敵の女の子が人気で驚きました。嬉しいです」とコメントしていた。
性格
前述した通り、内面に関しては(良い意味で)年相応であり、ナゾナゾ博士の華麗な(?)嘘に何度も騙されては可愛らしい顔芸を披露する無邪気な面が見られた。
また、『カード』陣営の中では初めて「命を奪うことに抵抗がある」とハッキリ口にしたキャラクターであり、出会って間もないナゾナゾ博士からも「良い子」と断言されたほど。
実力
作中では今までに登場した『カード』達と同様、「魔物から奪った術」と「自身の能力」を使用している。
特にブルー自身の能力がこれまでに登場した『カード』達と比べても非常に強力であり、事実上の確殺技や広範囲制圧技すら同時使用可能となっている(詳細は後述)。
第21話時点では、どちらかといえばボビーが瓶を持たされた側のような印象を受けるため、所持している瓶のラインナップに関しては「ボビー(金色のガッシュ!!2)」の記事を参照。
瓶を介して使用した術
ウルク
前作でも登場した術であり、「肉体の強度や耐久力を上げるのではなく、移動速度のみを向上させる」ウルク系の基礎となる呪文(通常の「~ルク」系と「ウルク系」の違い等は「術(金色のガッシュ!!)」の記事を参照)。
瓶を介して使用した際にも、ブルーの肉体そのものは全く変化せず、純粋に速度のみが上がるという描写で一貫している。
ガベルジュア
今作で初登場した術。
右腕を構え、無数の棘が生えた根を大量に展開する。
「ジュ」という単語から恐らくはスギナやポッケリオの使う植物系統の術。
ロザリア・ギドルク
こちらも今作で初登場した術。
自身の背中から、「鋭い牙を備えた巨大なバラ」を何本も射出する。
繰り出したバラの形状が似通っているため、千年前の魔物であるカルーラの使用した術と同系統と思われる。
一応、術名に「~ルク」(肉体強化)が含まれているのだが、第21~22話では特にブルー自身の肉体を強化するような描写は確認できず。
ちなみに、全ての術の中でも珍しく「ある程度の再生」が可能な呪文となっている(※)。
(※)基本的に魔物の術は再発動するまで損傷が継続する仕様となっており、前作終了時点では発動しながら自己回復が可能なのはティオのチャージル・セシルドンのみであった。
未使用のギガノ級呪文(?)
第22話で屋外に逃げたガッシュと清麿を追った際、建物から出た瞬間に反転して「ギガ……」と言いかけているため、おそらく植物属性か風属性のギガノ級を所持していると思われる。
一応、原作には未登場なものの、前作連載当時に発売していたカードゲームには「ギガノ・ウイガルガ」というフェインの術が収録されていた。
ブルーム・ロザリア
相手の周囲に数メートル以上も積もる大量の薔薇を展開する。
何かしらの殺傷力があるような描写は無いため、作中で清麿が「視界を奪われた!?」と反応している通り、攪乱目的の術だと思われる。
トルネルド・ウイガル
右腕を勢いよく突き出し、幾つもの強風が絡み合った分厚い竜巻を発射する。
最終的にはザケルガに貫通されてしまったものの、現在のガッシュのザケルガ(=並のギガノ級以上)でも容易には突破できず、清麿が心の力を振り絞らなければならなかったため、トルネルド・ウイガルも並のギガノ級超え~ディオ級相当は確定だと思われる。
ブルー自身の能力
ブラック・バタフライ
第21話で名前が判明した蝶。
ブルー曰く「死神の蝶」であり、眼・胴体・足・羽といった身体の大部分が真っ黒という不気味な蝶。
第21話時点では断定できない面も多いものの、ブルー自身の発言によれば「張り付いた対象に約2時間で死亡する呪いをかけ、しかも解呪方法はブルーを殺すことのみ」という非常に強力な効果を持っている。
しかもブルーがナゾナゾ博士に対して「私達が帰った後、あなたは時間が来たら自動的に死ぬわ」と述べているため、一度発動すればブルー当人がどれだけ遠くに離れても効力が続くことも確定している。
なので理論上は、それこそ「遥か遠方から蝶だけを向かわせてブラック・バタフライを張り付け、ブルー自身は遠隔地で呪殺の時間まで潜伏する」という戦術を取れば、大多数の強者すら実力差を無視して確実に殺すことも可能である。
しかも、この戦術を取れば実質的な遠距離確殺攻撃となるため、理論上はキャンチョメのシン・ポルクすら単独で攻略可能である(ブラック・バタフライが呪いとして成立してしまえば、当然ながら「呪い」には脳が無いため呪殺を中断させることは不可能である)。
また、ナゾナゾ博士も力づくで剥がそうとしていないので、おそらく前作で登場した「ファウードの鍵たる石」のように「物理的にくっついているのではなく、魔術的な要素で肉体と同化している」類だと思われる(鍵たる石に関する作者ブログの回答は「ファウード」の記事を参照)。
そもそもとして、「金色のガッシュ!!」という作品には「術」こそ無数に登場すれど「呪い」が滅多に登場せず、前作終了時点でも「呪術」の類であったのはリオウの呪いのみ。
そしてリオウの呪いと比べても、ブルーのブラック・バタフライは、
- 呪いをかけるための行程が「相手に蝶を張り付ける」という非常に簡単なものであり、リオウの呪いのように時間や労力をかける必要すらない。
- リオウの呪いはあくまで「脅迫」目的という面が強いので、一概には比較できないかもしれないが、相手を呪殺するまでの時間が非常に短い(ブラック・バタフライは上記のように約2時間、リオウの呪いはファウードを復活させるまでの数日間)。
- あくまで第21話時点の話ではあるが、現状ではブルー当人に何かしらの代償やデメリットが跳ね返っているような様子が一切無い(リオウの呪いは本人にも大量に発汗して息が上がり、顔が青ざめるほどの苦痛が即座に返ってくる)。
といった具合であり、労力や即効性の面で明らかに優れた超強力な呪いだと読み取れる。
オレンジ・バタフライ
同じく第21話にて名前のみ明かされた蝶。
現状では正確な能力は明かされていないが、「オレンジ・バタフライでもヴィノーは見つからなかった」という台詞があるため、おそらく広範囲探知・索敵用の蝶だと思われる。
グリーン・バタフライ
同じく第21話で登場した蝶。
ブルーの台詞でも「混乱」に「グリーン」のルビが振られており、直前の台詞と合わせて考えると「対象の判断力や思考を狂わせる」効果を持つ模様。
また、「力を使い切った」とは述べられているものの、作中では病院にいる多数の患者やスタッフ・警備員全ての思考を狂わせ、更には仮にも超人であるMJ12すらも一斉に混乱させるほどの凄まじい範囲制圧力を見せた。
レッド・バタフライ
第21話のラストでボビーの口から存在が示唆され、第22話ラストで使用された蝶。
第21話の時点でもブルーが「私の本当の姿を見て立っていられた者はいない」と述べていた通り、第22話ではブルーの背中から巨大な羽が生え、まるで「蝶を擬人化したような怪物」へと変貌した。
バタフライ・ニードル
レッド・バタフライ形態で使用した技。
羽を勢いよく折り畳み、まるでエネルギー波のように収束させた大量の鱗粉を打ち出す。
第23話まで登場してきた『カード』達の攻撃の中でも間違いなく最強クラスの破壊力となっており、ガッシュのマントを拮抗する様子も無く一瞬で破り裂き、後方にいる清麿も粉を僅かに被っただけで右腕から大量出血し絶叫するほど(※)。
(※)ガッシュのマントを破っている時点で、今作内で比較しても魔女が特殊な詠唱で強化したジャン・ジ・ソルド以上、もし前作とマントの強度が同じならば鎧形態クリアが放つテオラディスをも超える凄まじい威力ということになる。
ブラスト・ショット
同じくレッド・バタフライ形態で使用した技。
勢いよく羽ばたき、辺り一面に大量の鱗粉を撒き散らす。
こちらに関してはガッシュのマントで一応は防げているようなので、収束していない分やはり単純な攻撃力ではバタフライ・ニードルに劣る模様(おそらく無差別範囲攻撃としての用途がメインだと思われる)。
電撃を弾く鱗粉(仮称)
同じくレッド・バタフライ形態で使用した技(というより常時発動効果?)。
技名も出ておらず効果の詳細も不明だが、第23話で清麿が「当たってはいるが羽の鱗粉が電撃を弾いている」と驚いているように、該当シーンではなぜかザケルが4発とも直撃せず、まるで自動的に軌道を変えられているかのような演出がなされた。
バタフライ・ウィップ
同じくレッド・バタフライ形態で使用した技。
ブルーの両腕が鱗粉を纏った太い鞭に変化し、相手を殴打する。
活躍
初登場は第20話。
ヴィノーとナゾナゾ博士を襲うため、ボビーと共にネバダ州に建つ「NAZONAZO MEDICAL CORPORATION」へ潜入。
グリーン・バタフライによって病院中の人間をパニックに陥らせ、完全に孤立無援となったナゾナゾ博士と対峙。すぐさまブラック・バタフライを使い、博士に「約2時間後には死ぬ呪い」をかけることに成功。
だが、ナゾナゾ博士との対話の中で的確な質問や話術、「この死が未遂になる」と言い切る不敵さに乗せられる形となり、気付けば怪獣やロボットの本を夢中で読んでしまうという時間稼ぎをさせられてしまう(※)。
(※)もっとも、ナゾナゾ博士も単なる時間稼ぎのためだけではなく、ブルーの生い立ちを汲んだ上で純粋に娯楽を提供したいと感じたような描写もある。
結果としてボビーとガッシュがほぼ同じタイミングで駆け付けてくることになったため、屋敷内で戦闘を行う流れに。
第21話時点では数度の撃ち合いしかしていないものの、戦闘の途中で博士がガッシュに、
「この子には負けないでくれ!!!」
「だが この子の命は助けてあげてくれ!!!」
「良い子なんじゃよ」
と想いを託した時には、ブルーも儚げな表情を浮かべた。
そしてボビーから「既に博士の死は確定しているから、ガッシュとの勝ち負けなんてどうだっていいだろ」と指摘されて尚、正面から決着をつける姿勢を見せ、ロザリア・ギドルクを発動した。
そうしてボビーと共に怒涛の攻撃を畳みかけるものの、さすがに「王を決める戦い」の優勝コンビであるガッシュ&清麿とは戦闘経験が違い過ぎるのか、やや劣勢のままダメージを受けていく。
トルネルド・ウイガルも破られて二度目のザケルガを受けてしまうも、「もし自分がガッシュに勝てばナゾナゾ博士が死ななくて済む」という優しい叫びを聞いたガッシュは、ブルーを「良い者」と見なし戦闘を中断。
そのまま話し合いで事を解決する流れになった……と思いきや、「ハイクラスの魔術師」たるローリング・ウィッチが参戦。
彼女は場を搔き乱した(?)だけだったが、直後にやって来たヘムからベリエルへの忠誠心を探るような質問責めをされ、レッド・バタフライの使用を半ば強制されてしまう。
『カード』として蘇生させられた以上、ベリエルには絶対服従。
本当の意味での自由など与えられることはない。
決して逃れられない立場を痛感させられたブルーの表情は悲しみに沈み、ガッシュ・清麿・ナゾナゾ博士は激しい怒りを滲ませる。
よもや選択肢が無くなったブルーはレッド・バタフライを発動し、蝶を擬人化したような戦闘形態へと変貌した。
レッド・バタフライ変形時にローリング・ウィッチが瓶を割っていたためか、どうやら疑似『合力』のような状態となっており、ローリング・ウィッチの詠唱を受けて多彩な技を繰り出していく。
何とか粘り続けるガッシュ&清麿に対して悲しみの涙を流すも、ナゾナゾ博士の策によりグラブが登場+コーラルQの復活により形成逆転。
ビーザム・ロボルガによってヘムとローリング・ウィッチを吹き飛ばしたガッシュ達は、ブルーをも救うために渾身のザケルガをローリング・ウィッチの核へ撃ち込んだ。
関連タグ
ボビー……ペアを組んでいる『カード』。
ローリング・ウィッチ……性格的な相性は不明だが、疑似的な『合力』関係を結ばされた『カード』。
ナゾナゾ博士……今回のターゲットではあるのだが、短時間でどことなく心を通わせてもいる。
リオウ……こちらも作中で希少な「呪い」を行使できるキャラクター。
レイラ……こちらもビジュアルや性格から根強い人気を誇る女性キャラクター。尚、全くの偶然だと思われるが、レイラに対応する本の色は青紫となっている。