概要
「テイルズオブアライズ」の主人公・アルフェンとヒロイン・シオンの王道カップリング。
物語の始め、アルフェンはダナ人の奴隷であり、シオンは支配者層のレナ人でありながら同胞と敵対関係にあった。アルフェンがシオンの体内に保存された「火の主霊石」の力を「炎の剣」として強力な力を具現化させた事から、レナと敵対するという利害が一致し、「全ての領将を倒す」という目的の為に行動を共にする事になる。
アルフェンは元々はレナ人を敵と見なしていたが、生来のお人好しな性格から他人に壁を作ろうとするシオンの事を気にかけるようになり、彼女を諫めたり時には怒るほど心から心配したりと、次第に目が離せない存在として意識していくようになる。序盤、遺跡で見つけた服にシオンが着替える展開があるのだが、この時彼は(仮面で表情は見えないものの)シオンを見つめたまま数十秒ほど固まっている。
なぜ固まったのかという理由はまあ言われずとも明白ではあるが、後に彼自身が見惚れていたと(しかも当人を前に)告白している。
一方のシオンも奴隷のアルフェンを当初は見下していたが、「荊」の呪いのせいで誰とも触れ合えず、内に深い孤独を抱えていたシオンにとって、痛覚がない為に問題なく彼女に触れられるアルフェンは今までにない存在であった。加えて自分を心から心配し気遣ってくれるアルフェンに、距離感に戸惑いながらも彼女のほうも徐々に意識を向けていくようになる。
特に中盤に差し掛かるあたりでシオンが敵に拐われ、同時にアルフェンが大きな壁にぶち当たってしまうものの二人は再会、大きく距離を縮めていく。
ちなみにこのシオン奪還直後の二人のやり取りについて、リンウェルは二人の間に広がる甘い空気に悶え、鈍感なロウは嬉しいのは当たり前だと安堵し、テュオハリムはわかった上で良い事だと讃え、キサラは人目を考える様にたしなめつつも苦笑していた。
物語の舞台がレネギスに移る最中、シオンの本当の目的が自らを犠牲に《荊》を滅ぼす事だと判明。仲間との旅路で多くの未練が生まれ葛藤に押し潰されそうなシオンをアルフェンが抱きしめ、事実上のプロポーズに等しいセリフと共に二人は運命に抗う覚悟を決める。
Hello,again〜昔からある場所〜が流れるOPでは二人の衣装と印象が変わる為、アルフェンがヒロインを迎えに行く王子様、シオンが救われる姫のように見える。
二人の関係が進展するとシオンの「独り」の意味が、孤独(ひとり)から独身(ひとり)に変わり、「結婚できないのでは」、と考えると囚われの身になっていた頃の様に精神的に病んでしまう事もある。
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ネタバレ
以下、物語のエンディングに関する重大なネタバレを含みます
ヴォルラーンとの最終決戦を制したアルフェンだったが、ヴォルラーンの最期の抵抗によりレナス=アルマを破壊され、レナの星霊と《荊》を抑える手段を失ってしまう。
炎の剣で自分ごと荊を焼き払ってくれと頼むシオン。
そんなことは絶対に認められないアルフェンだが、
お願い、私のために世界を終わらせないで
というシオンの言葉に、迷いながらも炎の剣の前に立つ。シオンを覆う《荊》から青い薔薇のような花が咲き、シオンの持つ炎の主霊石さえ結晶化して花の形に変化するほど、刻一刻と迫る刻限。
しかし、そこで"ダナの星霊は人々に宿っている"というリンウェルの話を思い出したアルフェンは、ダナの星霊力がレネギスを通じてレナに送られている現状(=ダナとレナを繋ぐ星霊力の道がある状況)を利用して、ダナの人々=ダナの意志に呼びかけ、助けを得られるかもしれないと提案する。
最初は無茶だと言うシオンだったが、誰も犠牲にしない世界、その理想を唱えるならばレナをも救わなければならないのだと説くアルフェンに同意、
ダナを形作るすべての意志よ!俺はシオンを救いたい!そして、レナも救いたい!
何かのために別の何かを犠牲にする、そんなことはもう終わりにしたい!
だから!
力を貸してくれ!!
力を貸して!!
《王》と《巫女》の力を解放し、ダナに生きるすべての人々へ呼びかける2人。人々は無意識にそれに同調、彼らの意思は花びらとなってレナへ送られ、アルフェンの握る炎の剣へと集まる。ダナの意志を纏った炎の剣をシオンの胸に浮かぶ炎の主霊石が変化した青薔薇に突き立てると、光と共に《荊》は消滅、暖かな光の中で二人はキスをする。
エンディングでは小さな小屋に二人で暮らしている様子や結婚式の様子が描かれ、晴れて公式カップリングとなった。シリーズ作品としては主人公がパーティの女性メンバーと明確に結婚したのはTOG以来となる。
末永くお幸せに!