概要
ロシアとキューバの関係（ロシアとキューバのかんけい、ロシア語：Российско-кубинские отношения、スペイン語：Relaciones Cuba-Rusia）は、ロシアとキューバ共和国の国際関係の事である。両国関係は政治的・経済的・文化的な交流を反映しており、東西冷戦でキューバはソ連と主要な同盟関係となった。1991年12月にソ連が崩壊した後はキューバに対する援助が打ち切られて人道的な大惨事となったが、キューバはロシアと緊密な経済関係を維持している。
両国の比較
| 国名 | 政体 | 首都 | 国土 | 人口 |
|---|---|---|---|---|
| ロシア連邦 | 半大統領制 連邦共和国 | モスクワ | 1712万5191平方キロメートル | 1億4615万789人（2024年1月） |
| キューバ | 一党独裁制 社会主義共和国 | ハバナ | 10万9884平方キロメートル | 1005万5968人（2023年12月） |
歴史
初期
1902年5月にキューバが独立した後、同月にトーマス・エストラーダ・パルマ大統領はロシア皇帝ニコライ2世に対し、外交関係の樹立に関する書簡を送った。同年7月にニコライ2世はこれに同意し、1913年8月にサンクトペテルブルクにキューバの最初の領事館が開設された。1917年4月にキューバはドイツに宣戦布告し、第1次世界大戦ではロシアと同盟関係になった。
ソビエト連邦
1942年10月に外交関係を樹立し、同月にマキシム・マクシモヴィッチ・リトヴィノフが最初の駐キューバ大使となった。1952年3月にフルヘンシオ・バティスタがクーデターによって権力を掌握すると、同年4月にキューバとの外交関係が断絶した。しかし1959年1月にキューバ革命が終結した後にフィデル・カストロが権力を掌握し、1960年5月に外交関係が回復した。
ロシア連邦
1991年12月にソ連が崩壊してからも両国の友好関係は維持され、2000年5月にウラジーミル・プーチンが政権を掌握してからも続いた。 同年12月にプーチンはキューバを訪問し、フィデル・カストロと共にアメリカがキューバに対して実施している禁輸措置を解除するよう求めた。2022年2月に開戦したロシア・ウクライナ戦争は国際的に非難されたが、キューバはロシアの行動を非難する国際連合決議の投票を棄権した。同年11月にディアス＝カネル大統領がロシアを訪問し、債務の返済を延期するのと引き換えに、ロシアの指導者に対する支持を表明した。
