アラビカ種にこだわった高級志向のシアトル系コーヒーチェーン。コーヒーのほか、サンドイッチやパスタといった軽食に力を入れている。
日本での展開
1999年10月、大阪市北区の繁華街、梅田三番街に1号店をオープン。また三井物産系のブランズウィックが渋谷区道玄坂にも1号店をオープンさせた。だが、スタバ、ドトールに加えタリーズ、はたまた地元系喫茶店、カフェとの競争に勝てず破産、多くの店舗が閉店を余儀なくされた。また首都圏でも苦戦を強いられ、出店は限定的にとどまった。
そんな中、福岡市ではJR九州の関連食品会社が運営母体だったため、天神、博多、各都道府県庁所在地の駅ナカなど人通りの多い一等地を押さえていたことで経営が軌道に乗った。国内総店舗の過半数が九州7県にあり、後に同社が関東と関西の一部店舗を買収し、同社が全店舗の7割を持っている。
また、アトランタに拠点を置くベーカリーチェーン、シナボンとも提携しており、九州ではシアトルズベスト+シナボンという店舗が多い。このシナボンもかつて日本で一斉を風靡したシナモンロール専門店だったが、ブームが去った後に撤退。現在は上述のJR九州系企業が運営に携わっている。
ちなみに、この関連食品会社、競合相手のスタバとも提携しており、そっちも数十店舗あったりする。
JR九州系以外では、関西地盤のコーヒー豆専門店が西日本を中心に数店のカフェ店舗と20店舗ほどコーヒー豆専門店を展開しているが、ライセンスが画一化されていなかった(日本に進出したときにフランチャイジー制をとったため)ため、複数の運営母体が生まれた形となった。関西では梅田、難波、京橋、三宮、京都駅前などにあるが、上述のコーヒー豆専門店系はシナボンとは提携していないので、併設型店舗とそうでない店舗が入り混じった状態である。
首都圏では池袋のサンシャイン60にある店舗が知られているほか、シナボン再復活の拠点となった六本木などにある。
アメリカでの展開
1969年にシアトルで創業。もともとはコーヒー豆を売る側であり、1991年のシアトル市内の品評会で優勝したことがきっかけで、名の通りシアトルズベストとなり、それを店名にして店舗展開を始め、一時は三大シアトル系コーヒーチェーンとしてその名を轟かせた。しかし、それによって大手資本に目を付けられ2003年にはスターバックスに買収、店舗も全部閉鎖される憂き目に合う。
現在、アメリカではネスレのコーヒー豆ブランドとして残っているに過ぎない(タリーズコーヒーと同じくブームに乗っかろうとして、そしてスタバに押さえつけられ叩き潰された企業の一つとなっている)。
現在のアメリカではタリーズともども、カフェとしては現存していない。しかし、コーヒー豆ブランドとしては根強い人気を誇っており、中には同ブランドのコーヒー豆だけを使うことを売りとする個人店もある。