概要
フロム・ソフトウェアのアクションRPG「DarkSouls」に登場する敵キャラクター。
現実にあるもののどれにも当てはまらない、独特な様式の黒い甲冑を身にまとった騎士型のエネミー。
兜には左右に角が生えており、シルエットはまるで悪魔のようにも見える。
元々は太陽の力を持つ神々の王、大王グウィン❳に使えた神族の騎士たちである。
グウィンが自らを「薪の王」として最初の火継ぎを行なった時、彼らはその後を追って火に身を捧げて灰となり、甲冑を黒く焦がした黒騎士になったとされている。
(後述するように、アノールロンドには彼らの前身である「銀騎士」も存在する)
グウィンが火継ぎを果たした現在は世界各地を彷徨っているといい、ゲーム中では特定のエリアに、基本的に単体で出現する。また、一度倒すとその周では復活しない。
かつては混沌から生まれた怪物「デーモン」たちと対峙していたといい、大剣や大斧、斧槍などの大振りで重量のある武器を装備している。実際にこれらの武器はデーモン系の敵に対して特効効果を備えており、与えるダメージを増加させる。
なお、アノールロンドには「レッサーデーモン」なる痩せたデーモン系の敵が登場する。現在はデーモン達とも和解しているのか、あるいは彼らを征服し、奴隷化したのだろうか…?
デーモンとの戦いを経験したが故か手強いエネミーであり、
それが序盤のステージにも配置されているというのもあって、本作におけるみんなのトラウマと言われている。
その分印象が強いのか、三作目で再登場した際には歴代のプレイヤーからは驚かれつつ歓迎されており、なんやかんやで人気が高い。
ゲーム中での特性
強さ
最序盤のステージである城下不死街から登場するにもかかわらずとんでもない強さを誇る難敵。
まず物理耐久が高く、序盤の武器ではマトモなダメージは期待できない。また強靭(ひるみ耐久値)が非常に高くツヴァイヘンダーやニト剣などの巨大な武器でない限りマトモに怯まない為、ゴリ押しも困難。
もちろん攻撃力はかなり高く、こちらはほとんど一撃で仕留められかねない。その上モーションもあまり隙がない為、序盤の時点ではまともにやり合う事は不可能と言わざるを得ない。
そして一度見つかると執拗に追いかけてくる上、こちらが回復しようとすると隙ありと言わんばかりに急接近して潰してくる。
この圧倒的な強さと初見殺し性能ゆえ、即死デバフ持ちのバジリスクと並んでダクソにおけるみんなのトラウマの代表格とされている。
弱点
そんな黒騎士だが、しっかりと弱点がある。
物理耐性が高い反面、属性攻撃の耐性は低く設定されており、松脂でのエンチャントや魔術での遠距離攻撃がよく効く。
特に雷属性が弱点になっており、雷の槍や黄金松脂からの致命攻撃で半分以上削れる。
ちなみに、プレイヤーの装備としてゲットできる黒騎士装備は炎耐性が高いのが特徴だが、敵としての黒騎士は炎攻撃に強いわけでもなく、むしろ有効な部類に入る。どういうことだってばよ……?
最大の弱点はこのサイズのエネミーとしては珍しくパリィが有効である事。そこから「致命の一撃」を一発決めるだけで、大ダメージを与えられる。
ただ持ち前のタフさから一撃で沈める事はできないので、何回かパリィを決める必要がある上、黒騎士のモーションは剣タイプを除きクセの強いモーションが多い。コイツからパリィが取れる様になったら自然とパリィを使いこなせる様になるだろう。
また、難易度は高いがバックスタブも有効な選択肢の一つ。
慣れはいるがあえて攻撃を誘発し、隙を突いて後ろに周りこめば背後からの致命の一撃が成功する。とはいえど、本作のバックスタブは判定が狭く取りにくい為、やるならマルチ等でやるのがおすすめ。
種類
- 直剣タイプ
城下不死街の下層を思わせる小道にいる、直剣と盾を装備したタイプの黒騎士。多くのプレイヤーが初めて戦う個体もコイツ。
前述の通り他の黒騎士に比べてモーションはシンプルでパリィしやすい為、パリィの練習台にうってつけ。
なおこの黒騎士を倒した奥では「青い涙石の指輪」を入手できるが、そこまで強い物でもないのでスルーしても良いかもしれない。
- 大剣タイプ
城下不死街教区の辺りを見渡せる塔にいる、大剣と盾を装備したタイプ。
他の黒騎士に比べてもモーションが独特で、振り下ろし攻撃は角度の都合上亡者兵士の盾など大きめな盾でないとガードできない上、癖の強いカチ上げ攻撃のモーションなど厄介な要素が揃った強敵。塔の上は非常に狭い為、一度下に誘導してから戦う事をおすすめする。
ただこのダンジョンにある炎は黒騎士にもダメージが通るため、そこまで誘導すると簡単に倒せる。
またこのステージのボス前ではソラールとロートレクを助っ人として呼べる為、彼らを黒騎士のいる所に誘導して集団戦に持ち込むという手もある。
手強いといえど、黒騎士はタイマンでの戦いを想定した敵であるので、複数人でボコボコにすれば簡単に倒せてしまうのだ。
フロムゲーにおいて如何に数の暴力が最強であるか分かる一例と言えるだろう。
- 斧槍タイプ
狭間の森や巨人墓場にいる斧槍(ハルバードではなく、グレイブという薙刀風の武器)と盾を装備したタイプ。狭間の森の個体は飛龍の谷を繋ぐエレベーターを、巨人墓場の個体は邪教の盾を守っている。
両方とも手すりのない細長い通路で戦う為、落下死しないように注意が必要。
万能鍵を贈り物で選んでいると最初から戦える上に、ドロップする「黒騎士の斧槍」は最強クラスの武器である為、序盤に行ってこの武器を装備すると敵を薙ぎ倒せる無双ゲーと化す。
RTAなどでも頻繁に使われるルートであるため。覚えておいて損はない。
- 大斧タイプ
地下墓地にいる大斧と盾を装備したタイプ。
この黒騎士のみ回避が困難な場所にいる為、クリアには避けて通れない相手。
大剣タイプと同じく振り下ろし攻撃はガード不能である上に、コイツが登場するエリアは「バモス」というNPCの側からくると作中最凶のザコ敵「車輪スケルトン」と一緒に戦う羽目になるため難易度は最難関クラス。
バモスの所には序盤から行ける上、バモス前の篝火をつけると帰るには元の通路を辿らなくてはいけない為地獄を見る事になる。
しかしバモスのいる所自体かなり分かりにくい為、詰んだという報告自体は少ない。
銀騎士
神々の都、アノール・ロンドに出現する騎士型のエネミー。
岩と巨木と古竜ばかりが世界を支配していた「灰の時代」より、大王グウィンに仕えた神族の騎士たちであり、古竜との戦いを経験した強者でもある。
黒騎士によく似た意匠の甲冑に身を包んでいるが、全体が銀色に輝いており、マントも着けているのが相違点。また、兜の「ツノ」の形状も微妙に違い、羽根のようなデザインとなっている。
……というより設定からすれば、黒騎士こそが銀騎士の派生のような存在と言えるか。
こちらは細身の直剣や槍など、黒騎士よりも軽量で取り回しに優れた武器を扱う。
剣や槍の刃には古竜の苦手としたグウィンの力、雷の魔力を流しており、黒騎士に負けず劣らずの高い攻撃性能の持ち主。
また、竜狩りに用いたというアンカー付きの大弓を携えて巨大な矢を射掛けてくる事もあるが、プレイヤーにとってはこちらの方が印象深いかもしれない。
というのも、アノール・ロンドでは神殿の梁や壁面の僅かな足場など、落下死の危険のある場所を移動しなくてはいけない場面が多いのだが、
まさに狙いすましたかのように、そういう場所に限って弓の銀騎士が配置されているのだ。
そんな訳でこのステージでは大矢に撃ち抜かれ、あるいは狙撃を回避しようとして足を踏み外し……等という事例が後を絶たなかった。
ある意味、こちらも「みんなのトラウマ」と呼ばれるにふさわしいだろう。
関連イラスト
https://www.pixiv.net/artworks/71966549
表記揺れ
関連タグ
ELDEN RING:後発のソウル系ゲームタイトル。黒騎士と似たポジションの騎士型エネミー、坩堝の騎士 が登場している。