概要
2096年誕生。男性。最終国籍アメリカ。
ほぼ全身を機械化し、装甲とセンサーを備えた戦闘サイボーグ。
人種は地中海系の黒人(リビア系トラキア人)とされているのだが、劇場版二作品では漫画と設定が異なり白人に変更されている(彼の遺伝子を持つクローン(バイオロイド)の「テレウス」が劇場版二作目の「エクスマキナ」に登場するが、初期設定では彼も黒人であった)
またヘカトンケイルシステム(後述)に適応できた唯一の人物とされているが、後にカイニスもヘカトンケイルシステムへ移行したと思われる描写がある。
わずか4歳にしてソ連KGBにスカウトされるが、作戦将校を殺害したためアメリカへ逃亡。凄腕の狙撃屋(通称「エーゲ海」)として世界規模で指名手配されていたが、2116年にカール・ナッツのチームに入隊する(後にパートナーとなるデュナンと出会ったのもこの頃)
その六年後、爆発事故により重傷を負い、これをきっかけにサイボーグ化を始めた。兎のような耳(聴覚センサー)に計八個の目(視覚センサー)を備え、外見的にはまるでロボットのようだが、高度な技術による人工筋肉・人工皮膚を使用した有機質サイボーグ。脳神経系や内臓は生身のままなので、デュナンと同じ食事を摂ったり、飲酒を嗜むこともできる(口の構造上、飲み物にはストローを使っている)
性格は思慮深く慎重派で、癖なのか指で頭を掻く仕草が度々見られる。
この時代では脳機能がかなり解明されており、人工脳組織による脳の増量も行っている。これは彼の装備している高性能センサー類の情報処理の為らしい。
彼はヘカトンケイルシステムと呼ばれる高度な情報処理システムによって全身を制御するという珍しいタイプのサイボーグであり、姓として名乗っている「ヘカトンケイレス」も本来の名字ではなく、このシステムを搭載したサイボーグに付けられる等級名のようなものらしい。
この能力により損傷した場合も部品交換が早く、またランドメイト(本作に登場するパワードスーツの一種)を追加装備として装着することにより、通常はトレース機能により左右対で操作する四本の腕を個別に動かしたり、空母を丸ごと制御することすらも可能と言われている。
大戦後デュナンと共に廃墟生活を送っていたが、2127年オリュンポスに移住、ESWATに入隊する。
オリュンポス移住後に巻き込まれたテロで重傷を負い、それ以降に同都市の先進的な医療・サイボーグ技術による柔軟な素材を多用したボディへと段階的に変化していくが、ガイア事件(原作二巻)までは腕に機械式の内装火器を組み込むなど、無機的な装備も多かった。
ベゼクリク事件(原作四巻)の頃までには弾力のある肌を持つ身体へとなった。表皮の体温はコントロール可能で、彼は普通の人間に近い温度を保っている(これは恋人(デュナン)のためである)
オリュンポス移住後はボディの改造・改良を度々行っており、原作コミックの中だけでも三回デザインが変わっている。