アオイ(攻殻機動隊)
あおい
概要
2024年2月1日に発生した、セラノゲノミクス社社長アーネスト瀬良野(セラノ)誘拐と、その後のウイルスプログラムをばら撒くという手口を使った、マイクロマシンメーカー6社に対する脅迫、もしくはこのサイバーテロによる事件、通称「笑い男事件」の犯人。
本人が「笑い男」と名乗ったのではなく、事件後に政府やマスコミが命名した。
犯人と言っても上記の事件全てをやったのでは無い。アオイが犯人なのはアーネスト瀬良野誘拐事件だけであり、それ以外はこの事件に乗じた警察上層部や政府内部の一派が名を騙って起こしたものである。
草薙素子クラスの超一流のハッカー技術を持つ。同時に複数の電脳に侵入し、人々の視界を上書きする・記憶を書き換える・乗っ取るという芸当が可能。
瞬時にバトーの目を盗み「俺の目を盗みやがったな!?」と唸らせた場面は名シーンである。
その技量は凄まじく、瀬良野誘拐事件では一瞬のうちに自分の顔を見た人間・カメラ全ての顔の記録を笑い男マークに書き換えてしまうほどである。
人物像
若者らしい、未発達な・青臭い・実力が伴っていない正義感を持っており、これが事件へ向かわせた動機である。S.A.Cの頃では巨大な悪に敗れ挫折を経験したためか、どこか悟ったような態度を見せている。
誘拐事件当時はまだ学生だった。趣味は読書とネットダイブ。S.A.C時点では図書館司書の仕事に勤めており、膨大な数の本に囲まれて名作を読み漁る生活をおくっている。
自らを電脳化の権化と称しており、電脳硬化症への恐怖も抱いている。これも犯行の動機の一つだという。
素子曰く「頭でっかちで自分が嫌いなタイプ」とのこと。嫌いなわりには二人のやり取りに嫌悪感は感じられなかった。会話の際にも膨大な情報から仕入れた過去の名言や比喩を多用している。アオイの思想もそれらに感化されている部分が多かった。ここらへんが素子の言う「頭でっかち」であろう。
荒巻大輔は特A級ハッカーの技術を高く評価しており、なんと公安9課のレギュラーメンバーにならないかと誘われている。ただしアオイは「野球が苦手だから」と言って辞退している。もしかしたら9課所属の凄腕ハッカーとして、その活躍を見れたかもしれない。もったいない・・・。
なお、最初に事件を起こした人物ではあるが、オリジナルの「笑い男」ではない。ネットで埋もれていた「村井ワクチンとマイクロマシン療法を比較検討した論文」をアオイがたまたま発見したのが事の始まりであり、作中ではこの論文がオリジナルだとしている。
神山監督はトグサの若かりし頃の姿を想像して描いたと発言している。現に中の人は同じであり、アオイの感情に触発されたトグサはあわや党本部へ乗り込んで黒幕を襲撃する寸前まで行っていた。
アオイの青臭い正義からトグサの成長する正義を経てやがては荒巻の立ち枯れない正義へと至るとのこと。