曖昧さ回避
概要
ユキノシタ目カツラ科カツラ属の落葉高木。ハート型の葉の形が特徴的で、大きく整った樹形を持つ。北海道から九州まで各地の山地に見られ、しばしば樹高20m以上の大木となる。街中でも公園木などとしておなじみ。最近は街路樹としての植栽も増えている。
雌雄異株。春先に花弁のない花を咲かせた後、新緑を芽吹かせ、夏には濃い緑陰をつくる。秋には黄葉が黄色く色づく。
カツラの名は、落葉後の葉が放つ甘い香りから「香出(かづ)る」が転じたものと言われる。漢字表記は「桂」であるが、月桂樹(クスノキ科)や、桂花とも書かれるモクセイ(モクセイ科)とは近縁ではない(「桂」には元々「香りが良い木」という意味がある)。中国名は「連香樹」。
材木は耐久性に優れ、柔らかく加工しやすく狂いにくいので家具材として好まれ、将棋盤や碁盤の素材としてはカヤと並び特に珍重される。