東京23区から南に約1,000km離れた太平洋上にある島嶼群(諸島)。行政上は東京都小笠原村。
現在のところ民間用空港がないため、一般人が到達するための交通手段は丸1日以上かかる。
大体3日~1週間に1往復、「おがさわら丸」というフェリー(カーフェリーでは無いので車は運べない)が運航されている。他には第28共勝丸(危険物の旅客フェリー積み込みは禁じられているために運航される)という片道40時間の貨客船が運航されているのみである。
このフェリーと貨客船で島民用の物資もまとめて運ばれる。ちなみに、日本の定期旅客船で最も外洋を多く走るため、揺れが半端ない。フィンスタビライザーという横揺れ防止装置が日本の定期便用旅客船で唯一つけられているが、それでも酔い止め必須レベル。なお、もう一つの共勝丸についてはお察しください。
あまりにも時間がかかる(母島に至っては、東京から何等かの交通手段が出ている都市の中では「世界一到達まで時間がかかる」場所と化しており、地球の裏側のため航空機ではノンストップで行けないブラジル・サンパウロより時間がかかる)ため、国と東京都で大型高速船への置き換えが検討されたが、燃料費がかかりすぎることから断念。その後はついに民間空港建設に向けた動きが始まっているが、用地選びに難航し計画が具体化していない。
狭義の小笠原諸島ではないが、小笠原村に属する「硫黄島」「南鳥島」には空港がある。ただし、両島は一般人は立ち寄れず(硫黄島は第二次大戦期の遺骨収集ボランティアのみ立ち寄り可能)、自衛隊の専用空港と化している。
特有の自然環境で知られ、ダイビングなどに訪れる観光客も多い。
前述の通り、「外国より遠い東京都」と化しているが、東京都内には変わりないので、テレビは首都圏と同じNHK2局・全国ネット民放5局・更にTOKYO MXまで視聴可能なため、深夜アニメも8割方カバー可能であったりする。ただし、2010年以降はアナログ放送停波に伴い、村民のテレビ視聴には光ファイバー提供による「小笠原村ケーブルテレビ」への加盟が必須となった。
第二次大戦の影響から1945年から1968年までは日本の行政権の管轄から外れており、戦前は有人島であった一部の島は現在までに殆どが無人島化している。現在の有人島は村役場のある父島と、母島のみである(1945年から1972年頃までは母島も無人島であった)。狭義の小笠原諸島に限らない小笠原村全体でも、自衛隊の基地のある硫黄島・南鳥島を含めた4島のみ人が在住する。