架空の珍獣
1970年代 リチャード・アレキサンダーという、普通の生物学者が、社会性生物の進化に関する仮説として
1食べ物がいぱーいあるとこに住み、巣へ貯蔵庫をこしらえる
2倉庫番(何らかの形で去勢される)がいる
生き物が社会性生物(住宅に二世帯が住み、子生むのと生まないのといて、生まないのは子育て個体)になる可能性を示唆し、その説に基づいて、前のハラルト・シュトゥンプケ(『鼻行類』書いた人)や後のドゥーガル・ディクソンのような、架空の社会性哺乳類を「サバンナの、地下に住む、お芋さん食べ動物」として発表する。ソレを聞いていたある学者が、自分のフィールド(アフリカ)で研究している「サンドパピー(砂かぶった子イヌに似てる。齧歯類だけど)」の生態を振り回しながら、「ソレそれそれほんとにこれとそっくり」といって、いろいろあった果てに、アカデミズム界にソレがデビュウすることになる。
生態
女王>>王>>兵隊>>ワーカーという、厳然とした差別体系が存在する社会性生物である。一応目上の者が来ると、上司は「ぴゅー」と鳴き下っ端は恭順の姿勢を示し「ぴゅーぴゅー」と鳴く。女王は、巣(全部つなげると3㎞ある)を日がな一日走り回り、子供/ワーカー等の進捗状況を探り、だれているのへ 殴ったり蹴ったりどついたりする。しかもどつかれたネズミはしゃっきりする。とても嫌である。一年のうち70ん日は妊娠しているのだが、その際も走っている。
王は、独立と嫁げとーに人生のすべてを捧げつくしている、ある種の偉人なので、病気になりやすく(男のホルモンをガン上げすると免疫がダメんなるらしい)、「王様の部屋」に数頭が片付けられ、一年に一遍奥様が「セックスするぞー」といってやってくる恐ろしい事態に恐怖している。奥様がババア(メスは飼育下では20歳を平気で超える)になり、旦那を伴った娘にやられる際、おまけで皆殺しになる。
その他、蛇に呑まれたり、隣のテリトリーと戦ったりするソルジャー個体と、穴掘ったり芋掘ったりする土方だか農民なんだか固体、千と千尋の神隠しに出てくる「坊の部屋のクッション」に当たるナース個体が存在する。ママの小便かなんかを日々一定量浴びることで去勢されるので、適当な個体を向こうへ持っていくと、交尾を始める。
形体
裸。地下生活をしているため、視覚がほぼ退化している。ボンレスハムサイズの女王>>フランクフルトのでかいやつ位の兵隊>>ソーセージ程のワーカー というサイズ差がある。歯が出ており、これで穴を掘り知覚もする。なんか上記と矛盾するのだが、「地下生活をしている関係で癌にかかりにくい」「齧歯類にしては長命」という特徴がある。
出てくる作品
キム・ポッシブルに ルーファスというのが出る。毛唐のお約束でチーズを食い「チーズ」て言っとるが、岡ノ谷一夫によれば、ヘテロケファルス・グレーバーは鳴き声に「音と意味」が、なんとなくくっついてるかな程度認められるそうで、たかがアニメと侮れん。