概要
『黒子のバスケ』に登場する高尾和成 × 黒子テツヤのBLカップリングの略称。
現在高尾は秀徳高校バスケ部に所属、黒子は誠凛高校バスケ部に所属している。
お互い中学時代に面識はなく、互いに存在を認識したのはコミックス第3巻インターハイ予選決勝、秀徳高校対誠凛高校戦である(ただし、高尾には緑間からの事前情報があったと考えられる)。
高い空間認識力(作中では鷹の目《ホークアイ》と呼称されている)を持つ高尾には黒子の視線誘導(ミスディレクション)が効かないので、黒子にとって高尾は天敵。
逆を言えば、影が薄く人に認識してもらいづらい黒子を見失わない貴重な人材である。
高尾が作中やキャラクターソング内でのモノローグで言葉にしているように、お互いがパスワークを生業とした選手である。その能力からも互いに意識せざるを得ず、その上これから彼らが引退するまで続いていくであろうそのライバル関係が一部読者の琴線に触れた。
身長差は8cm(高尾が176cm、黒子が168cm)。両名ともに高身長の登場人物が多い作中において相対的に見るとやや低めの身長となっている。ただしあくまで相対的なものである。
キセキの世代5人や火神たち誠凛勢に比べ直接的な邂逅は両手に足るほどであるものの、上記のような見つける / 見つけられるというある種特別な関係性、また、高尾の相棒が黒子の元チームメイトである緑間(なんだかんだといいつつ結局はいつも黒子のことを気にかけている)である点などから静かながら徐々にその人気を伸ばし、今や黄黒・青黒・火黒・赤黒・紫黒・緑黒に次ぐ黒子受けカップリングの作品数において7番目の位置につけている。
また、投稿される作品内では高尾が黒子に対し親愛の情を込めて「テっちゃん」と呼称する場合が多々見受けられるが、公式においては未だないのが現状である。
アニメ、原作での描写
※以下、原作でのネタバレを含みます※
【アニメ】
・アニメ7話
高尾はほぼ初対面にも関わらずさも当然と言わんばかりに黒子と肩を組んで話したりしている。
見てもらえれば分かると思うが、お互いの顔の距離がめちゃくちゃ近い。そこまで近づかなくとも声は聞こえる。
・アニメ11話
「こうなると思ったんだわ
ま、真ちゃん風に言うなら 運命なのだよ
オレとオマエがやりあうのは
しかしまさか こんなに早く対決できるとはねえ
初めて会ったときから思ってたんだよ オレとオマエは同じ人種だって
同じ一年だし、パスさばくのが生業の選手としてさあ
だからねえ、ぶっちゃけなんつーの? アレ、同族嫌悪?
オマエには負けたくねーんだわ、なんか 」
と、聴き方によればとんでもない告白を試合中にさらりとやってのけた。
なにこれすごい。高尾さんすごい。
ちなみにこの時黒子は「そんなこと言われたの初めてなので・・・」と返し、原作での高尾は「えー」で終わっていたのだが、アニメでは、
「えっ・・・」
考えすぎかもしれないけれど、この違いっていったいなんでしょう高尾さん。
・アニメ22話
これで目覚めた一部のお嬢様方もいらっしゃったのではないだろうか黒バス22話エンドカード事件。
画面左から火神・黒子・高尾・緑間の順に並んだ集合絵である。
穿った目で見さえしなければ、パーカー着用の黒子たちが並んでいるだけの単なるエンドカードである。穿った見方さえしなければ。
高尾と黒子の妙な密着具合をどうとるのかは視聴者の手に委ねられている。
【高尾のキャラクターソング】
・「F.O.V.」
「逃がさないぜ その影を オマエはこの視界の中だ」
「逸らせないぜ よく見える オマエはこの視界の中だ」
「どこにいても 何度来たって オレの目には同じさ」
など。
お気づきだろうか。皆さん歌詞をよくご覧下さい。
この曲、どこまでも黒子さんにまっしぐらな曲なのである。
他にもモノローグの一つである「~俺たちはもっと強くなる~」にて、黒子についてちょっと語っている高尾さんがいる。
やっぱ高尾さんすげえや!!
【原作】
・第27Q「百戦錬磨だ」
黒子のマークが高尾に交代。
ようやく相対した黒子に対し高尾は
「ってか今までこんな感覚なったことねーんだけどな お前が多分、どっか他と違うからじゃね?」
と締めて開口一番自分の想いを吐き出してみせた。
このとおりこの男、初対面から黒子のことを意識しかしていない。
ちなみに今となっては別段珍しくもない高尾の語尾につけられる「♡」だが、初出はこの回の黒子に対する「なーんて な♡」である。
さすがハイスペックと称されるだけのことはあると言わざるを得ない。
余談だが、サブタイトルは海常高校主将笠松による黒子への評価である。
・第29Q「そんなもんじゃねえだろ」
黒子が緑間とマッチアップする場面である。
緑間の持つボールをバックチップで奪おうとした黒子だが、高尾のスクリーンによって阻まれてしまう。
しかしこのスクリーン、緑間が「余計なことをするな」と告げていたことから周りからの指示でないことが分かる。試合中ともなれば当然臨機応変に味方のフォローをする必要が出てくるのは当然である。しかし高尾の場合、相手が黒子であるから、という意識も働いているのだろう。
・第33Q「行くぜ!」
第4Q開始。
依然誠凛の旗色が悪く、火神の足も限界寸前。
しばらく下げられていた黒子がコート内に戻るも、高尾がいる限り彼は切り札にはなりえないようにさえ見られていた。
だがしかし、ここで諦めないのが彼のジャンプ主人公たる所以である。
彼が仕掛けたのは普段と逆の誘導。“自分に高尾の視線を引きつける”誘導である。
これと通常の誘導とを組み合わせることでギャップによってミスディレクションの効果を発揮させた。
この黒子、高尾の視線を自ら惹きつけている。
・第60Q「笑わせるな」
誠凛高校と秀徳高校の合宿場所が被ったことを発端とした合同練習回である。
さすれば当然黒子と高尾も顔を合わせるわけだが、練習中から練習後の風呂場においてまで高尾の意識は見事なほど黒子に持って行かれている(ちなみにこのときの黒子に高尾を見る余裕はない)。しまいには「つーかミスディレクション(それ)抜く時使えばいーじゃん! 見えないドリブルとか無敵じゃね?!」などと新技まで考案している。
相当黒子の存在が気になるらしい。
・第61Q「跳んでみて」
第61Q「跳んでみて」後半にて、火神とカントクのやり取りを茂みに隠れて見ていたところを、火神を呼びにきた黒子が通りかかる。
そのとき緑間が来たことに気づいた高尾が「頭下げろ!」と黒子の頭を押してしゃがませたり、「ちょっと静かにしろよ!」と言って黒子の口を自分の手で塞いだり、その上その手で笑いを堪えるために自分の口を塞いだりした。
・第89Q 「待ってたぜ」
WC都予選決勝リーグにて高尾のモノローグが入るのだが、以下それから抜粋。
「いや・・・でも 変わったこともあるか
たまーにだけど みんなでバスケしてる時も 笑うようになった
それはやっぱり
アイツのおかげなのかもな・・・」
"アイツ"とは十中八九黒子のことですね高尾くん。
さらに当作品は毎週話のなかのセリフからサブタイトルを取る形式で、
この89Qは「待ってたぜ」がサブタイトルだったわけだが、満を持してコートへ入ってきた黒子に対して高尾が
「待ってたぜ 黒子」
ごちそうさまです。
【DVD】
・Blu-lay&DVDシリーズ第4巻初回封入特典オーディオドラマ ※ネタバレ有
毎月発売予定のBlu-ray & DVDシリーズには、初回封入特典としてエンドカードの他オーディオドラマとボーナストラックがついてくる。
そこで、公式サイトで発表されているうちの第4巻のオーディオドラマ内容が以下↓
≪オーディオドラマ内容≫
おは朝いわく、今日は緑間と高尾の相性最悪の日。
練習試合の前に、運気を補正するラッキーアイテムを手に入れなくては!
「おは朝見たぜ?」「・・・・・・なら言うまでもなかろう」
≪出演≫
小野大輔・小野賢章・鈴木達央
※公式サイトより引用
出演者の並び方にも注目だが、この内容で何も起きないわけがない。
何も起きないわけがなかった。
オーディオドラマの前半は、誰の期待を裏切ることもなく緑間と高尾の本日のラッキーアイテム探しがのんびりと(ただしこの後には練習試合が控えている。練習試合に人事を尽くすためにもラッキーアイテムを緑間は手に入れたかった)進んでいく。
本日のラッキーアイテムは“つぶらな瞳のマスコット”。
漠然としすぎている。
しかしありそうでないこのアイテム。
見つけたかと思えば失敗。(車に水をかけられる)
見つけたかと思えばまた失敗。(チャリアカーから緑間が転げ落ちる)
を繰り返すこと数度。(この間に緑間の金銭感覚が普通でないことも発覚する)
時間が迫ると急かす高尾を無視した緑間が向かったのは本人曰く“ラッキースポット”であるゲームセンター。結局ここで得たアイテムもハズレだったわけだが。
(俺たちの)本番はここからである。
アイテムが見つからず「つぶらな瞳」と唱え続ける緑間(高尾曰く“たまにただのバカなんじゃないかって思うときある”)の前に突然現れた黒子。
を、引き止めた緑間。
「つぶらな瞳」と彼を見て呟く緑間。
(この時点で頭を抱えた視聴者も多いはずだ)
あまつさえ自分のチャリアカーに半ば問答無用で彼を引きずり込む緑間。
(ちなみに黒子の了承はとっていない)
そして、「しょうがねえな! 二人って重いんだけど!」と試合会場に向けてチャリアカーを漕ぎはじめた高尾。
ポイントは、そう。
言わずもがな試合会場へと半ば無理矢理連れて行こうとする緑間を止めなかった高尾である。
ここにきて高尾も黒子のことを「つぶらな瞳のマスコット」として認識していることが判明(無表情にゲンドウのポーズでこの突然の攻撃を迎え撃ったお姉様方も多いだろう)。
試合後も迷惑をかけたと3人で食事に行くつもりが結局高尾と黒子二人きりの食事会になるなど(「(二人きりだと)あまり話は進まないと思いますが」とノリ気でない黒子をその名高いコミュニケーション能力で丸め込んだ)後半が怒涛の追い上げをみせるオーディオドラマとなっている。
何も起きないわけがなかった。