サイコロの旅とは、テレビ番組『水曜どうでしょう』の企画のひとつ。考案者は鈴井貴之。
概要
6つの選択肢が書かれたボードに、その時点・場所で乗車可能な交通機関と行き先をリストアップし、何処に行くのかは、運命のサイコロ(サイコロキャラメルが使われる)を振って決める、というチャレンジ精神溢れる旅。
出発地点は安定していないが、目的地は一貫して札幌。多くの場合、鈴井のラジオ収録(月曜日)がタイムリミットであった。
サイコロの出た目と書かれた行き先がゴールの札幌とは逆方向であっても、必ずそこに行かなくては次のサイコロは振れない。
制限時間内に札幌に着くか、時間切れになるまで交通機関がある限り常に移動し続けなければならないシンプルにして超過酷な企画。
序盤~中盤のどうでしょうの目玉企画であり、同番組を象徴する企画。
が、満を持してゴールデン進出した『6』が視聴率的に大ゴケしたためか、以降現在に至るまで行われていない。
低予算で出来るためか、他局・他番組で様々なフォロワーが生まれた。
一覧
サイコロ1
どうでしょうの記念すべき第1回企画でもある。
東京で行ったアンルイスの取材の帰りに行った。
番組が始まったところであり、藤村Dが声を前に出すことがなかった一方で、嬉野Dの全身がはっきり映っている水曜どうでしょうを通しても珍しい企画。
記念すべき第一投目で松山市を当ててしまい、このことがきっかけで後々企画で何度も四国へ行く羽目になる。
サイコロ2 〜西日本完全制覇〜
前作から2ヶ月をおいて再び企画された。
そのスタートは、「西条秀樹の取材」と見せかけて大泉を騙し、彼の向かった東京に待ち構えていた鈴井がネタバラシをするという、どうでしょう史上、記念すべき初の大泉騙しとなった。
番組黎明期屈指の名場面『壇ノ浦レポート』が生まれ、番組の方向を決定付ける。
この企画辺りから、鈴井によると、大泉にきっちりしたプロ意識が見え出したという。
また、この時に「鈴井の甘いもの好き」という設定が付き(当の本人は甘いものは嫌いであるがソフトクリームは大丈夫である。)みたらし団子を無理やり食べさせた。これが「ミスター生き地獄」の始まりである。
サイコロ3 〜自律神経完全破壊〜
史上唯一の前後編。サイコロの中でも最長(全7夜)である。
東京を出発するも淡路島で一度タイムリミットを迎えるが、一週間後、番組史上初めて大泉の拉致を行い、淡路島から再スタートした。
この企画では、仕事の都合で嬉野Dが同行していない。
ここでのヘリでの移動の際大泉はリバースする。
また、同行していた杉山Dがバスの中でナニかをやっていたと大泉は証言している。ナニをやっていたかって?言わなくても分かるだろ!
韓国食い道楽サイコロの旅
唯一の海外企画。ナンバリングタイトル(?)ではない。
韓国全土を舞台に、朝昼晩の食事のメニュー・食事場所・食べる人を、サイコロで決定して旅をするという企画で、幾分従来のサイコロの旅とはルールが違う。
「食べる人もサイコロで選ばれる」というルールが災いし、たどり着いた先の店で食べられなくなり、それぞれが空腹に苦しみマクドナルドで飢えを凌ぐという悲惨な状況が続いた。
サイコロ4 〜日本列島完全制覇〜
「唯一行ったことのない島根県に行きたい」という理由で、出雲大社からスタートした。
レギュラー放送終了まで番組のメインテーマとなる『1/6の夢旅人』が初登場する。
サイコロ5 〜キングオブ深夜バス〜
日本最長の走行距離(当時)を誇る深夜バス「はかた号」が猛威を奮った回。
サイコロを振った回数そのものが少なく、はかた号を中心とする長距離移動が怒涛の勢いで繰り返される。
後に「対決列島」を巻き起こす白熊対決が行われた。
サイコロ6 〜ゴールデン・スペシャル〜
現時点で最後のサイコロの旅。
「ヨーロッパ・リベンジ」最終夜で番組史上最高視聴率18.6%を叩き出すなど、番組の人気が上がってきたことを受けて、19時からの1時間枠というゴールデンタイムに進出した。
放映前には30時間に及ぶ断続的な生CMを行うなど、まさに満を持しての進出であった。
結果は12%と惨敗した。
今回、鈴井の「ダメ人間」ぷりが発揮された回でもある。
四国行きを2回も引き、その後大泉がゴール間近の弘前行きを当てたのにもかかわらず北海道か博多行きの2択で博多を当ててしまい、最終日で高知を当ててしまうという、これまでにもないサイコロの神からとことん突き放されている。