LIVE A LIVEの隠しシナリオ「中世編」に登場する主人公。
概要(ネタバレ)
ルクレチア王国の剣士。闘技大会で優勝し、姫のアリシアと婚約。順風満帆な人生かと思いきや、婚約者をさらわれてしまう。相手はかつてルクレチアを襲った魔王。それを倒した勇者の再来かと国民から期待され、親友のストレイボウらと共に、魔王山へとアリシアを助けに行く。
しかし倒した魔王は偽者。さらに共に付いて来てくれた勇者ハッシュは直後に病魔に蝕まれて壮絶な吐血と共に死亡、しかも直後に発生した魔王山の崩落によって、親友のストレイボウまで失ってしまう。
その夜···助けられなかったアリシアから心の声が届く。危機を察知した彼は夜中に飛び起きると、玉座には、夢に見た、アリシアを手にかけようとした魔王の姿があった···。
今度こそ魔王を倒す。剣を構えて一閃。確かに手ごたえがあった。しかしそれは···ルクレチアの王だった。
騒ぎを聞きつけた大臣に、彼こそが本当の魔王ではないかと濡れ衣を着せられ、死罪を言い渡され牢屋行きになる。それを救ったのは、同じく幽閉された、かつての勇者ハッシュの友・僧侶ウラヌスだった。ウラヌスの命がけの魔法で牢屋を脱出した彼は、アリシアを助け出して全ての疑いを晴らすため、再び魔王山へ——。
しかしそこにいたのは、落盤で死んだはずの親友ストレイボウだった。
ストレイボウがどんなに努力しても、いつもその上をいくオルステッド。そんな彼に対してストレイボウが抱いていた劣等感による憎しみは、彼の想像を超えていた。魔王像の仕掛けに気づいた時、その憎しみが一気に爆発し、オルステッドを出し抜いて自分がアリシアを救い出そうと画策する。そして、あたかも魔王山の罠かのように魔法で地震を起こし、落盤事故を偽装。さらにオルステッドに幻覚を見せることでルクレチア王を魔王と勘違いさせ、王殺しの汚名を着せる事にも成功した。だが、それでもここまで辿り着いたオルステッド。そんな彼を、ストレイボウはついに「引き立て役からの脱却と日陰者人生への決別」の決意のもと、始末しようとする。
なんとかこれを撃退するが、今度こそ、親友だったはずのストレイボウはこときれてしまった。しかも、婚約者だったはずのアリシアまでも、先に助けに来たストレイボウに心移りしていたのである。そしてアリシアに全てを否定されて罵られた上に目の前で自殺されることになる。
友と信じた者に、そして愛した女性にまで裏切られた。同じ人間に裏切られたオルステッドの人間のとしての心は遂に破綻。さらに思い返せば、本物の魔王はいなかった。魔王がいないということは、勇者としての存在意義もなくなってしまったことになる。
とうとう、彼は全てを失った。
私には···もう何も残されてはいない···
帰る所も···愛する人も···信じるものさえも···
魔王など···どこにもいはしなかった···
ならば···この私が魔王となり···
自分勝手な人間達にその愚かさを教えてやる···
私は今より···オルステッドなどではない···
わが名は··· 魔王··· オディオ···!!
こうして、かつて勇者と呼ばれた剣士オルステッドはその身と心を人間への憎悪に染め、
「魔王オディオ」に成り果ててしまうのであった。
それまで喋らなかった彼が、劇中でやっと喋ったのがこの台詞というのがあまりにも物悲しい。
性能
初期の知力は2と低いが、ぐんぐん伸びていく。元々、有能な剣士なので力(攻撃)と体(防御)は申し分なく、素早さ・HPも優秀と隙が無い。同じ戦士タイプで“勇者”と呼称されたハッシュと同じ剣技を使いこなすが、眠らせる“ムーンダウン”や広範囲の敵の手足を封じてしまう“インケイジ”など、技巧的な技も得意。必殺技はハッシュが会得して魔王を倒したと言う伝説の技・“デストレイル”だが属性が悪であり、しかも物語の展開を考えると皮肉めいた部分もある。
最終編
オルステッドを選んだ場合は魔王山の山頂から再スタートし、描くシナリオのボス達をかたどった石像に話しかけ、主人公達を抹殺して歴史を変えていく。彼以外を選んだ場合は魔王山頂で登場し、最終戦に臨む事になる。いずれも魔王オディオを参照されたし。