中世編

ちゅうせいへん

ゲーム『LIVE A LIVE』のシナリオの一つ。サブタイトルは「魔王」。

西の山に勇者有り・・・・

強き心　強き力を持ち　勇ましき姿となり・・・・

魔王を打ち砕かん・・・・

東の山に魔王あり・・・・

邪悪な心　邪悪な力を持ち　邪悪な姿となりて・・・・

全てを憎むものなり。

かつて勇者が魔王を倒した地 ルクレチア。

今、魔王が蘇る・・・・

新たな勇者となり 魔王を打ち倒し、

王女を奪還せよ。

概要

主人公：オルステッド

元ネタ：ファイナルファンタジーIVなど

初めに表示されている7編をクリアすると現れる、人間に絶望した男の話。システムはこれといった特徴がなく、姫をさらった魔王を倒すために勇者が旅に出るという、ここにきて古典的なRPGをまるでなぞるかのような内容だが、中盤から歯車がおかしな方向へと回り出し、最後には···？

本作のロゴが「LIVE A ƎVIᒧ」という形状になっているのは、このシナリオと照らし合わせるとかなり意味深なものとなる。

ゲーム上では終盤に出現する「隠しシナリオ」という扱いであるが、開発の順番としてはこのシナリオは他の7編よりも先、つまり最初に制作されたものだとされる。

システム的にスタンダードなRPGであるこのシナリオをまず初めに仕上げ、そこからバリエーション豊かな他のシナリオを作っていったようだ。

キャラクターデザインは、デフォルトの7シナリオと違い有名漫画家によるものではなく、時田貴司ディレクターが紙に「こういうイメージです」と『FF』の「赤い戦士」等のドット絵風に描いたラフをベースに、ドット絵担当スタッフの加藤清文氏がデザインを仕上げ、それを元にオフィシャルのデフォルメイラストを宮本由香氏（後にyuka名義で『とーとつにエジプト神』で知られる）が描いたことがインタビューで明かされている。

HD-2D版では本作の発表と同時に情報が公開されているが、これはマーケティングスタッフとの相談の末、28年前にネタバレをしているのとオクトパストラベラーのプレイヤーを安心させたい気持ち、そして中世編ありきのビックリに繋がって欲しいとの想いや現代では中世編が無いと節操が無い感じになるからである(もちろん肝心な点は伏せている)。

なお最終盤の展開は発売当初は録画・配信禁止区間に設定されていたが、2022年11月のアップデートで解禁された。

登場キャラクター

（声優はリメイク版）

• オルステッド（CV：中村悠一）
  • 主人公。王国武闘大会で優勝し、アリシアに求婚した剣士。凋落と悲劇への道を歩む。
• ストレイボウ（CV：程嶋しづマ）
  • オルステッドの親友でライバルの魔法使い。
• ハッシュ（CV：菅生隆之）
  • 魔王を倒した伝説の勇者。人間不信になっている。
• ウラヌス（CV：麦人）
  • 魔王を倒した伝説の僧侶。ハッシュの親友。
• アリシア（CV：荒川美穂）
  • ルクレチアの姫君。オルステッドの婚約者で、魔王に攫われる。
• 魔王（CV：安元洋貴）
  • ルクレチアに災いをもたらす諸悪の根源。全てを憎む者でもある…
• 国王（CV：多田野曜平）
  • アリシアの父でルクレチアの元首。勇者に魔王討伐を依頼するステレオタイプな王様だが、民から“王様”、臣下からは“陛下！”とは慕われている。その一方で、娘への求婚権を大会の景品にするなど少々困った一面もある。アリシアからは敬愛されており、「父上よりもあなたを信じます」と言う言葉に表されている。
  • 魔王山から戻ったオルステッドを慰めるがストレイボウの幻術で魔王の姿にされてしまい、オルステッドと戦いになって無抵抗のまま斬殺された。
• お后様
  • アリシアの母で王の正室。20年前にアリシアを身ごもった時に魔王に拉致され、勇者ハッシュとウラヌスが出動したため、アリシアは20歳前後と思われる。
  • 亡くなったのか不明だが、オルステッドの出場した大会にはいなかった。
• 大臣（CV：杉田智和）
  • 王様の補佐をし、主人公に説明をするステレオタイプの補佐官である大臣。ハッシュがいないとウラヌスを老いぼれ呼ばわりし、ハッシュが死ねば哀しむどころかオルステッドを新勇者にする虫の良い人物で、弱い人間の象徴ともいえるキャラ。
  • だが、小心さのためオルステッドを魔王呼ばわりし、庇ったウラヌスを拷問責めで殺害。挙げ句、玉座に座りながらオルステッドに国を売る形で保身のための命乞いをするなど卑劣な描写が多く、多くのファンに嫌われている。
  • 心のダンジョンでは全く反省せず、オルステッドを真の魔王扱いしている。しかしそれは、事の真相を知らないためでもある。
• ファミリオの少年
  • ウラヌスが隠棲している、ルクレチアの片田舎に住む若夫婦の子供。オルステッドを勇者として尊敬しており、大ファンである。オルステッドによる王様殺害の時も、「オルステッド様が魔王なんて嘘だよね」と信じ続けた。
  • 魔王オディオと化したオルステッドによって殺された人々の魂が宿る心のダンジョンにいる。オルステッドによる無差別殺戮か、彼を信じたために大臣や兵に殺されたのかは不明だが、魂となってもなお尊敬するオルステッドが魔王なんかではないと信じ続けている。
• 兵士達
  • オルステッド・ストレイボウの同僚と思しき王国兵・グリーンナイトで構成される。オルステッドを温かく応援してくれる。中庭の花はアリシアが育てたと話し、姫様を慕う心も人一倍な兵士がいる。
  • そうした忠義のため、魔王扱いされたオルステッドには平然と斬りかかってくる。魔王オディオと化したオルステッドに皆殺しにされる。
• クラウストロPH・スコトフォビア・アクロフォビア・フェミノフォビア
  • 再度魔王山を往くオルステッドの前にボスとして立ちふさがる女性型の魔法生物達。おそらく山の頂上で待つ黒幕の手下と思われる。
  • 彼女達の他、ドラグノフォビア・アラクノフォビア・アヌビノフォビア・エントモフォビアという同系統の雑魚敵も居る。

中世編 ショートトレーラー

リメイク版

ネタバレにつき詳しくは伏せるが、中世編でアイテムをすべて取り尽くしても問題はなくなっている。

中世編の戦闘BGM「凜然なる戦い」はオリジナル版よりも実はロングバージョンのアレンジがされている。戦闘中は普通に戦っていると気付きにくいが、サウンドルームで聴くと曲の2ループ目終了以降に新規部分がある。

魔王像のギミックが、オリジナル版では台座の紋章が隠し扉になっていたが、リメイク版では台座の紋章が赤く輝き、魔王像がスライドして隠し階段が現れるようになっている。

まさかのコミカライズ!?

2022年の冬コミケにおいて中世編をコミカライズした同人誌「超級‼️中世編【前】【後】」が頒布される事となった。

タイトルでピンと来た人もいるだろう…。

執筆はあの島本和彦先生である!!

全編カラーでしかも今回はギャグパロは一切無しのシリアス一直線の本気モードという内容。

どのような島本節の中世編が繰り広げられるのだろうか…？→外部リンク1→外部リンク2

関連タグ

ライブアライブ 鬱展開 どうあがいても絶望 どんでん返し バッドエンド

ヘボット!…第31話でイルステッド、ネジレイボウというオルステッドとストレイボウに酷似したキャラが中世編終盤のやりとりをするパロディが有り開発者も反応した。

ブレイブリーセカンド：序盤最後あたりに非常によく似た展開がある。

半熟英雄：時田氏が担当した半熟英雄対3Dの序盤にて本シナリオのセルフパロディが存在する。

OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者 - 2023年3月に本作とのコラボが開始。中世編のキャラが登場する。どうやら、冒頭の武闘大会から分岐するようだが……？

???、!!!：このシナリオが元祖と言えるとあるジャンル群。