人が人を信じなければ何を信じるのじゃ‥
解説
CV:麦人(リメイク版)
かつて勇者ハッシュとともに魔王を討伐した僧侶。復活した魔王によってルクレチア王女アリシアが攫われた時、大臣によってハッシュと共に語られている。人間嫌いになってしまった相方と同様に姿をくらましてしまったのだった。
本編中の活躍
中世編
オルステッドとストレイボウは魔王山へ行こうとするが行き方を知らず、ファミリオの村で変な老人を見つけるが何の情報も得られずじまいだった。ただ、勇者の山に隠棲していた謎の男性の住む山小屋にあったのと同じ盾が老人宅に飾られていた…
盾を2人の若者が知っているのに驚いた老人はハッシュの事を口にし始める。己は何もしないで自分たち2人を勇者とあがめる人間に嫌気がさした親友を奮い立たせるべく、ウラヌスは一行に加わった。だが当のハッシュは口をつぐんだままであった。あまりに変わり果てた友にウラヌスは大喝した。
「勇者ハッシュは 死んだ! ここにおるのは‥‥ただの スネた臆病者じゃ!」
旧友である彼の叱責を受けてハッシュは目が覚め、袖を通した鎧を纏い「勘違いするな。私が弱い人間でない事を証明するためだ」と宣言、伝説の勇者として復帰させたのだった。
ハッシュは勇者の剣・ブライオンで魔王山の入り口を開き、奥に潜んでいた魔王を打ち倒すが敵が偽物であった事と、落胆から来るショックで吐血し、オルステッドにブライオンを託して死去する。しかも落盤事故でストレイボウがいなくなり、オルステッドと共に失意の帰路を歩む。国王は彼らを慰めて城中に宿泊させる。その時も「ハッシュよ、ワシを許してくれい」と嘆いていた事から、友情の厚さが窺える。
その夜、オルステッドは魔王と間違えて幻影で変身させられていた国王を殺害してしまう。彼を庇ったウラヌスも大臣と兵士らに「キサマも魔王の仲間かあッ!」と罵られ、投獄された挙げ句に拷問責めの憂き目を見た。その後、戻ってきたオルステッドが隣にある死刑囚の牢に放り込まれて来た時、ウラヌスの命は風前の灯であった。
それでもウラヌスは人間を憎んではいけないし、自分の心に嘘をつくのもいけないとオルステッドを諭す。そして、「ハッシュやワシらが命をかけて守ったものを守り続けるのじゃ!」と叫び、渾身の魔法で牢をこじ開ける。そして「お主には信じてくれる者がいるではないか」と言い残して力尽きてしまう。その場で死んだか、その直後に死亡したものと思われる。
オルステッドは真相を突き止めるべく魔王山へ行くが、ストレイボウとアリシアの非情な裏切りに遭い、ついに全てを奪われてしまい、魔王オディオと化す。ウラヌスが命をかけて貫いた信念は脆くも潰えたのであった。
最終編
アキラを主人公、ないし仲間にした場合に行ける「心のダンジョン」にあるアキラ専用の最強武器がある祭壇の通路脇に、魂(意識)として登場する。アキラが心を読むと、「‥‥あのバカモノめが‥」と、嘆いている。
それは、信念を通せなかったことへの怒りなのか、(魔王は孤立無援だからこそルクレチアの人々には勝ち目が無かったのだが)四面楚歌の身になってしまったオルステッドの運命に対する嘆きなのか。あるいはハッシュのように他者との関係を断つのではなく、他者への憎しみのあまり、自ら不幸の道へと歩んでいったオルステッドへの憐憫なのかもしれない。何れにせよ少ない言葉から、その真意をうかがい知ることはできない。しかし、ウラヌスが説く信念を貫き通すには余りにも失ったものが多すぎたため、オルステッドはハッシュ以上の人間嫌いになったことだけは事実である(ある意味オルステッドは誰よりも人間の悪性を垣間見てしまったと言える)。全てを失った者の気持ちを理解することは、彼ほどの者にとっても難しいことなのである。全てを失うことなど、そうそうないのだから。
しかし、オルステッドは最終的に自身を取り戻した時にウラヌスの言葉を思い出して、その生涯を閉じた…。
能力・技
知力が高く、体力や防御力が低いと言う典型的な魔術師系だが僧侶系の得意とする回復や聖属性の魔法を使いこなす。全体に攻撃できる“ゴッドボイス”でザコを倒し、“神の祝福”“癒しの祈り”で回復、“神の御加護”で反撃と、少ないながらも粒揃いである。
レベルアップしても能力は伸びないが、LALはそもそもレベル値そのものが能力値の一種であり、攻撃の命中率や回避率に直結する。“サンクチュアリ”や“ジャッジメント”など強力な魔法を覚えるので育てて損は無い。