知らないやつの背中を追うな
他人に判断を預けるな
勝利のために思考を止めるな
自分だけの旅を生きるべきだ
欲望にまみれた世界だから、僕らは自由な旅人になる
誰かのための選択だから、きっと誰より強くなれる
概要
2020年10月28日から配信開始。
正式名称は『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』。
『OCTOPATH TRAVELER』(以下、Ⅰ)の数年前(具体的に何年前かは明言されていないが、ユーザーなどからは3年前という説が有力視されている)のオルステラ大陸を舞台に、「富・権力・名声」の欲望を極めし者たちと、「聖火神の指輪」に選ばれた旅人たち「選ばれし者」(プレイヤー)との物語が描かれる。
2024年1月31日より、スマホ専用漫画アプリマンガUP!にて、バルジェロを主人公とした本作の前日談が連載中。
シナリオ
メインシナリオは主人公ごとにバラエティにとんでいたⅠとは違い、欲望をテーマにしていることもあり、メインの味方サイドのNPCが死亡したり、ほぼバッドエンドな話が多かったりととにかく暗い。
一方でキャラクターごとのシナリオは前作同様バラエティにとんでおり、シリアス話もあれば恋愛相談などの戦闘のない明るめの話も多く、それでバランスをとっている。
システム
システムは基本的にⅠを踏襲しているが、スマホゲームということもあり変更・簡素化されている。
キャラ
今作では、ガチャなどで入手したキャラから前衛4人、後衛4人の計8人のパーティ「旅団」を組むことになる(旅団の名称はプレイヤーが設定する)。
Ⅰでは転職などで本来装備していないスキルや装備を使用できたが、今作ではキャラごとに入手できるスキルがあらかじめ決まっている上に、戦闘で使用できるスキルはスロットにセットした3つまでという制限がある。
また、装備できる武器も、Ⅰでは複数の種類が装備できたが、剣士なら剣、商人なら槍のみとなっている。
攻撃も回復もできる万能職を作ることはほぼ不可能であり、編成時にはキャラのレア度だけでなく、使用できるスキルや武器を考えて組む必要がある。
キャラの強化については、基本はⅠと同様にレベルアップや装備で強化するのだが、2021年10月7日のアップデートで「天賦覚醒」と「必殺技」が導入された。
天賦覚醒はキャラのステータスなどを大幅に上昇させたり装備可能なスキルの数を上げられる。必殺技は文字通り通常のスキルを凌駕する特殊なスキルを使用できる。
習得や使用には制限があるが、レベルがカンストしたキャラのさらなる強化が事実上可能となった。
戦闘、回復
バトルについては、相手の弱点を突いてブレイク状態にするという基本はⅠと変わらないが、特に長期展開であるメインストーリーのボスクラスの難易度が、前半はまだしも後半になるにつれかなり高くなり、最終章になるとレベルカンストのパーティーでもしっかり戦略を練らないと歯が立たなくなる。
これについては運営サイドはエネミーを弱体化などの調整をするのではなく、プレイヤー側の強化方法を追加するという形で対応することを明言している(後述も参照)。
本作では回復アイテムが廃止されているうえに、回復系のスキルを非戦闘時に使用することができない。フィールドで回復するには一部のダンジョンにある「癒しの聖火」を使うか宿屋に泊まるかレベルアップ、どこでも受けられる「討伐任務」を受ける(任務に入る時と任務クリア時に全回復する)など、手段が限られている。
一方の戦闘中の回復方法は町などで入手した(回復スキル持ちの)支援者を使う、回復スキルを自前で使うなどがあるが、一番重要なのは後衛はターンごとにHPとSPが少しずつ回復していくことである。それ程大きい回復量ではないが、毒や出血などのHP減少系のステータス異常の減少量を上回るので後衛に下げればまず死なない。また、今作ではスキルのSP消費量が高めなので神官や学者などの魔法系のキャラは適度に後衛で休憩する必要がある。
消耗の厳しいボス戦はともかくとして、雑魚戦では前衛と後衛を交互に入れ替えながら戦うことでほぼ全快することも可能なので、交代をうまく使ってボスまでに消耗を抑える必要がある。
※後のアップデートで、後述の影響力のレベルアップ特典に「戦闘終了後、僅かではあるが回復する」というものが加わった。
フィールドコマンド
まず、プレイヤーには「富・権力・名声」の3つの「影響力」が設定されており、イベントのクリアなどでこの影響力のレベルが上がっていく。
フィールドコマンドが使用可能なNPCはこの3つのいずれかに属しており、対応する影響力がNPCごとに設定された一定レベル以上なら「聞き出す」を使用し、情報が得られる。
ここからⅠの「盗む」や「導く」に当たるアイテム入手や支援者の獲得ができるが、
- 「富」なら「買い取る / 雇う」。お金を払う。確率で値引き交渉可能。レベルに応じて確率は変動するが、定価で買えば無条件で成功。
- 「権力」は「勝ち取る / 引き入れる」。バトルを申し込み、勝ったらアイテム全て/支援者を入手。
- 「名声」は「ねだる / 勧誘」。確率で入手。こちらもレベルに応じて変動するが、最高で90%なので常に失敗のリスクがある。
この3つに分けられている。
なお、影響力は名前に反してレベルアップによるデメリットはなく、手に入る経験値やお金、移動速度などがレベルに応じて上がっていく。
※2021年1月23日から、サービス開始88日記念として、期間限定キャラの「ドロテア」の配信を行った。いわゆる「恒常落ち」の予定は現時点ではない上に、配信期間は25日までの僅か約3日間となっており、賛否両論となった。
2021年7月1日から4日までドロテアの復刻及び期間限定キャラ第2弾「オデット」の配信を行ったが、やはり期間が短すぎると賛否両論となっている。これ以降も時折期間限定キャラが配信されている。
このように節目節目で限定イベントや限定キャラはあるが、それでもこの手のゲームでは少ない方であることには変わりない。
ガチャで手に入るキャラの中には、Ⅰのプレイアブルキャラや重要なNPCも存在しており、彼らの過去も描かれている。Ⅰでは最大4人パーティだった仕様上不可能だった前作主人公8人パーティという夢の編成も可能となっている。
その他
プレイアブルキャラはいわゆるガチャで入手する方式であり、ガチャに必要な通貨は比較的簡単に手に入りやすい上に、いわゆる10連ガチャでも入手確率に変動はないため課金要素は少な目。
また、期間限定イベントなどもコラボを除いて基本はなく、せいぜい期間限定のピックアップガチャくらいな上に、そのガチャで新登場したキャラも後日の別のガチャですぐ配信されたりと、無課金やのんびり楽しみたいプレイヤーでも十分楽しめる作りになっている。
この辺は開発者がアナザーエデンをリスペクトして今作を作ったという経緯があり、いくつかのシステムは酷似しているためほぼ同じサービス形態にした可能性がある。
2021年1月1日よりTVCMも始まっており、冒頭の文はそのCMのもの。
2023年2月16日のアップデートでメインストーリーは完結となったが……。
サイドソリスティア
2023年6月のアップデートから開始された大型コンテンツ。
オクトパストラベラーⅡの舞台であるソリスティアでの冒険を描く。それに伴い、今までのマップやストーリーなどは「サイドオルステラ」として区別されている。
ただし、マップやストーリーが追加されたというよりはシステムが似ているが世界観を一新した完全な別ゲームと言った方が近く(コンシュマーゲームで例えると、オクトラⅠとⅡが同じソフトに入っているようなもの)、それまで入手したキャラやレベルは引き継げるものの、一部を除く装備や所持金などはオルステラとソリスティアとは別勘定で持ち込むことができない仕様となっており、遊技場(いわゆる「すごろく場」)等のミニゲームもサイドオルステラでしかプレイできない。
ただし、タイトル画面からサイドを切り替えることが出来る上(後のアプデでマップ画面からも切り替え可能に)に、サイドオルステラを完結させなくともサイドソリスティアをプレイすることが出来たりと、Ⅱ本編から入った新規プレイヤーやサイドオルステラが途中で行き詰ってしまったプレイヤーにも優しい仕様となっている。
一方で、サイドオルステラのそれまでのやり混み量に応じてボーナスが付いたり、高レベルキャラ用の高難易度ダンジョンがオマケ要素として実装されていたりと、ヘビーユーザー向けの配慮もある。
ストーリーについても、固定の主人公のいなかったサイドオルステラに対し、今回は自身に秘めた力に翻弄される青年「セイル」が主人公となっており、サイドオルステラの主人公たちは彼の持つもう一つの「聖火神の指輪」に召喚されたという設定。
ただし、セイルが自身の力で暴走するような場面や、その力が明らかに邪悪なものであるような描写があったりと、不穏な要素はこちらでも健在。
なお、上記の持ち込み制限やストーリー上の演出などから、オルステラとソリスティアは別世界扱いのようだが、詳細は現時点では不明。
サイドオルステラとは違いⅡ本編の主人公たちがストーリーにも絡んでくる。そこから時系列をある程度推測することができ、ソローネやオーシュットがまだ旅立っていない一方で、パルテティオは既に旅立っていることが描写されているため、Ⅱ本編の第1章直前~直後と思われる。
つまり、サイドオルステラがⅠ本編の前日談に対し、サイドソリスティアはⅡ本編の開始直前から始まるⅡ本編の裏で起こっていた出来事を描いている。
新たな強化要素
サイドソリスティア実装に合わせて、「灯火の加護」というさらなる強化要素が実装された。経験値とは別に手に入るTPというポイントなどを消費することで新スキルや能力のさらなる底上げが可能。実装キャラはアップデートに応じて徐々に追加されている。
さらには、2023年10月からキャラ本来のレアリティ以上にランクを上げられる「オーバークラスアップ」と、今までの最高クラスである★5を超えた★6クラスが実装され、最低クラスの★3でも一気に★5キャラと同等以上に強化することが可能になった。
推しキャラだけど配信初期の実装で性能不足なキャラや、低ランクで性能が低いままだったキャラを強化することもでき、上記のようにボスが強くてサイドオルステラが行き詰った場合に、これでキャラを強化して再チャレンジするのもいいだろう。
コラボ
2021年4月28日からサービス開始半年記念として、『ブレイブリーシリーズ』とのコラボが開始。『ブレイブリーデフォルト』からアニエス・オブリージュとイデア・リーが、『ブレイブリーデフォルトⅡ』からエルヴィス・ラズロウとアデル・アインが期間限定配信された(エルヴィスのみイベント進行で無料入手)。
なお、ガチャこそ期間限定だがコラボ自体は終了時期が公表されておらず、追加されたイベントシナリオや秘境は現在でも挑戦可能。
ブレイブリーセカンドからは長らく未参戦だったが、2023年12月のブレイブリーコラボ第2弾でマグノリア・アーチが限定配信された。同時にⅠとⅡからまだ未実装だったリングアベルとグローリア・ノイ・ミューザも限定配信されている。ただし、各主人公は実装されていない。
2022年3月1日から17日早朝まで、『NieR:Automata』とのコラボイベントが発生。ヨルハ二号B型(本作では「2B」表記)、ヨルハ九号S型(9S)、ヨルハA型二号(A2)が期間限定配信される(このうち、9Sは無料ガチャで手に入る)。
一方でイベントはブレイブリーイベントよりはストーリーが簡略化されており、イベントで追加される秘境も期間限定の物となっている。ただし、最後の秘境のみ非常に難易度が高くなっている。
2022年11月17日から12月1日早朝まで、上記「ウィルス除去作戦」の再コラボイベントが発生。
2022年7月末には『トライアングルストラテジー』とのコラボイベントが開催。
セレノア・ウォルホート、フレデリカ・エスフロスト、ロラン・グリンブルクの3名が限定配信された(セレノアのみ無料配布)他、ベネディクト・パスカルもストーリーパートのみながら登場する。
コラボに伴い追加されたコラボ遊戯盤では、本編2節『全てを極めし者』の主人公がもしもセレノアたちであったなら、というifシナリオが展開される。
ブレイブリーコラボと同様に終了時期は明言されておらず、コラボコンテンツは現在でも挑戦可能。
2023年3月には『ライブアライブ』の中世編とのコラボが展開。前半ではオルステッドとストレイボウが、後半ではアレンジはされているものの意外な存在が配信された。
また、シナリオでは中世編のIFストーリー(実はIFではなく……)が展開され、あるキャラの本編では見られなかった一面も描かれた。
なお、ブレイブリーコラボと同様に追加されたイベントシナリオ及び秘境は恒常挑戦可能。
2023年12月には株式会社WFSのスマートフォンゲーム『アナザーエデン 時空を超える猫』とのコラボ記念として、アナデンのマスコット猫である「ヴァルヲ」が支炎獣として獲得可能。またサイラスとニコラが期間限定で配布されている。
なおアナデンではオクトラシリーズとのコラボストーリーが5年間開催されることになり、大陸の覇者からはティティとニコラが登場。その内ティティが配布キャラとしてプレイアブルで使用可能になっている他、1からサイラスと2からパルテティオが配布キャラとしてプレイアブル化されている。また、3人の配布キャラ全員が作品内新実装の強化コンテンツ星導覚醒の対象キャラにもなった。終了予定日は2028年12月7日。
なお、先方のスクエニ作品とのコラボは今作が2回目であり、1回目の作品も開始から5年の期限設定が付いている。
2024年6月には『ファイナルファンタジー4』とのコラボが開催。
コラボ期間中にログインすると、FFシリーズの看板キャラである「チョコボ(黄)」が支炎獣として獲得可能な他、コラボストーリーの進行によってセシル・ハーヴィやチョコボ(白)が無料入手可能。
また『大陸の覇者』のサザントス、原作無印のオフィーリア・クレメント、Ⅱのアグネア・ブリスターニのオクトラキャラ3名が、FF4メインキャラクターたちに力を提供されたExジョブキャラクターとして限定配信された。
力を提供したのはそれぞれカイン・ハイウインド、リディア、ローザ・ファレルであり、力の提供後も対象者の精神世界で対話を行う等自我を残している。
最終パーティーのメンバーであったエドワード・ジェラルダインがただ一人ハブられる格好となっているが、後日追加実装されるかどうかは不明。