カイン・ハイウインド
かいんはいういんど
名前 | カイン・ハイウインド(Cain Highwind) |
---|---|
職業 | りゅうきし(竜騎士)/聖竜騎士 |
出身 | バロン王国 |
年齢 | 21歳(初登場時) |
身長 | 183cm(同上) |
体重 | 61kg(同上) |
ききうで | ひだりて(※) |
CV | 山寺宏一(DSリメイク版およびDDFF) |
※ オリジナル準拠及びTAでの設定だが、DS版では「ききうで」が廃止され、モーションでも右手で槍を構えている。
カイン・ハイウインド(通称カイン)は、スクウェア(現:スクウェア・エニックス)が発売したRPG『ファイナルファンタジー4(以後、FF4)』および、『ファイナルファンタジー4 THE AFTER -月の帰還-(以後、TA)』などに登場するキャラクター。
本編の主人公セシルの親友であり、軍事国家バロンの竜騎士団隊長。
父親も高名な竜使いであったが、幼少の頃に職業病で他界。その時から竜騎士としての素質を見いだされ、バロン兵学校へ入学、本格的に竜騎士の道へと進む(コミカライズの前日談より)。
セシルの恋人(後に妻)であるローザに密かに恋心を抱き、それが捨てられずにいた。その心の隙をゴルベーザに利用され、作中で二度も親友を裏切ることになる。
ちなみにカインの父親とファレル家は親交があり、それが縁となってローザと知り合ったという。
バロン王から各国の侵略を命じられたセシルが反感を抱いていることを見抜き、自身も離反する旨を告げる。
その前にバロン王から命ぜられた“ボムの指輪”をミストの村に届ける任務を二人で受けることに。
洞窟内部でミストドラゴンを倒すが、それはリディアの母親が呼び出した幻獣であった。ミストドラゴン殺したことでリディアの母親も運命を共にしてしまい、暴走したリディアはタイタンを呼び出し周囲を破壊してしまう。カインは地割れに巻き込まれ行方不明となる。
その後、セシルたちはダムシアン城にてゴルベーザ率いる赤い翼と防衛戦を繰り広げるが、敵勢は圧倒的であり後退を余儀なくされる。とうとうクリスタルルームまで撤退したセシルたちの前にカインが現れる。
親友の窮地に駆け付けてくれたのかと思いきやゴルベーザによって洗脳され敵となっていた。ここでセシルとカインの一騎討ちとなるがまず勝てない。これが一度目の裏切りである。
ゴルベーザによってローザは連れ去られ、カインも共に撤退した。
試練の山にてセシルはパラディンとなり、バロンへと乗り込み、バロン王に化けていたカイナッツォを撃破する。快進撃を続けるセシルたちの前にゴルベーザは、土のクリスタルとローザの交換を要求する。
トロイア国から土のクリスタルを借り受けたセシルたちの前にカインが現れ、空中要塞ゾットの塔へと誘導する。ゴルベーザは素直にローザを返すつもりはなく、数々の罠を張ってセシルたちから土のクリスタルを奪うつもりだった。
ゴルベーザとテラの一騎討ちの最中、テラが放ったメテオの巻き添えを受けカインは気絶。ゴルベーザの術が解け洗脳から逃れる。ゴルベーザは「貴様は用済みだ」と吐き捨て撤退した。
カインはこれまでのことを謝罪し、セシルには「あやつられていたんだ。しかたない」と返される。それでも意識はあったとカインは悔いる。
そしてローザの部屋に通じる扉の鍵を開け、ギロチンで処刑される寸前だったローザの救出に一役買った。
セシルとローザが抱き合う中、カインは俯き「俺はきみに側にいてほしかったんだ!」と本心を吐露する。
操られていたのは確かだが、ローザを囲いたいという思いはカインの本心だったのだ。
それを聞いたローザから「一緒に戦いましょう、カイン」と言われ、セシルから「竜騎士である君の力がいる。友にゴルベーザと戦ってくれるな」と言われたことでPTに復帰する。
直後、襲い掛かって来たバルバリシアとの戦いではジャンプによって彼女の竜巻を無効化。勝利に大いに貢献した。
戦いの舞台は地底に移り、一行はゴルベーザとドワーフ国が争っていることを知る。そしてドワーフ軍を苦しめるバブイルの塔の砲台を止めるべく突入。ヤンの命を賭けた行動によって砲台は破壊されたが、ゴルベーザによって橋を崩されカインたちは落下してしまう。
そこへ飛空艇エンタープライズを伴って駆け付けたシドに救われるが、赤い翼の飛空艇から追撃を受けてしまう。シドは爆弾を手に飛び降り、地上と地底を繋ぐ大穴を爆破して埋め、セシルたちを地上へと逃がしたのだった。
ヤン、シドと立て続けに犠牲が出たことでカインは「どいつもこいつも死に急ぎやがって!」と悔しさを吐き出した。
ゴルベーザの目的は、クリスタルを揃えることで月の破壊兵器を地上に呼び寄せ、世界を滅ぼすことだった。
今度はエブラーナの洞窟からバブイルの塔に突入し、奪われたクリスタルを取り戻しに向かう。その道中、ルビカンテと戦っていたエッジを仲間に加える。
エッジは父王と王妃を失った怒りで潜在能力を引き出しルビカンテに立ち向かう。カインたちも加勢しルビカンテを撃ち滅ぼした。
そして最後のクリスタルである闇のクリスタルが眠る封印の洞窟へと向かう。ここでカインは二度目の裏切りを行う。
デモンズウォールを倒し洞窟から脱出しようとするとゴルベーザの思念が届き、洗脳の術はまだ解かれていなかったことが判明する。
この時に発した、
「だいじょうぶだ‥‥ おれはしょうきにもどった!」
…という台詞は本作を代表する名(迷)台詞として現在もファンの間で話題に上がることもしばしば。
こうして全てのクリスタルはゴルベーザの手に渡り、月の破壊兵器バブイルの巨人が地上に降臨してしまう(バブイルの塔は月と地上を繋ぐ次元エレベーターであり、その稼働のためにクリスタルを揃える必要があった)。
しかし巨人は、各国の協力を得たセシルたちによって制御システムを破壊され機能停止。怒り狂ったゴルベーザも実は真の黒幕に洗脳されていたことが判明し、フースーヤによって正気に戻された。
そしてカインも今度こそ洗脳から解放され、崩壊する巨人からセシルたちを連れて脱出した。
最後の決戦の地である月へ向かう道中、エッジから不信感を抱かれる。カインは、もしも再び裏切ることがあれば斬り捨てても構わないと口にすることでエッジを引き下がらせた。
エンディングではセシルとローザが結ばれ、バロンの新たな王と王妃となる。
カインはバロンを離れ「試練の山」で独り修行をしている。
セシルたちを二度も裏切ったことへの自責の念と、ローザへの想いがあるために素直に彼らを祝福することができないという複雑な想いゆえであろう。
リメイク版から追加された心の迷いなどを映し出すダンジョン「月の遺跡」では、セシルとローザがイチャつく中で殺人事件の犯人に間違われ、事件解決させようと孤軍奮闘していた状況で偶然、敵にやられたセシルの姿を目撃し、真犯人から「セシルへトドメを刺せ」という悪魔のささやきを受けるというとんでもない葛藤を体験することになる。
しかし、「父を超える竜騎士となったそのときにはバロンに戻れるかも」と言っているが、十数年経ったTAでも、結局その想いを引きずり続けて試練の山にまだ居たことが発覚。
試練の山でクルーヤに導かれ、己の心の闇と戦うが、この際に元のカインが敗れ、闇のカインが独立してしまうのであった。そして残った本体は……。
後にカインは心の闇を受け入れ、真の光を手にし、聖竜騎士へクラスチェンジを果たすのである。心の闇の部分を否定しないのが重要なポイントであり、良い部分も悪い部分も併せ持つのが人間という、時田イズム全開の展開でもある。
エンディングでは赤き翼の部隊長となり、セシルたちの息子セオドアと共に各国の支援にまわる姿が見られる。
彼の素顔は金髪碧眼として描かれることが多かったりするが、FF4本編のドットをみるかぎりではむしろ赤い眼をしている。
FFRKでは他のFF4キャラ同様に、原作の頃からドットがあったがFF6準拠のものが新しく用意されておりエドガーをベースにしたモーションとなっている。また、肌の色が多少他のキャラクターと異なる。
裏切りが目立つせいで何かとネタ扱いされることの多い彼だが、いけ好かない態度を取る割には非常に人望が厚い。その為デュオデシムではケフカに「裏切り者のおいでですか?」と罵られた事も。
FF4本編冒頭では、自らも罰せられるかもしれないというのにセシルを庇い、ミストの村を焼き払うために、己を利用したバロン王と決別する覚悟を決めた彼を見捨てずについていく意思を見せてもいる。己の精神的な弱さに付け込まれたために洗脳されセシル達の敵に回ったことについてもカイン本人は強い罪悪感を持ってもおり、終盤にパーティ復帰した際、エッジに「また操られたりしなきゃいいんだがな」と皮肉と疑念をぶつけるエッジに対し、「その時は遠慮なく俺を斬るがいい!」と躊躇うことなく断じ、相応の覚悟を示している。
シドが自らを犠牲にした際にも、「どいつも死に急ぎやがって!」と普段クールな彼が激昂する様子が見られる。
本来は非常に真面目で善良な性格であるが、ローザへの純粋な想いがゆえに悪に利用され、悲しい目にあってしまった、れっきとした被害者である。
更に身も蓋もない事を言っていしまえば、一連の彼の行動は洗脳されていた状況でとった行動であり、彼自身が自らの意思を持って一行を裏切ったことは少なくともゲーム作品としては一度もない。そういう意味では裏切り者キャラ呼ばわり自体が風評被害ともいえる。
(小説版では前述の二度目の裏切りはあえて洗脳される前にゴルベーザの軍門に下る事でセシル達に手出しをさせないという取引とされている。こちらは自分の意志で裏切っているもののあくまでセシルたちを案じての上の行動である)
かっこいいキャラなんだよ!
装備可能な武器は剣・槍・斧。最終パーティメンバーの一人でもあるのでメンバー中屈指の物理アタッカーとして活躍する。
後述のジャンプが非常に強力で、通常攻撃でたたかうよりもこちらを連発するのが主なバトルスタイルとなってくる。
反面、魔法関連のアビリティは武器やアイテムを使わないとほぼ使えないので、その辺りは白魔法を扱えるセシルとの差別化といったところか。
固有コマンドは「ジャンプ」。空高く跳び上がって姿を消した後、対象の頭上から攻撃する。
その性質上「たたかう」よりも攻撃発動までの時間が長くなり速効性に欠けるが、飛び道具や魔法と同様に後衛相手でも命中率・威力の減衰がなく、威力自体も大幅にアップする。ボス戦などの長期戦ではこちらを連発する方がダメージ効率は良い。また、一部の敵の防御技・回避技を無視してダメージを与えたり、無効化することがある他、姿を消している間は完全無敵なため、発動タイミングを調整することで、回避不能な攻撃を無傷でやり過ごしたりも出来る。
欠点は最強武器であるホーリーランスが泣けるくらい弱いこと。
攻撃力はなんと109。セシルの最強武器であるラグナロクの半分の攻撃力である。しかもエッジがムラマサマサムネを装備すると追い抜かれてしまう。
対霊体特効が付いているがこの時点で霊体の敵は殆ど登場しない。ちなみにアンデッド特攻は付いていない。
道具として使用すればホーリーが発動する。ラスボスは聖属性が弱点だがワーム(HPを1にする)でカウンターして来るため禁物。
DS版では攻撃力がラグナロクよりやや劣るくらいにまで強化されたが、ラストダンジョンには聖属性耐性持ちが多いため微妙な武器のまま。
激レア武器である飛竜の槍が手に入れば一線級の活躍が出来る。ラストダンジョンは竜族が多く、バハムートやダークバハムートなど活用できる機会は多い。入手できればだが。
というのもこれをドロップするのが、ラストダンジョン深部に登場する強敵ブルードラゴン(スロット4)とレッドドラゴン(スロット3)なのである。そもそもこいつらを安定して狩れるレベルなら飛竜の槍などなくともカインは十分に育っているだろう。
ドロップ率自体はそこまで低くないので、カイン好きは狙ってみるのも一興かもしれない。
GBA版・PSP版で追加された竜騎士の試練でルナバハムートを倒すと、ホーリーランスを超える最強の槍ランスオブアベルが手に入る。攻撃力はホーリーランスの2倍以上。
通常攻撃時、追加効果で11%の確率でトルネドが発動して対象を瀕死状態にする。ボスにも通用するので文字通り瞬殺出来てしまう。紛れもなく本作最強キャラとなる。
ただし修正版ではゼロムスには通用しなくなった。
洗脳時に一度だけセシル(暗黒騎士)と一騎討ちを繰り広げるが、この時は圧倒的な実力差を見せつけ「命拾いしたな」と言い放っている。セシルのレベルを上げまくれば勝つことも出来るが、ストーリー上は負けた扱いで話が進む。
第2作目のDDFFより、コスモス陣営の戦士として参戦。
ストーリーではライトニングら新規参戦したコスモス陣営の戦士達と行動を共にしていた。
原作での裏切りネタから、参戦決定の情報が公開された直後からファンの間では「まさかまた裏切るのか」「どのタイミングで裏切るのか」と不安な声が囁かれていた。
そしてゲーム開始からものの数刻も経たない内に本当に裏切る。
……が、これは誰かに洗脳されていたり闇落ちしたといった訳ではなく、以下の経緯によるもの。
ある時、カインは同じ世界からカオスの戦士として召喚されていたゴルベーザと遭遇。
ゴルベーザからこの戦いの真実を聞かされたカインは12回目の戦いはあえて敗北を選び、13回目の戦いで神々の闘争に終止符を打つべく、コスモスの戦士達を倒し回っては敵の手が届かない場所へと匿うという行動に出る。
コスモス陣営からすれば味方が敵に寝返ったとも見られても仕方のない行為ではあったものの、唯一ウォーリアオブライトとコスモスは本人から事前にこの計画を聞かされていた(後に12回目の戦いで消滅してしまうライトニング達も真実を知る)。
バトルにおけるコンセプトは「ポジションメイカー」。
空中での機動力が非常に優れており、さらにほとんどのブレイブ技はヒットさせるとエアダッシュで敵を追撃できる仕様となっている。
EXモードでは技が終わった後の隙をエアダッシュでキャンセルできるようになり、さらに敵に与えたダメージ分だけ自分のHPを回復しブレイブも即座に回復する専用技「竜剣」が使えるようになる。
EXバーストは「プライドオブドラグーン」。空高く飛翔し、上空から槍の一撃を食らわせる。
なお、コマンド入力が完全に成功すると、演出の最後にFF4のタイトルロゴと同じポーズを取る。
そしてレベルを100にしていると極稀に例の迷言を口走る。 しかもあの山ちゃんの渋イケボイスで。
DFFNTでも参戦する。
FF4 ファイナルファンタジー4 FF 悪堕ち 風評被害 不遇
バロン組(セシル・ローザとのトリオタグ) カイライ(DDFFでのライトニングとのカップリングタグ)
セリス・シェール:FF6の登場人物。カインとエッジのやり取りのオマージュがある他、裏切っていないのに敵の策謀のせいで裏切りの疑惑を掛けられてしまう。またある人物に恋慕しているのも共通。
リチャード・ハイウィンド、シド・ハイウインド、アラネア・ハイウィンド
他タイトルの登場人物。同姓である他、槍使い、ジャンプ、飛空艇など各人には共通点が多い。
エスティニアン:FF14における竜騎士の後輩。詳しい活躍は彼の項目に譲るが、セリフや性格、立ち位置などはかなりカインを意識して作られている。
ストレイボウ:時田プロデュースのスクウェア製RPGのキャラ。親友へのコンプレックスが原因で悪堕ちする点が共通。リマスター版の声優はセシルと同じ。こちらは悪堕ち後は最後まで敵対したままで行った所業の後味の悪さは遥かに上。
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コメント
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