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解説

東京都交通局が運営する地下鉄。正式には「『東京都地下高速電車』の東京都運行路線(※1)」であり、この名称の中にある「高速」とは、「都電路面電車)と比較して速い」という意味である。


同じく東京都23区)を走る地下鉄である東京メトロ(大手私鉄扱いだが、東京都も出資している)とは別組織で、両方の路線を乗り継いだ際は割引はあるものの、別運賃で合算されるため距離に比して割高となる。ただし、それでも他の日本の都市の地下鉄よりも距離あたりは低廉。


注釈について

※1:勘違いされがちだが、この名称は東京メトロ・東京都交通局問わず東京都の(法制度上の)地下鉄は全てこれに当てはまる。


他に特に特記すべき記事がないためここに書いてしまうと、この計画は東京都と国が共同で実施しているもので1号線浅草線から13号線副都心線まで営団→東京メトロと都営地下鉄の両方の通し番号が振られている。4本しかないはずの都営地下鉄で大江戸線の計画番号時代の呼称が「12号線」だったのはその名残。同様に南北線「9号線」副都心線「13号線」である。


ちなみにこの『東京都地下高速電車』計画が始まる前に免許を受けている銀座線丸ノ内線は整備計画としてナンバリングに入っているが、本来最も旧いはずの銀座線は「3号線」となっている。


統合問題

上記にある通り、両社の経営統合は帝都高速度交通営団時代からの昔からの懸案だが、下記の通り意見の食い違いであまり進んでいない。


東京メトロ側の主張

  • 車両と軌道の規格の組み合わせが全線違う上に三田線以外は現在の(銀座線丸ノ内線を除く)東京メトロ線と異なるのが困る。
  • 大江戸線にまだ償却しなければならない借金が残っており、名目上の単年度収益が赤字。
  • そもそも営団時代にしゃしゃり出てきて浅草線の免許かっさらっていったのはお前らの方だろ

東京都交通局側の主張

  • 路線運賃系統の一体化により乗客の利便性が向上する。
  • 大江戸線の償却分は2030年までには確実になくなる。
  • だから高い額で引き取ってね

ユーザーの主張

  • 都営メトロ乗り換えで初乗りを取られて高い。金返せ。
  • 営団からメトロになってサービス悪くなったし遅延も多くなった。都交を見習え。

その他

ぶっちゃけた話、大江戸線の赤字は返せる見込みのある減価償却費(建設費の借金)なので経営としては不健全な状態ではない。むしろ、都交は不採算のバス路線をも抱えていることを考えると安易に地下鉄を手放すのは果たして得策だろうか、という話もある。


路線

(※は鉄道要覧における東京都の都市計画上の地下鉄路線番号で東京メトロと共通)


全路線とも電化方式以外のシステムが別々で互換性がないため、原則として路線間で車両を融通することができない。


電化方式はすべて架空線・直流1,500V。かつ車輪式リニア・ミニ地下鉄である大江戸線以外の3線は、基本的に剛体架線ではなく、地上線と同じカテナリ式架線を用いているという特徴がある。これは最初に開業した浅草線時代まだ剛体架線の実績がなかったこと(営団の日比谷線が最初)や、その後の開業区間に於いても、都営地下鉄では長期間におよぶカテナリ式架線の運用実績が出来ているため、剛体架線を使う必然性が薄かったためと推測される。

三田線については後年になって剛体架線区間が書類上出現したが、これはメトロの南北線を共用している第2種事業免許区間であり、東京都交通局が自前で保守をする部分ではない。


軌間は三田線が1,067mm(狭軌)、新宿線が1,372mm(いわゆるスコッチゲージ、馬車軌間)、浅草線と大江戸線が1,435mm(標準軌)だが、大江戸線は車両限界が小さくリニアモーター式。都営地下鉄としては新宿線を標準軌にしたかったが、乗り入れ先である京王線に改軌を求めるには、時期が遅すぎた。1970年代のラッシュはそのような作業が不可能になっていた。


例外として、新宿線用の10-000形試作編成は新宿線の開業前に仮の台車を使用して三田線で走行試験を行っていた。新宿線と三田線は軌間こそ異なるが同じ20m級車両を使う前提になっていたため、この様な試験が可能だった。


大江戸線には車両検査のできる車両基地が無く、浅草線にある馬込車両基地まで往かなければならないが、大江戸線の車両は鉄輪式リニアモーター車であるため浅草線を自走できない。そのため回送用に専用の電気機関車(E5000形)を使用するが、回送用という用途柄、国鉄JRで使われている機関車と比べるとかなり特殊車両色が強い(牽引車、車籍のあるモーターカーとでもといったほうが適切かもしれない)。


車両

ほとんどの地下鉄事業者に言えることだが、路線ごとに直通先や線路幅など様々に異なる点が多いため設計思想からして異なっている点が非常に多い。


現行車両

導入年は1次車のもの。

運用路線形式導入年所属数備考
大江戸線12-000形1991年8両編成31本初期車一部撤退済
三田線6300形1993年6両編成25本1・2次車は撤退済
新宿線10-300形2005年10両編成28本1次車撤退済
(浅草線・大江戸線)E5000形2006年2両編成2本事業用車両
大江戸線12-600形2012年8両編成28本スローペースで増備中
浅草線5500形2018年8両編成27本
三田線6500形2022年8両編成13本

過去の車両

運用路線形式導入年引退年最大所属数備考
浅草線5000形1960年1995年6両編成24本/4両編成2本
三田線6000形1968年1999年6両編成28本
浅草線5200形1976年2006年6両編成2本
新宿線10-000形1978年2018年8両編成28本試作車は1971年登場
浅草線5300形1991年2023年8両編成27本
新宿線10-300R形2005年2017年先頭車12両

運賃

区間キロ数運賃
1区1km - 4km180円
2区5km - 9km220円
3区10km - 15km270円
4区16km - 21km320円
5区22km - 27km370円
6区28km - 46km430円

こぼれ話

  • 現在の路線マークは東京メトロと同じく「ラインカラーの輪」だが、かつては「ラインカラーの正方形の中に白い円」であった。その後も駅のサインプレートなどでは長い間その表記が残っていた場所もあったが、東京オリンピックに向けて外国人観光客の案内のため路線記号を導入してからは急速に交換が進んでいる。
    • 東京都交通局のマークもかつては丸で囲んだ東京都章を用いていたが、東京都が公式にイチョウ葉型のシンボルマークを使うことが増えてからはイチョウ葉マークへ変更している(東京都章はその後も廃止されていないが、東京都交通局のマークは正式に変更されている)。
  • 新宿線の車両が運行キロの辻褄合わせ(車両使用料相殺)のために、京王相模原線や京王競馬場線を往復する場合がある。この場合、『都営相模原線』やら『都営競馬場線』と揶揄される場合がある。
    • ごくわずかだが、新宿線の車両が多摩動物公園や高尾山口まで乗り入れる。
  • 浅草線を除いて全線乗り通しは1日乗車券の方が安い。特に新宿線を本八幡から利用する場合に有効。消費税が8%になっても据置なのでかえって安い始末。
    • 1日乗車券は局扱いのものは4種類あり、都営地下鉄のみ利用可能なもの、都営地下鉄と東京メトロで利用可能なもの、東京都交通局運営の交通機関全て(江東区コミュニティバスを除く)で利用可能なもの、東京都交通局の交通機関全てと東京メトロ全線、さらにJR線の都区内区間全てで利用できるものがある。ただし都営地下鉄内専用のものは期間限定不定期発売である。
      • 特に都営まるごときっぷは700円で都営地下鉄の他に都電、都バス、日暮里舎人ライナーに乗れるので前述での地下鉄の運賃表を見る限りで5区以上の区間を往復する場合や5区未満でも都電や都バスを乗り継いで往復するだけでも元が取れるので実用性は高いともいえる。
  • 2009年頃から都営地下鉄の管理駅の出入口には青い螺旋模様が描かれた回転する下向きの白い円錐が設置されている(「くるくるシンボル」といい、夜になると光る)。これはかつて東京都知事だった石原慎太郎が都営地下鉄の出入口を目立たせようと取り付けさせたもので、デザインは公募によるものだが、地下鉄と何ら関連性のないデザインで大きさも小さく、理髪店のポールサインを連想した人がほとんどで、認知度が高いとはいえない。
  • かつて発売されていた首都圏の私鉄各社共同磁気券式プリペイドカード(パスネット)を都営地下鉄各駅でも発売していたが、そのカードの名称が「Tカード」という某ポイントカードと紛らわしい物であった。
  • 機械翻訳するとよく「東映地下鉄」という仮面ライダー専用みたいな誤変換をする。
  • メトロがリニューアルなどを始めたため相対的に駅のボロさが際立ちつつあり、同じ駅でもメトロの区間は床がリニューアルされているのに都営の区間は昭和なタイルという状況が散見される。
  • 都営地下鉄単独の萌えキャラは存在しないが、そのかわり東京都交通局協力会は売店「メアリー」のキャラとして毎シーズンごとに「メルシーフェアリー」を登場させている。

フレッシュな季節を満喫するです!


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