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重装機兵ヴァルケン

じゅうそうきへいゔぁるけん

『重装機兵ヴァルケン』とは、 1992年12月18日にメサイヤから発売されたSFC用アクションゲーム。
目次 [非表示]

この戦いに正義はない…。


概要

ヴァルケン」と呼ばれる人型マシン(アサルトスーツ)を駆り、数々のミッションを達成していく横スクロール型アクションゲーム。1990年にメガドライブ用ソフトとして発売された『重装機兵レイノス』の続編にあたるが、時系列上ではレイノスよりも過去の話となっている(とあるエンディング後にレイノスへ繋がるデモがある)。



バーチャルコンソールで購入可能だったが、現在は配信終了。⇒紹介ページ

プロジェクトEGGでも配信されている。


その後、本作の製作スタッフは大宮ソフト(代表作:『カルドセプト』)として独立。後にスクウェアが開発したアクションRPGガンハザード』の開発にも携わった。

製作スタッフがメサイヤから離脱した後もプレイステーションで続編『重装機兵ヴァルケン2』がリリースされており、こちらは『フロントミッション』タイプのウォーシミュレーションとなっている。当初は3Dシューティングゲームとしてリリースする予定だったが、『重装機兵』シリーズの重厚なストーリーや複雑なメカニックの表現には、アクションゲームより戦略シミュレーションゲームの方が向いている、と判断された為、ジャンル変更となった。


登場人物のキャラクターデザインにはうるし原智志が起用されている。


装甲騎兵ボトムズ等のリアルロボットアニメ作品といったものから影響を受けたと見受けるものがいくつか見られる。


また、細かい所にもこだわりの表現を入れておりその点も評価が高い。


設定からシステムまでもが噛み合った秀逸な作品である為、後年にはフォロワー的なロボットアクション作品が生まれる事もあった。


そして30年の時を経て・・・(後述)


Cybernator

海外版のタイトルは『Cybernator』で1993年にコナミより発売されているが、会話シーンに挿入されるキャラクターの顔窓や一部のイベントシーンが削除されてしまっている。

ちなみにこちらでは宇宙空間に浮かぶメサイヤのロゴが表示されるデモはなく、当時のコナミのCIロゴのデモが起動時に表示される。



ゲームシステム

基本的な操作方法は前作を踏襲しているが、敵の攻撃を防ぐシールドが標準装備となり、接地状態で高速移動が可能なローラーダッシュも追加された。『魂斗羅スピリッツ』のように射撃方向を固定する事も可能となっている。


戦績によって新しい武器が支給されるシステムやライフの自動回復は廃止され、武器やライフ回復用のアイテムはステージ内に設置されているボックスを破壊して入手するようになっている。

武器は初期状態を含め3段階までレベルアップ可能で、武器の強化もアイテムを一定数回収(必要数は武器毎レベルアップ段階毎に異なるが)する事で行われる。


非常に優れた操作性と重厚なシナリオで今なお評価が高く、極悪難易度として知られた前作の反省からゲームバランスは間口を広げられるよう調整されている。ただし、強制スクロールシーンで地形に挟まれたり、奈落に転落するとライフの残量に関わらず一撃死となり、コンティニュー回数も3回までとなっている為、スーパーファミコンのアクションゲームとしては難易度は高い方である。ただし、ステージ1はヴァルケンの操作を身に付ける為の練習(チュートリアル)ステージ的な性格があり、比較的にその次のステージ2以降と比較すると敵の攻撃もそこまで激しくない上に構造も分かり易く、全て初期装備で対処可能。中には初期装備の一部でないと破壊できない敵がいる為、それに気付けるかというポイントもある。


この作品はマルチエンディングとなっており、特定のステージでボスの撃破にしくじると、最終ステージクリア後にバッドエンドへ直行。その内容もヒロインが死ぬという戦争の悲壮感が漂うものとなっている。


武器

バルカン

初期装備。弾を高速で連射可能だが、威力は低め。弾を一定数撃ち尽くすとリロードの為に一時的に隙が生まれる。弾は壁や天井に当たると跳弾し、これを活かして敵を攻撃する事も可能。レベルが上がると弾の威力が上がり、リロード時間も短縮され、跳弾回数も増える。


パンチ

初期装備。ヴァルケンの拳を相手に直接叩き込む接近戦用の武器。メーターがフルになってから打たないと十分な威力が発揮できない為、連打しても効果はない。レベルが上がると有効範囲が延び、威力もアップする。

やりこみ的なプレイではこれのみで突破するというツワモノもいる。


ミサイル

ステージ2で入手可能。単発の誘導ミサイルを射出するが、方向転換時に慣性がかかる為、機動力のある敵に対してはロクに当たらない事も。また、4つの武器の中では唯一残弾制限があり、全て撃ち尽くしてしまうとそのステージ中は使用できなくなる。レベルが上がると連続発射数が増え、追尾性能も上昇する。


レーザー

ステージ5で入手可能。直線状に延びるレーザーを照射し、射線上にいる敵を貫通する。威力も高めで後半の軸となる武器。バルカンと同様に撃ち尽くすとリロードが発生する。レベルが上がるとレーザーの光束幅が太くなり、威力もアップ。


ナパーム

隠し武器。ステージ1の道中の敵を一切倒さず(厳密にはスコアの値で判断してる為アイテムボックスを壊したりアイテムを拾ったりする(どちらもスコアが加算される)のもNGである)ボス(エンジンコア部のみ)のみを撃破すると入手できる。この状態ではレベルアップこそないものの、耐久力の高い敵を瞬時に破壊し得る程の威力を秘めたチート武器。コンティニューすると失われてしまうが、ステージ2も同様のボスのみ撃破(ミサイルとの接触や地雷などを作動させるとスコアが入ってしまうので実は非常に難しい)でクリア(実質的にミサイルとの二択)すると以降はコンティニューしても失われなくなり使用回数の制限も無くなる(バルカンやレーザーの様なリロードインターバルは有るが)上にレベルアップが解禁され、レベルを上げる事で高威力・広範囲の火炎放射攻撃を行える様になる。

少し癖が有って当て難いが発射角度を意識し少し上に向けて撃つと敵に当て易くなる。


登場人物

【環太平洋合衆国】

ジェイク・ブライン

本ゲームの主人公であり、カナダ出身の25歳。階級は中尉で、環太平洋合衆国海兵隊第68アサルトスーツ小隊隊長として強襲揚陸艦バーシスに乗り込んでいる。正義感が強く仲間思いだが、兵士としては少々甘い面もある。『重装機兵ヴァルケン2』にも引き続き登場する。


クレア・コーラル

バーシスのオペレーターを勤める曹長。22歳。ジェイクとは相思相愛の仲だが、ゲームの進め方次第で彼女の生死が決まる。


ハーマン・シンガー

ジェイクと同期のパイロットで、訓練学校時代からの親友でもある。階級もジェイクと同じく中尉だが、皮肉屋で無鉄砲な性格が災いし、小隊長にはジェイクが選ばれることになる。地球降下後にアルフの乗るシュメルツとの交戦の後、戦死。


カーツ・モートン

ジェイクの部下で、階級は少尉。物静かな性格であり、まじめで几帳面な性格。敵の撃破よりも生還を第一に考えて戦うタイプで、「敵を撃墜したのを囃し立ているようだ」という理由からキルマークを機体に描き込むのを好まない。


チャック・ジョンストン

ジェイクらが乗るバーシスの艦長。階級は大佐。実戦部隊から叩きあげられてきた歴戦の兵士で粗野な外見に似合わず温情家でもあり、大気圏突入に失敗した敵のパイロットを救助するよう進言したのも彼である。同じバーシスの艦長でも『重装機兵レイノス』でゾウザリーを見殺しにした名無しの艦長とは大違い。

一見、ナイスミドルの初老男性に見えるが、実は43歳である。(サウンドトラックのブックレットより)


【欧州アジア連邦】

アルフ・ベルダーク

欧州アジア連邦側のエースパイロットで、自分を厳しく律する一方で部下には優しく接する。シュメルツ、ゾアフレムと度々乗機を変えてジェイクの前に立ちふさがるも敗北を重ね、自身のプライドは大きく傷つけられてしまう。追い詰められ、狂気にとりつかれた彼は連邦の切り札とも言える超大型ASビルドヴォーグを起動させるが、最期までジェイクに勝つことは叶わなかった。


リック・ブリーザス

アルフの部下で、実戦部隊に配属されて間もない新兵。アーク・ノヴァ陥落後にアルフらと共にジェイクを追い詰める。その後誤って大気圏に突入してしまうが、バーシスによって救助される。環太平洋合衆国の一大作戦「オペレーション ソルジャーソウル」では試作機のヴォルカーノに搭乗し、アルフを追撃するジェイクの前に立ち塞がるも彼によって倒された。


テゲトフ・カガノヴィッチ

アーク・ノヴァ陥落後にアルフの隊の一人として登場した雑兵。地球降下後はアルフと別行動を取り、アルプス山脈で雪上戦仕様のASスノークスを駆るが、ジェイクのヴァルケンに敗れ戦死。


ゲルツ将軍

小惑星を利用した欧州アジア連邦の軌道要塞「アーク・ノバ」の司令官。地球に甚大な被害をもたらすことを知りながら、要塞を地上へと落下させる事に何の躊躇いも見せない非情な男で、乗機のグランビアを駆ってアーク・ノバの落下の阻止を試みるジェイクを妨害する。


シェルマーク大統領

欧州アジア連邦の最高権力者。「オペレーション ソルジャーソウル」の最中に議事堂内の自室で拳銃自殺する。海外版の『Cybernator』ではこのシーンが削除されている。


関連動画

作品紹介


プレイ編


関連タグ

メサイヤ(ゲームブランド) スーパーファミコン バーチャルコンソール アクションゲーム ロボゲー レトロゲーム

重装機兵レイノス(前作)



悪名高いプレイステーション2

2004年度クソゲー・オブ・ザ・イヤー次点

このゲームには92年のオリジナル版とその忠実な移植であるバーチャルコンソール版以外に2004年度に発売されたPS2版が存在するのだが、これが非常に質の悪い改悪移植であり、ゲームショップ等では買取拒否という事態まで起こったとか。


内容についての解説は下記のサイトを参照して欲しいが、幻の0面と称した単なる捏造プロローグ面や、操作性やBGMがオリジナル版に比べて悪かったり、開発が韓国のゲームメーカーの外注など、不満だらけな面が多い。


この失態により、発売元のクロスノーツの評判は地に堕ちることになり、一部のファンの間ではオリジナル版と区別する為に(揶揄の意味合いも込めて)PS2版ヴァルケンを「ヴァルケ」あるいは「ヴァルクソ」と呼んでいる。


この出来事でオリジナルであるSFC版を改めて中古市場で求めるケースもあったり、ファンの手によるオリジナル版を尊重したリメイク活動があった(現在製作停滞・公開終了)。余談だが、この「ガンヴァルケン」に携わった一人がリメイク版「レイノス」を手がけたドラキューの代表である。


先述のVC版はこういった騒動があった事で配信されたものともみられる。


クソゲーの評価があるのはこのPS2版である。間違ってもSFC版ではないことに注意。




…時は流れ令和の世に移り、ある一報が入る。


重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED

2023年2月20日、重装騎兵ヴァルケンがニンテンドースイッチで復活するニュースが舞い込んだ。


そして同年3月30日、配信が開始された。


オリジナル版であるスーパーファミコン版の「無編集」「無修正」であり、なおかつ公式ガイドブックや設定資料集等も収録。サウンドプレーヤーではオリジナル版とアレンジ版が両方収録される。ちなみにアレンジ版は現在は絶版となっているとされる東芝EMIからリリースされたものである。


「無修正」「無編集」というのは今作の海外版として発売された「Cybernator」が先述の通り削除された要素があったのをニンテンドースイッチ版では海外販売版でも日本国内の「ヴァルケン」と全く同じものになる為である。なお、これまでのVC版ではCERO-Aのレーティングだった。DECLASSIFIEDは配信当初は「IARC 12+」のレーティングになっていたが2023年4月現在は何故か「IARC 7+」に引き下げられている(ニンテンドーeショップで確認。ゲームニュースではIARC 12+のまま)。


ちなみに販売は新進気鋭の企業・レインメーカープロダクションズ、開発協力にはなんと移植に定評のあるM2が担当する。


ちなみに「DECLASSIFIED」とは機密解除版を意味しており、未公開コンテンツを収録している為でもある。


うるし原智志氏の描き下ろし新規イラスト・ゲーム内デザイン・グラフィック全般を担当した仲井さとし氏のオリジナル版開発当時を振り返った形のインタビュー(オーディオコメンタリー)や移植スタッフによるノーコンティニュークリアのスーパープレイ動画・スーパーファミコン版の取り扱い説明書やファミ通(当時:ファミコン通信)の当時の公式ガイドブックまでも(ソフト内に)収録されている豪華な仕様である。なお、言語設定を英語にするとスーパーファミコン版の取扱説明書・公式ガイドブック・CDブックレットの文章までもきちんと英訳されたものに変化する。


公式でも30年の時を経てと煽り文があり、PS2版に関しては一切触れていない。

実際に初報に対してのSNSでの反応は「M2が関わり、SFC版そのままなら安心だ」といった安堵の声が多く、いかにPS2版が酷かったかの爪痕の深さがうかがい知れる出来事だった。


ある条件でオリジナル版では隠し要素だった「ナパーム装備(最初からナパーム装備)」「無限コンティニュー(フリープレイ)」が解放される。「無限コンティニュー」はスタートメニューのオプション(本編のオプションでは無い)から、「最初からナパーム装備」はポーズメニューのガン設定で設定可能。


なお、「最初からナパーム装備」はこのDECLASSIFIED版から可能であり、オリジナル版のナパーム装備の方法や「無限コンティニュー」自体は一応オリジナル版同様隠し要素として存在はする。


ちなみに、最初からナパーム装備でのナパームの仕様はステージ2以降保持できた場合のものが装備され、レベルアップが最初から可能。その為、オリジナル版のやりこみに近い条件を満たさなくとも気軽かつお手軽に使う事ができるようになった。さらにその場セーブ・ロードを併用すると難しいゲームだった今作をクリアするハードルが結構下がる。


ある項目にあからさまなメッセージがあるので探してみよう。


なお、先述の通りバーチャルコンソール版は配信終了となった為、現在はDECLASSIFIED版の配信により現行機種でプレイする機会がまたできた。


また、海外に向けては先述の通り『Cybernatar』ではない完全版としてのヴァルケンとしてようやく出た形である。ちなみにセリフ等は『Cybernator』でされた英訳をほぼそのままにゲーム中のセリフフォントは変更されている。


ニンテンドースイッチ用スーパーファミコンコントローラーだとオリジナル版とほぼ遜色ない操作でプレイできる。




その他

  • ヴァルケンの開発スタッフはSFCのソフトを作れと言われたものの、どんなゲームを作れとまでは言われなかったらしくスタッフで色々話し合った結果ヴァルケンが生まれたとのこと。
  • オリジナル版スタッフによればもっと色々な要素を入れたかったらしく、ROM容量等の関係で叶わなかったものが多かったと語っていた。
    • 中でもDECLASSIFIED版の仲井氏のインタビューによればゲームシステム自体が時間が足りずに入れられなかった「Xシステム(仮称)」というものがあったとの事で、ゲームに登場する「アーク・ノバ」を中心に「前半が宇宙3面・地上3面」「後半も宇宙3面・地上3面」で、地上・宇宙ステージの並びがクロスするXの形になる事からそう仮称していたという。これは地上部隊・宇宙部隊のような展開ができる全4通りのルート選択ができるものだった(例えば、前半宇宙(地上)→後半地上(宇宙)・全ルート宇宙や全ルート地上といったルート選択ができるものだった)。そうなると計13ステージも作らなければならなかった上に開発の時間が足りずに流れてしまった。
    • 当然ながらPS2版で言われていた「0面」などというものは公式ガイドブックのスタッフ座談会ならびにDECLASSIFIED版収録の仲井氏の証言でも出ておらず、少なくとも削除されたステージとして月面は仲井氏は開発時にステージグラフィックを作っていたと語っている(他にも実装されなかった雨天市街地ステージも開発当時は存在した模様)。
  • バーチャルコンソール版の権利クレジットは「©KONAM(現:コナミデジタルエンタテインメント)/NCS corp」となっている。なお、当初はハドソンだったがコナミに吸収合併された際に移ったと推測される。何故ハドソンが持っていたのかは不明。少なくともPS2版にはハドソンの名は無い為、オリジナル版の権利を取得した可能性も考えられる。現在ではメサイヤ作品は全てエクストリームが持っている模様。
  • 2017年9月7日に発売された旋光の輪舞2にて、セガバーチャロンと共に第二弾DLCとして同年11月20日に配信された。⇒公式サイト内キャラ紹介

参考リンク

※注意 以下はあくまでもPS2版に対する評価であり、オリジナル版・DECLASSIFIED版のものではない。

クソゲーオブザイヤー

X-nauts版 重装機兵ヴァルケン(PS2)を徹底的に叩く!(アーカイブ)

重装機兵ヴァルケンPS2版にネチネチとダメ出しするページ


公式サイト

重装騎兵ヴァルケン DECLASSIFIED公式サイト(レインメーカープロダクションズ)

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