概要
CV:中島愛(?)
第30話に登場した、プリキュアシリーズ恒例の闇キュアの一人。
例年のように、プリキュアは悪いことをしないという不文律から名称に「キュア」は付かない。
ディープミラーに唆されたクイーンミラージュが、ファントムにハピネスチャージプリキュア討伐を命令。彼女から与えられた力により、ファントム本人が変身するラブリーのコピーにして真逆の存在。
従来の闇キュアは、何らかの手段で創造される人造生命体であることがほとんどだったが、「彼女」は「幻影を操る戦士」であるファントムがキュアラブリーから影を切り取って、それを身に纏うことで変身する。
容姿
外見はコピー元のキュアラブリーに酷似しているが、顔は素体であるファントムに近い。目の当たりにしたキュアプリンセスも、「あれ?ラブリーに…似てる?」という感想で、全く瓜二つの姿ではないようだ。
外見だけでなく人格そのものが普段のファントムから変貌して完全に女性化する。口調についても一人称が「オレ」から「わたし」に代わる。
ちなみに大きなお友達らにはロングコートの中に存在するミニスカートとロングブーツの『絶対領域』が禁断の魅惑ポイントになっている。そして上腕の高い位置まで伸びている長手袋と袖無しの服による新ジャンル『絶対腋域』による魅力がさらに大きなお友達らに会心の一撃を与えた模様である。『絶対領域』と『絶対腋域』のコラボレーションはどの世の中でも強いことを示すきわどい事例の1つになった革新的なキャラクターがアンラブリーである。
キュアラブリーをコピー
アンラブリーに変身したファントムは、愛乃めぐみという個人の人格から記憶まですべてをコピーした存在となる。めぐみの自分自身では見ようとしないコンプレックスを知り尽くしており、めぐみの過去の想いを嘲り笑い、罵り、彼女の心の傷をえぐり捕る精神攻撃を展開。
変身した途端に「めぐみが守ろうとするこの街を滅茶苦茶に壊す」とめぐみの姿で宣言し、ぴかりが丘を闇で覆った。このことはめぐみに大きなショックを与えることになる。
更にはラブリーの心の中を見透かすような言葉を投げつけて嘲りながら、彼女を叩きのめした。
「誰の役にも立てない弱い子」となじられたラブリーは心が折れて絶望ピース顔になり、立ち上がれなくなってしまう。
正に小さな視聴者にとってみんなのトラウマに他ならない。
しかし、キュアプリンセス、キュアハニー、キュアフォーチュンの励ましで勇気を取り戻したラブリーは猛反撃。4人の力を合わせた攻撃で敗れたアンラブリーは、元のファントムの姿に戻った。
パワー
戦闘能力としては、ファントムがスピードファイタータイプでスマートな戦い方をするのに対して、アンラブリーは電柱を腕に付けて殴りつけたり、服を掴んで投げつけるという本家にも劣らない荒々しさで圧倒した。これもキュアラブリーのコピーである影響だろうか。
腹部への攻撃
キュアラブリーに対して躊躇なく何度も腹部に攻撃を命中させたのも特徴。ただし、↓のイラストでアンラブリーに説教している人物が受けたような拳が腹部に食い込む痛々しいものではなく、掌や拳を腹に当てて衝撃波で吹っ飛ばすといった描写をされている。
悪役なら当然のことのように思えるが、実はプリキュアのTV放送では初めてのことである。
敵の残虐性を出すために腹部を攻撃するシーン自体は多いのだが、必ずそれらは「すんでのところで手や腕で受け止めるが、その衝撃で吹き飛ばされて、それでプリキュアがピンチになる」などの形で演出され、直接打撃までは至らないようにしていた(ただし、劇場版ならば例外が存在する)。
以下例
- キュアホワイト/雪城ほのかが腹にボールや蹴りをくらう。
- キュアドリーム/夢原のぞみが腹に襲撃波や蹴りをくらう。
- キュアサンシャイン/明堂院いつきが腹にタックルをくらう。
- キュアムーンライト/月影ゆりが腹部に襲撃波をくらう。
これは「味方プリキュアへの腹および顔に攻撃が命中するシーンを直接描くこと」は初代プロデューサーである鷲尾天が「タブー」として明言していたためである。なお、敵が腹パン、もしくは腹部を攻撃されるケースならシリーズを通していくつか事例が存在する。
プロデューサー交代後も「味方プリキュアへの腹パン禁止」は伝統として引き継がれていた。この話で初めてそのタブーが破られたことになる(顔への打撃描写の禁止についてはいまだ引き継がれている)。
アンラブリー自体が闇キュアとはいえ初の「男性プリキュア」であり、二重の意味でシリーズの長い慣例のようなものを打ち破った存在といえよう。
なお、同話では本作が「正規のプリキュアが悪堕ちすることが許容される世界観」であることがキュアミラージュを通じて語らており、本当にそれまでの慣例を破る展開が連発した放映回であった。
シリーズ初の「男の娘」プリキュア?
次回予告映像で「ファントムの作り出した分身」とのナレーションで悪のプリキュアの姿が公開されるや否や大きなお友達は大興奮したが、その直後に公開された朝日放送公式サイトの次回のあらすじページで、
「ファントムは、真っ黒ないしょうを着たラブリーそっくりの "女の子" 、アンラブリーに変身するの!」
と、ファントム本人が変身すると明らかにされたため、今度は一斉に仰天する事となった。
過去、公式において男性プリキュア(のようなもの)が登場した例として、ポプリが妄想したキュアファイヤーや、ゲスト登場したFUJIWARAの原西孝幸によるネタとしてのキュアゴリラ、人工の変身デバイスで変身したキュアセバスチャンなどの例が存在する。ただし、いずれも一見して男と分かる外見であった。
しかし、きちんと女性の姿をしたプリキュア的存在になるのはファントムが初である。
「男の娘」とは書いたが、実際のところ単なる女装なのか、完全に女体化しているのかは不明瞭だが、上記の通り「女の子に変身する」とあることから体は女性になっているのだろう。
予言者
29話放送よりも前の時期に、定番のネタとしてファントムのプリキュア化という妄想イラストがGUY氏によって投稿されている。
それが今回のアンラブリーに酷似したものだったため、放送後に予言者タグが付くことに。
pixivでの扱い
pixivでは例にもれず彼女?とメンバーをからめた百合?作品が投稿されている。
公式女体化は人気なようだ。
R-18方面では、完全に男の娘として扱われている。
耐性がない人はうっかり見ないように。
余談
CV
エンディングには声優が表示されず、声の出演はキュアラブリー役・中島愛の兼役だった模様。しかし放送前はかつて前例があったように、将来的に正規のプリキュア候補となりそうなゲストの登場を望む大友がかなり存在した。
余談だが、その「中の人」は『ハピプリ』から遡る事10年前、クイーンミラージュや日野げんき、デザトリアンの中の人、加えて後に某他作品において結城じゃない方のアスナの中の人となる人物とユニットを組んで活動していた事があった。
…と書くと、実現していたらむしろフォーチュン(中の人的な意味で)のライバルポジションが合っていたような気もしてくるが。
アンプリンセス、アンハニー、アンフォーチュンは?
その変身方法からすると、ラブリー以外のメンバーにも応用が効きそうである。また、この変身方法は「ミラージュから与えられた」ものであるため、ファントム以外の幹部にも与えられることもあり得る。
そのため、今後の展開次第ではアンラブリー以外の闇キュアの登場もあり得そうだが、ファントム自身だけではなく他幹部が変身する、という可能性も皆無ではない(…モメール?またまた御冗談を)。
アンハニーの一例
※上のイラストは変身方法が判明する第30話放映日以前に投稿されたもの。
…が、第31話予告ではハニーとの間にアンラブリー登場とはまた違った意味の衝撃的な展開が起こる事が仄めかされており、事と次第によってはまさかの事態があるのかも知れない。
そのとき彼は正式に五人目のプリキュアになるのかも……
関連イラスト
関連項目
ハピネスチャージプリキュア! ファントム(プリキュア) キュアラブリー
歴代作品の敵組織の闇キュアおよびそれに準ずるキャラ
ダークプリキュア5 ダークプリキュア バッドエンドプリキュア キューティーマダム