蒋介石

しょうかいせき

蒋介石とは20世紀に君臨していた中華民国総統および中国国民党の総裁である。孫文の後を継いで中華民国統一を成し遂げたが第二次世界大戦後、中国共産党との内戦に敗れて台湾へ逃れた。

概要

1887年10月31日に生まれ、1907年に日本へ留学。1911年～1912年に辛亥革命に参加すると孫文と出会い、彼に認められて中国国民党右派代表に任命される。1926年に北伐を開始。

1927年には栄美齢と結婚した後にクーデターを起こして中国共産党を追いやると党と政府の権力を握ったが、1936年の西安事件で張学良らによって拉致監禁される。

1937年に盧溝橋事件が起こると日本と開戦（日中戦争または抗日戦争）。1941年に中華民国は日本と対抗するべく対日戦争をしていたた米英率いる連合国として参戦。1943年のカイロ会談に参加し、当時のアメリカ大統領・ルーズベルトとイギリス首相・チャーチルと共に写真撮影した。

1945年日本は連合国に無条件降伏すると第二次世界大戦は終結し、毛沢東率いる共産党と双十協定を結ぶが翌年に国共内戦で共産党と激突。1948年に中華民国初代総統に就いたものの、反発を受けた事によって辞任。

さらに1949年には国共内戦で共産党に敗れて台湾へと逃れ、1950年に総統として再び就任したが中国再統一を成す事は出来なかった。

1972年に肺炎にかかり一命は取り留める事は出来たが表舞台から姿を消す事となり、1975年4月5日に死去。彼の息子が後を継ぐ事となった。

公私共に真面目な生活や仕事振りに評価される一方、独裁的な政治手法が強く、個人崇拝を強調する面も多かったため、独裁者として批判される点も多い。台湾においては指導者として慕う人もいるが、台湾本省人からすれば抑圧的独裁政治をする外来の支配者として評価は低い。

日本でも評価は二分しており、蒋介石の対日感情が多面的であることから、蒋介石観も様々に分かれている。

大陸での評価はもちろん悪く、中華人民共和国の敵として見なされている。一方で再評価の動きもある。