概要
CV:三木眞一郎
現エーデルローズ財団の主催で、財団理事長である法月皇の息子でもある。
主催に就任する前は、エーデルローズに所属するプリズムスターであり、「プリズムキング」の座を得ていた実績を持っているとされている。
しかし、普段は温厚な紳士を装っているものの、その本性は傲慢かつ自分以外の他者やその思想を決して認めない、異常なまでの狭量さと自己中心的な人物である。プリズムスターとしての実力は一応あったらしいが、4連続ジャンプを成功させた氷室聖や独自性に優れた黒川怜に比べると、堅実に点数を稼ぐパフォーマンスしかしなかった仁は、劣っていたようである。
エーデルローズ内において、事実上の最高権力を持っている立場を良い事に、エーデルローズに所属する若者達個人の価値観を全く認めず、自分にとって意にそぐわない者を徹底的に冷遇したり、勘に触る行動に出た人間は即追放処分を下す等、自らの不満の捌け口同然に扱う独裁者の様な悪辣振りを見せている。
これらの結果、多くの若者達から夢や未来を奪い続け、父親の築きあげたエーデルローズを仲間同士の潰し合いが公然と起こるまでに歪ませる事になった張本人といえる。
自らが目に掛けている速水ヒロや蓮城寺べるに、次期プリズムキング、プリズムクイーンの座につかせる事を約束しているが、ヒロには親友の神浜コウジが作曲した曲を盗作させたり、べるには苛烈な特訓や小鳥遊おとは、森園わかなの二人の立場を盾にしてプレッシャーを掛け続ける等、結局は自らの野心の為の道具としてしか扱っていない。
ヒロの親友で、彼と共にデビューさせる予定であったコウジの事は、華や格が無いという理由で内心目障りに思っていたようで、ヒロに彼の曲を盗ませたのも、曲を奪われたコウジが自分からエーデルローズから出て行くよう仕向ける為であったと思われる。
エーデルローズ所属のプリズムスター時代の頃から、プリズムキングの座を賭けて競った強敵であるはずの聖や怜の二人をとにかく嫌っており、聖は自身の父親から目を掛けられていた事を妬み、ストリートダンサー出身の怜は、彼を尊敬していた仁科カヅキとの面接において、「野良犬」呼ばわりまでしている。この為、聖が賞賛しているプリズムライブの事も嫌悪しており、自らの傘下にあるベルローズのメンバーが、プリズムライブを行う事についても否定的である。
過去に「プリズムキング決定戦」で勝ち取ったプリズムキングの座もまた、自らの実力ではなく卑劣な行為等によって入手したものである。
聖が練習中に4連続ジャンプを成し遂げた事を取り巻きから聞いて嫉妬した仁は、練習中の彼が事故に巻き込まれるよう画策、結果的に聖はプリズムスターとしての選手生命を喪う事になっている。
また、「プリズムキングカップ・フライ・スカイハイセッション」では、怜のプリズムダンスを見て「ブレード以外で接地している」と喚き散らす難癖に近い批判をした事で高得点が取れない様にしている。しかし、実際の怜は、浮いていただけで接地はしていなかったのだが、あえて怜は何も抗議をしなかった。
その後、聖はまともにプリズムダンスが出来なかった事で決勝への出場を辞退し、怜も聖以外をライバルと認めなかった事で同じく辞退した結果、繰り上がりでキングの座を得るに至っている。
その数年後、聖のコーチによって最年少でクイーンの座についた天羽ジュネを自分の元に勧誘しているが、卑劣な手段で聖の選手生命を奪った自らの醜さに気付いていた彼女からは、「偽りのキング」と毒づかれた上でエーデルローズを去られる事になり、逆恨みした仁は彼女を「裏切り者」として排除しようと狙いを定め、エーデルローズのプリズムスター達にどんな手段を使ってでも潰すよう命令している。
新たなプリズムクイーンを決める『オーバー・ザ・レインボーセッション』の開催を控えた前日、秘密裏に雇ったパパラッチに撮影させた、ジュネの元へ見舞いに行く聖の写真を使う事で、「聖とジュネの熱愛報道」というでっち上げの記事を作成させ、ジュネやハッピーレインのメンバーが『オーバー・ザ・レインボーセッション』の出場取り消しになるよう仕向ける。
仁と内通していた側近にプレッシャーを掛けられた事もあって、責任を感じた聖は、記者会見でジュネとの熱愛関係を否定した上で、プリズムショー協会会長の座を辞任。自らの父親である法月皇を後任にする事になり、その後のヒロのライブ会場にて、仁は聖から説得を受けるも、完全に増長していた仁は、彼を上から目線で見下すだけで、話を全く取り合おうとしなかった。
しかし、コウジだけでなく母親の事まで自身に侮辱されたヒロがついに我慢の限界を迎えた結果、ライブ中に曲の盗作をしていた事実を告白する事態を招く事になる。その事に逆上した仁は、ライブ後にヒロのプライベートを全て暴露すると言い出すが、激怒したDJ.Cooこと黒川怜に殴られた上、過去に聖の選手生命を奪った取り巻き達の証言を、ヒロだけでなくハッピーレインやベルローズのメンバー達の前に突きつけられる。
それでも自らの非を一切省みようとしない仁は、完全に居直って怜や彼を止めた聖に侮蔑の嘲笑を浮かべていたが、自らの醜い姿を見て悪事の全てを知った父親・皇の激しい怒りを買う事になる。
父親から、自らのやっている事が若者達の未来を踏み躙って憂さを晴らしているだけの最低な行為だと非難された仁は、遂にエーデルローズ主催職を解任される事になり、二度とプリズムショーに関わる事を禁止にされる末路となった。