JR東海飯田線で豊橋と飯田を結ぶ特急列車である。1日に2往復が運転され午前と午後に固まって設定されている。
- 歴史
特急伊那路に直接つながるのは1992年に運行を開始した臨時急行伊那路である。飯田線豊橋駅を発着する急行列車としてはおよそ10年ぶりの復活で利用者の伸び悩む飯田線活性化策の一つとして運行を開始した。
急行時代の使用車両は165系で特製ヘッドマークも掲げられた。
臨時急行とは言え人気は非常に高く年々運転日が増えていった。しかし165系の老朽化が激しく、このままでは運行継続が困難となったことから373系電車投入を機に特急へ格上げし定期列車化された。1996年のことである。
使用車両
現在の使用車両
373系電車
静岡車両区所属のF編成が使用される。373系にはドアカット機能がなく、多客期でも3両でしか運転できない。グリーン車はない。
過去の使用車両
165系電車
神領車両区所属のT編成が急行時代に使用された。3両編成で運行され、末期には大型のヘッドマークも取り付けられた。グリーン車はない。
381系電車
神領車両区所属のP編成が臨時の特急伊那路81号・82号などに使用された。こちらは最低4両編成で運行されグリーン車もあった。
姉妹列車
急行飯田線秘境駅号
JR東海お得意の臨時観光列車である。豊橋駅と天竜峡駅・飯田駅を1往復する設定で小和田駅や為栗駅などの秘境駅に停車するのが特徴。下り列車は平岡駅で構内入れ換えを行う関係上、すべての乗客が下車しなければならない。元々は秘境駅をめぐる団体列車でツアーの空き席を一般販売するようにしたのがこの列車のルーツである。使用車両は373系3両編成。
快速佐久間レールパーク号
中部天竜駅構内に併設されていた佐久間レールパークが閉園するにあたり、名古屋方面からの来園客を対象に設定された臨時快速列車。往路は名古屋から中部天竜まで、復路は豊橋までの運転だった。
運転開始初期は1両が指定席、3両が自由席だったが、途中から指定席を2両に増車した。使用車両は大垣車両区所属117系4両編成。2009年8月末から国鉄色に復刻されたS11編成が団体列車などに入っている場合を除いて専門で使われていた。飯田線内の停車駅は特急伊那路と同じ。
閉園が近づくに連れ1往復では来園客を捌ききれなくなり、急遽1往復追加設定された。