概要
フヴァエトヴァダタ(Xᵛaētuuadaθa)は、ゾロアスター教の聖典『アヴェスター』に記された最近親婚(二親等内の近親同士による結婚)のこと。パフラヴィー語でクワェード・ダフ(Xwēdōdah)とも呼ばれる。ゾロアスター教で最も徳のある行為の一つとされている。
ゾロアスター教では「善思・善語・善行」の三徳だけでは、最上の天国には行けず、最近親婚により、それが成就されると説かれている。実際に、ゾロアスター教を国教としていたペルシア帝国の王家では最近新婚がなされていた。ただしゾロアスター教徒が最近新婚を実際にしていたのは17世紀頃までで、それ以降はいとこ婚までとなっている。