概要
B.C.12000年、古代に登場するジール女王に仕える側近の1人。
橙と青の二色を基調としたマントと装束を纏っているのが特徴。眉は黒色だが、長くクセのある頭髪は亜麻色に近いものと異なっている。顔にはアイパッチを装着しているが、これが弱視なのか失明によるもののどちらなのかは不明。
以前は「海底神殿建造計画」の責任者であったが、新たにジールの側近となった予言者によって立場を奪われ、半ば左還に近い状況に追い遣られていた。
クロノたちと初めて会うのは、進行状況によってはジール王国内にある「理の賢者ガッシュ」が製造した「黒鳥号」発着所。クロノたちを予言者が警告していた“計画の邪魔になる者”と気付くが、予言者の失脚を模索していた彼は、敢えて見逃す事で予言者の動向を窺う事にした。
その後は何度かクロノたちと対峙する事になるが、海底神殿の最深部で彼らに差し向けた「ゴーレムシスターズ」を倒れされた直後に、魔神器の祭壇から発せられるラヴォスのパワーを危惧し逃亡する。逃亡後は行方知れずであったが、ジール王国崩壊の折に「黒鳥号」にて脱出し、彼だけは奇跡的に魔力を失う事無く生き延びる。
ジールが居なくなったと知るや否や、同じく生き残った人間たちの前に姿を現し、自らが王となりダルトン王国建設を宣言。
そして、その場にいたマールたちに騙まし討ちを仕掛け、所持品の全てとタイムマシン「シルバード」を奪った上で、彼の拠点にもなった「黒鳥号」内に監禁した。
その後「シルバード」を自身の空飛ぶ玉座として改造し、脱出したマールたちとその船上で戦うも、既にいなくなっていた切り札の「マスターゴーレム」を呼び出した際に開けたゲートに吸い込まれ、SFCとPS版ではそのまま行方不明になってしまう。
しかし、DS版ではA.D.1000年(現代)のパレポリ村に漂着し、同時代の「次元のゆがみ」で再びクロノたちの前に立ち塞がってくる。
敗退後、負け惜しみとともに逃走していったが、その際に次回作である『クロノクロス』との関係を仄めかすような台詞を残している。
人物像
側近という立場に恥じない魔力を持った優秀な魔導師だが、出世欲が強く自己中心的で尊大な性格の持ち主。ジールへの忠誠心はほぼ皆無であり、彼女の子供であるサラやジャキにも容赦が無い冷酷な一面も見せる。
人使いも荒く、宮殿内の住人やしまりやで給料が安かったことから部下たちからの評判も芳しくない。しかし、どこか間の抜けているところがあり、言動にもいちいち小物臭さが拭えない。
また、改造を施した「シルバード」にスカイ・ダルトン・ギョクーザと名付けるあたり、ネーミングセンスは壊滅的である。
こういった彼のセンスに関しては、過去にサテラビューにて配信されていた、クロノトリガーの図鑑コンテンツ(同作のリメイク以降に搭載された『モンスター図鑑』に近い)での彼の項目においても、公式から「センスが悪い」と説明されている始末である。
能力など
「ダルトンゴーレム」と呼ばれる魔法生物を使役し、その種類は通常タイプ以外に「ゴーレムシスターズ」なる精鋭、切り札である「マスターゴーレム」等が確認されている。
何も無い空間から上記のゴーレムを呼び出す以外に、別の物体を出現させる、自分または不特定多数の対象を任意に別の場所へ移動させるなど、空間転移の術に長けている。
戦闘時は、初戦は通常時とカウンターで専ら単体のHPを半減させる「鉄球」を落とす戦法を駆使する。しかし、倒されると同時に「おならプー」というふざけた全体攻撃を文字通りの最後っ屁として放ち、意外なダメージを与えてくる。
二度目は攻撃のバリエーションが増加しており、様々な魔法を操る。火・水・冥属性の攻撃に対し反対の属性魔法をカウンターとして放ち、無属性もしくは天属性のカウンターとして「鉄球」を落とす。
DS版のみの三度目は、それまでとは比較にならない程のパワーアップを果たしている。二度目で使用した攻撃以外に、四属性全ての魔法を駆使し、威力も桁違いに上昇している。ある程度ダメージを与えると「覚醒」し、冥属性が弱点になる代わりにそれ以外の属性攻撃を無効、使用する四属性の魔法が一段階強化、カウンターでMPを全て吸い取る「MPバスター」を使ってくるようになる。最後っ屁には「究極のおなら」を放つ。
余談だが、前述の「おならプー」や「究極のおなら」などの影響からなのか、DS版の攻略本に掲載されている彼のキャッチコピーは『悪臭漂う卑劣漢』となっている。