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香取型練習巡洋艦の編集履歴

2015-02-07 16:56:52 バージョン

香取型練習巡洋艦

かとりがたれんしゅうじゅんようかん

大日本帝国海軍の軽巡の艦級。

概要

 香取型とは、旧日本海軍の軽巡洋艦で純粋な練習巡洋艦として計画された。本型は、要求性能として乗員の他に少尉候補生が375名が居住でき、航海に不慣れな候補生のために速力よりも外洋での航海性能を重視して安定した船体形状を採用していた。また、候補生の実習のために艦橋や居住区は大きめに設計され、武装面においても敢えて最新型ではなく艦隊で広く使用されている兵器を多種多様に搭載された。機関においても本邦の軍艦には珍しい蒸気タービンとディーゼル機関を組み合わせた推進形式となった。

 その後、太平洋戦争前に3隻が就役していたが、実際に練習艦隊を組んだのは「香取」と「鹿島」の2隻のみで海軍兵学校・海軍機関学校・海軍経理学校・海軍軍医学校の士官候補生を乗せた昭和15年度練習航海の1回のみで時世を配慮して日本近海での練習航海となった。これさえも8月17日に新編なった第4艦隊と第6艦隊の旗艦として使用すべく練習航海を大連から上海に至る航路で打ちきられてしまった。4番艦は不急艦として建造中止となり、実際に建造されたのは3隻であった。同大戦時には戦闘能力の低さから後方の司令部として使用され、「香取」の戦没後に「鹿島」と「香椎」は対潜掃討艦に改装されて使用された。

 

 本型の主砲は「三年式 14cm(50口径)速射砲」を採用した。この砲は、伊勢型戦艦から軽巡洋艦「天龍型」や「球磨型」、「長良型」、「川内型」、「夕張(軽巡洋艦)」の主砲に日本海軍で広く採用されていた優秀砲で、候補生が現場で実際に使用するために旧来から海軍で使用されてきたこの砲を採用した。砲塔型式は夕張と同じく連装砲塔式にした。その性能は38.0 kgの砲弾を仰角35度で20,574mまで届かせる事ができた。俯仰能力は仰角35度、俯角5度である。旋回角度は単体首尾線方向を0度として左右150度の旋回角度を持つ。主砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に機力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分6発であったが、熟練した砲員なら毎分10発が可能である。

 高角砲は広く日本海軍で使用された「八九式 12.7cm(40口径)高角砲」を採用した。この砲は23.0 kgの砲弾を仰角45度で14,800m、最大仰角90度で9,400mの高度まで到達できた。旋回と俯仰は電動と人力で行われ、左右方向に70度旋回でき、俯仰は仰角90度、俯角7度であった。発射速度は毎分8~14発だった。これを連装砲架で1基2門を搭載した。他に近接火器としては「96年型 25mm(60口径)機銃」を連装砲架で艦橋の両脇に1基ずつ2基、53.3cm水上連装魚雷発射管を2基搭載した。他に儀礼用に5cm単装式礼砲4基が搭載された。


 3番艦「香椎」のみ25mm連装機銃は4基で若干強化されていた。1944年4月に「鹿島」と「香椎」は12.7cm連装高角砲は2基、25mm機銃は三連装砲架で4基に強化された代償に魚雷発射管が撤去された。他に爆雷兵装の強化と22号電探の搭載が行われた。


関連タグ

1番艦・香取(練習巡洋艦) 2番艦・鹿島(練習巡洋艦) 3番艦・香椎(練習巡洋艦) 4番艦・橿原(練習巡洋艦)

練習巡洋艦 軽巡洋艦 大日本帝国海軍

香取型 香取(艦隊これくしょん)

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