機動戦士ガンダムSEEDDESTINYの3主人公機の内の一機。
フリーダムガンダムの後継機として開発された機体だが、その設定は初登場から現在においてもはっきり明示されず、MGの説明書に書かれているものをアテにするくらいしか出来ないほどこの機体の設定は迷走している。
一般的な解釈では究極の機動性を持ちつつ、全領域で非常に高い戦闘能力を誇る超々高性能機である。
ただし防御力はフリーダムに比べ低下しており、搭乗者キラ・ヤマトの運用を鑑みて防御を捨て、回避に特化するよう調整されている。
結果劇中では一発も被弾・苦戦する事無くデスティニー、レジェンドを撃破している。(作品としては盛り上がらなかった事は言うまでもない)
原初の設定では試作ローエングリンだった腹部高出力ビームキャノン「MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲」
取り回しを向上させつつ威力の増加を図ったレールガン「MMI-M15E クスィフィアス3レール砲」
連結発射することでデストロイの主砲を上回る出力のバリアを打ち破る貫通力を生み出す二丁ビームライフル、同じく連結出来るものの搭乗者の戦闘スタイルにより終始二刀流で運用された超高出力ビームサーベル、ビームガンとしても運用可能なビームシールド。
これに加え、背部の巨大な翼は8機の次世代ドラグーンシステムとして機能し、本機の砲撃能力を飛躍的に高めている。
このドラグーンはビームスパイクとしても使用可能だが、同時に操るには常軌を逸した空間認識能力が必要になる点は旧来のものと変わらない。
また、背部のドラグーンを外すとデスティニーガンダムと同じ「ヴォワチュール・リュミエール」と呼ばれる技術の発展形に当たる光の翼を起動する事が出来、この際は凄まじい高速戦闘が可能になる。
光の翼の色はデスティニーの赤みがかった虹色に比べ、美しい青を発現する。
スピンオフのゲームではこの機体の設定があやふやな為長らく無視され続けていたが、近年ではこの機体にも光の翼がある事が認知された為、メディアミックスでもその姿を見ることが出来る。
デザイン上はフリーダムガンダムが強化されたことを視覚的に表すため、流麗なスタイルのフリーダムに比べマッシブで角ばった形状を持たされていたとの事だが、近年ではやはり流麗な細身のシルエットに戻された。
登場前は名称の問題が槍玉に挙げられたが、結局ラクス・クラインが搭乗者キラ・ヤマトの乗機「ストライク」「フリーダム」を繋げて祈りとした、との設定に落ち着いたようである。
搭乗者キラ・ヤマトが古来からのガンダムファンにすこぶるウケが悪く、名前が出るだけで嫌悪されるクラスの最悪の印象を持たされてしまったためか同じくこの機体も素直に評価してもらえるケースが極めて少ない。
しかしMG版の姿は神がかったかっこよさを誇るので、是非一度目にしてみて欲しい。もちろんキットの出来も過去最高クラスである。
つい先日、カトキハジメによるリファインの下で最高ブランドであるパーフェクトグレードでの発売が発表された。
機動戦士ガンダム00劇場版公開直後のこのタイミングというのは何なんだという疑問は残るものの、本機の『人気』(大人の事情的な意味も含む)のほどがうかがえる。