ギャランフォルティス
ぎゃらんふぉるてぃす
概要
これには、本当のギャランが長らく輸出専用車となっていることやディアマンテの生産中止などを背景に中~大型セダンの顧客を逃さないための手段として輸出向けのランサーをベースとして開発された車両だとする説があるが、実態は不明。
ちなみに、フォルティス登場当時アメリカなどの三菱ディーラーにギャランをくれと言った場合、日本で日常的に使うにはあまりにも無理のあるサイズのラージセダンが出てくる。(どのくらい大きいのかというと、GRS190系レクサス・GSよりもさらに一回り大きい。もしギャランがプレミアムブランドとして三菱ブランドから分離すれば売れない訳でもないが…)
また、台湾には前後エクステリアを変更されたモデル「ランサーフォルティス」が存在する。
4ドアセダンのみだったが、後に5ドアハッチバックの「ギャランフォルティス・スポーツバック(Sportback)」が追加された。
デビュー当初の車両本体価格はCDラジオ搭載ベースグレードのEXCEEDで178.5万円。ちなみに、参考までに当時同等の予算(車両本体価格)で購入可能だったアリオンのグレードはA15・・・良くてもA18 スタンダードパッケージで、当然これらはオーディオレスだったことを考えればかなり戦略的な価格設定だったことが理解できるだろう。
とはいえ、そもそもこのクルマはギャランではなくランサーである。そのため、ギャランとして見た場合はがっかりする面があるのも否めない。インパネ等のプラスチック部分の品質が悪かったり、ステアリングのチルト機能がない等のコストダウンの影響は計り知れない。しかしこの話は他社で例えるならレガシィと比べてインプレッサにケチを付けるような酷な話であることを念頭に置く必要はあるだろう。
では、なぜ日本国内ではランサーでなくギャランを名乗らせたか?というと、三菱自動車の社内においても「ランサーといえば、トヨタで言えばカローラみたいな車」という印象が根強く、3ナンバー化するに当たって「こんなのランサーじゃない」という声が上がったために、1つ上の車格であるギャランの名前を使った「ギャランフォルティス」という名前が付けられた…という話がある。
また、先のマイナーチェンジでエコカー減税対象となった。しかしその際にお値段(ほぼ)据え置きで2000ccから1800ccに排気量が格下げされたりMT車が完全撤廃されたりと、その代償はあまりにも大きいものとなった。
既存のギャランユーザーからもそっぽを向かれた挙げ句、2015年3月をもって生産終了となった。ただし輸出仕様であるランサーは現在も生産販売されている。