概要
「ルパン三世 ワルサーP38」はルパン三世TVスペシャル第9作品。
ルパン三世作品に見られるコミカルな内容が殆ど出ずに終始ダークでシリアスな展開となっている異色の作品である。しかし、そのハードなストーリーとそこで活躍するルパンのかっこよさ等相まって、『ルパン三世・TVスペシャル最高傑作』との呼び声もあがる程の作品になっている。
また、本作のヒロインであるエレンを演じた篠原恵美が歌う、EDテーマの「瞳を忘れないで」もTVシリーズには珍しい哀しさ漂う名曲である。(後のコラボレーションアニメ、ルパンvsコナンでBGMとして使われている)
あらすじ
ある日、某国副大統領の誕生パーティーに予告状の通りに潜入したルパン。それを待ち構えていた銭形警部だったが、ルパン本人はその予告状は出した覚えのない偽物であり、誰が出したのかを確かめに来たのだという。
いつも通りのルパン対銭形の大捕り物が繰り広げられる中、突如としてパーティー会場に暗殺組織「タランチュラ」が襲撃してきた。煙幕が立ち込める混乱の中で、ルパンは暗殺者の一人の女性と目があった。が、それも一瞬のことで、その間に副大統領は暗殺され、ルパンも再び逃げるも銭形に追い詰められてしまう。
しかし、その瞬間、銭形は一発の銃弾に倒れる。ルパンは銭形を撃った銃がかつて自分が愛用していたシルバーメタリックのワルサーP38であったことに驚愕し、事の真相を確かめるべく「タランチュラ」の秘密基地である島に潜入する事を決意した。
ルパンはタランチュラへ潜入するも、早々と警戒されてしまった。逃走劇を繰り広げる中、先日に目の合った女性、エレンと遭遇する。彼女らの追撃をかわすも結局は捕まってしまい、組織のボスゴルドーに泥棒としての手腕を見込まれると、殺さずにタランチュラの一員として強制。そして組織のメンバーが逃げ出さないように打ち込まれている毒薬を打ち込まれてしまう。
逃げ出せなくなったルパンだったが、そこでエレンと再び会い見える。さらにエレンや島の医師であるドクターから、この島から脱出する計画を立案していると話を掛けられ、協力を求められる。
脱出計画に協力することを認めたルパンだったが、それと同時に、銭形を撃ったシルバーメタリックのワルサーの持ち主を探そうとする。
しかし、組織内では別の計画が動き出そうとしていた・・・・。
余談
- 作中、ルパンの過去に関する資料を銭形の部下が取り出すが、そこにはカリオストロ伯爵の写真が載っている。
- 本作のヒロインたるエレンも印象深いキャラクターであり、過去に行われたルパンのヒロインランキングでは1位のクラリスに次いで2位を記録した事もあるという。