きみはわがこずえを鳴らす 風であった
風と木ぎの詩がきこえるか 青春のざわめきがーー
おお 思い出すものも あるだろう
自らの青春の ありし日をーー
概要
19世紀末のフランス、アルルのラコンブラード学院の寄宿舎で繰り広げられる、思春期の多感な少年達を中心とする物語。
1976年、『週刊少女コミック』(小学館)第10号から連載開始。1982年7月号から、連載誌を『プチフラワー』(小学館)に変えて1984年6月号まで連載された。全2部構成。
第25回小学館漫画賞少年少女部門受賞。
2007年の時点で490万部が出版され、少女漫画としては歴代53位。
寺山修司は「これからの少女漫画は、風と木の詩以降という言い方で語られることとなるだろう」と語り、河合隼雄は「少女の内界を見事に描いている」と評し、上野千鶴子は「少年愛漫画の金字塔」とした。
(以上wikiより引用)
言わずと知れたBL界のバイブル的存在。
2chの801板の名無しが「風と木の名無しさん」であるのを見ればこの作品の位置づけがお分かりであろう。
あらすじ
19世紀末の南仏。ジプシーの血を引くセルジュは亡き父の母校、ラコンブラード学院に編入する。そこで待ち受けていたのは、ルームメイトの悪魔的美少年ジルベールとの運命の出会いだった。
持ち前の明るさと誠実さで差別に打ち勝っていくセルジュと、校内でのセックスに浸り退廃的な生活を送るジルベール。お互いが抱える深い孤独と輝かんばかりの誇りに気がついたとき、対照的な二人は惹かれあっていく。
登場人物
声優はOVAより。
セルジュ・バトゥール(CV:小原乃梨子)
14歳。ジプシーで元娼婦の母を持つ、子爵家の一人息子。ジルベールの破滅的な自傷行為を目の当たりにし、彼を救い、共に生きることを決意する。全く後ろめたさを持たない真っ直ぐな性格で学業にも熱心なため、同級生や教師に人気がある。ピアニスト志望だった父の才を継いでおり、ピアノ演奏に才能を発揮する。
ジルベール・コクトー(CV:佐々木優子)
14歳。叔父に高名な詩人オーギュスト・ボウをもつ、大商人の一人息子。その少女のような美貌と妖艶さで多くの男達と破滅的な関係を持つが、それは叔父「オーギュ」の倒錯した愛に飢えてのことだった。しかしセルジュの献身的な愛に支えられ、オーギュ以外には閉ざしていた心を次第に開いていく。
オーギュスト・ボウ(CV:塩沢兼人)
パリの高名な詩人でジルベールの叔父。倒錯した愛をジルベールに注ぎ、肉体関係によって息子を支配している。ラコンブラード学院に多額の寄付をし、生徒総監達とつながりを持ち、裏の権力を行使する。ジルベールが学院でどんなにスキャンダラスな問題を起こしても退校処分とならないのはそのためである。
パスカル・ビケ(CV:竹村拓)
17歳。セルジュの親しい友人の一人。「首席にならないと進級しない」という自身への戒めのせいで3回落第しているが、のちに学年首席になり飛び級に成功する。勉強好きでズケズケとした物言いの変わり者。最後までセルジュとジルベールを見守った。
パトリシア・ビケ
通称「パット」。パスカルの妹で、彼に溺愛されている。女性が社会的に差別されていた時代において、新聞記者になるために奮闘する。セルジュの良き相談者であり友人。実はセルジュに恋をしているが、そのことは胸に秘めている。
OVA
安彦良和監督作品。