野球漫画『タッチ』に登場する架空の人物でヒロイン。上杉達也・和也兄弟の幼馴染。アニメ版の声優は日高のり子。
また、原作中盤より女子新体操の選手としても描かれ、連載当時は山崎浩子が活躍していたが、「浅倉南を見て新体操を志した」という選手も少なからずおり、女子新体操を世間に広めたのは南の功績ともいえる。
略歴
中学時代はバレーボール部に在籍(本編内にそれらしき会話が多数ある)。
高校時代は野球部マネージャーと後に新体操部に所属。
当初は野球部マネージャーのみだったのだが、新体操部キャプテンが大会直前にケガをしてしまいそのピンチヒッターという形で競技会が終わるまでという約束で同じ学年の清水に説得され入部。その競技会でいきなりの3位入賞を果たす。その後、新体操界の期待の新星として世間の注目を浴びることになった。2年の途中まではマネージャーと新体操を掛け持ちして両立させていたが、代行監督の柏葉英二郎により野球部マネージャーを辞め(ただし野球部にも籍は残されていた)させられることになる。しかし達也は南を野球部に戻そうと西村と対戦するが、三球三振で南を野球部に戻すことはできなかった。ちなみに、原作版の最終回ではインターハイで個人優勝したことが明かされている。
『Miss Lonely Yesterday』では上智大学がモデルと思われる大学に進学し、そこでも新体操を続けていたが、練習中にこん棒を落とすなどの自らの衰えや迷いもあり、結果迷いを断ち切って新しいスタート(達也との関係、本来やりたかったこと)に踏み切るために、新体操競技を引退する。 『Cross Road』ではカメラマンの助手として登場し、渡米している達也に取材も兼ねて会いに行った。
気丈な性格だが、地震が苦手なのか怖がる描写がある。また、嫉妬深い一面もあり、達也が自分以外の女と一緒にいるのを見ると、ヤキモチを焼いたりする。
実家は喫茶店「南風」。母親が他界し、喫茶店を手伝っているせいか、家事・料理も上手で、和也や達也の弁当や食事を作ることも多い。
16歳当時の身長は159cm、B82・W57・H85(新体操を始めてからウエストが更に引き締まったらしい)。
一部の女子からは、「和也と付き合っていたが、和也が死んでから同じ顔の達也に乗り換えた」と思われている(和也の生前から南が達也を好きだったことは一般生徒は知らないため)。
エピソード
アニメ版の声優である日高のり子は当時アイドルから声優へ転身して間もなかったため、演技力にはまだまだ難が多い状態であったが、オーディションにて選考に関わった主要スタッフは「下手だけど、この子に賭けてみよう」と、育成目的も兼ねての大抜擢に踏み切った。その収録現場での厳しい演技指導の結果、日高の演技力は短期間のうちに格段に向上し、その後も息長い活動を続ける原動力となった。日高本人も当時のスタッフに自著で感謝の念を語っている。
FNNスーパータイムで、「南ちゃんを探せ!」というコーナーが出来る程の人気を博した。
横浜市営地下鉄の戸塚駅延伸時のポスターに浅倉南のイラストが描かれた。キャッチコピーは「戸塚にタッチ」。
TVアニメ版の第14話「不満です?南と和也はベストカップル!?」の中で、ベストカップルの表彰をされる2人の後ろの黒板に書かれた日直の名前のところと、ベストカップルの発表のポスターでは「浅倉」ではなく「朝倉」表記になっている。
明石家さんまの理想の女性は浅倉南である。明石家さんまは「もう、たっちゃんたら何にも分ってないんだから・・・」と言いながら両腕を背中で組んで小石を蹴るときの浅倉南が好きらしいが、そのような行動は作品中には存在していない。
実写版では長澤まさみが南を演じたが、作者のあだち充の意向で、当初は長澤も新体操をやる予定だったという。
2009年8月29・30日に京セラドーム大阪で開催されたオリックス・バファローズ対埼玉西武ライオンズの試合で、日高はオリックス側の招待により始球式および南の声によるウグイス嬢を務めた。オリックスの選手スタメン発表の際は南の声で各選手を「君」付けで呼び(監督の大石大二郎のみ呼称なし)、また南からの一言メッセージもそれぞれ添えられた。この他にも始球式で日高が着用したオリックスのユニフォームの背番号は「南」にかけて『373』とされた。
芸人いとうあさこが「浅倉南○○歳です!」とネタを披露している。