概要
スペースシャトルとは、アメリカ合衆国のNASAが宇宙開発の一環として有人宇宙飛行のために使用していた宇宙船のことである。
スペースシャトルはオービターと呼ばれる軌道船本体及び固体燃料補助ロケット(SRB)と外部燃料タンク(ET)で構成される。オービター(図手前、飛行機のように翼のついた機体)は軌道上から滑空により帰還して再利用され、全機トータルで100回以上使用された。
また、SRB(図左右、外部燃料タンクの両脇に二本ある尖塔のような物体)も打ちあげ時に分離してパラシュートによって降下・海上に着水後、回収して再使用される。外部燃料タンク(図奥、オレンジ色の巨大な物体)のみ毎回投棄される使い捨ての部分となる。
このように、アポロ計画などのように、今まで一回ごとの使い捨てにしていた宇宙船を何回も利用することでコストダウンを狙っていたが、そのためには非常に高い品質と、綿密な整備を必要とすることが判明、むしろ使い捨ての方が結果として安上がりだと判明し、使い捨て方式のソユーズが生き延びてスペースシャトルは引退に追い込まれた。
2011年7月8日アトランティスの打ち上げを以って全機引退、スペースシャトル計画の全飛行は終了した。
機体リスト
- エンタープライズ(滑空実験機、宇宙飛行能力を持っていない)
- コロンビア(2003年2月1日の再突入時の事故による喪失、乗員7名全員が死亡)
- チャレンジャー(1986年1月28日の打ち上げ直後の事故により喪失、乗員7名全員が死亡)
- ディスカバリー(2011年2月24日の打ち上げを最後に引退)
- アトランティス(2011年7月8日の打ち上げを最後に引退)
- エンデバー(2011年5月16日の打ち上げを最後に引退)