秘密都市とも言う。旧ソビエト連邦に多く存在し、ソ連崩壊後の国々にも存在する。
ソビエト連邦の閉鎖都市
ソ連の閉鎖都市には主に2つのカテゴリが存在した
- 軍事産業または原子力・核兵器に関する産業が存在する都市
- 国境地帯に所在、または軍事的重要性から閉鎖された都市
第二次大戦後の1940年代後半より、核開発などのための特別な都市を秘密裏に建設し始め、さらに軍事上重要な都市への旅行を制限し始めた。外国人は当然の事ながら、場合によっては自国民や地元住民も閉鎖都市へ行くことは出来なかった。
ロシア連邦
ソ連崩壊後のロシア連邦にも閉鎖都市は存在する。公式には知られていないが、大体200万人の住民がいると見積もられている。
閉鎖都市の多くはソ連崩壊後開放されたが、現在も閉鎖都市として立ち入りなどが厳しく制限された場所がある。
カザフスタン
カザフスタンにはロシア連邦が管理する閉鎖都市が2箇所存在し、1つはバイコヌール宇宙基地のあるバイコヌール、もう一つはセミパラチンスク核実験場のあるクルチャトフである。
ウクライナ
黒海艦隊の基地があるセヴァストポリや、ミサイルの製造拠点であるドニプロペトロウシクが1990年代半ばまで閉鎖都市とされていた。
エストニア
エストニアには近年までシッラマエ、パルティスキの2つの閉鎖都市が存在していた。シッラマエはソ連時代から原子力発電所や核兵器施設用に燃料棒や核物質を製造する化学工場があり、1991年まで閉鎖されていた。パルティスキにはソビエト海軍原子力潜水艦訓練センターがあり、1994年まで閉鎖されていた。
スウェーデン
近年までゴットランド島を中心としたゴットランド県への一般人の立ち入りが厳しく制限されていた。ゴッドランドは中世からの要塞で、東西冷戦中は軍事基地であった。
アメリカ合州国
アメリカではマンハッタン計画による原子爆弾研究・製造の拠点として、1943年にオーク・リッジ、ロスアラモス、ハンフォードの3つの都市を建設している。
これらの都市は太平洋戦争終結後所在を明らかにされたが、原子爆弾関連施設については存在を秘匿していた。
中華人民共和国
中国には核兵器開発の目的で造られた都市、第9学会が閉鎖都市とされている。また大連市の旅順口区は人民解放軍海軍の基地があることから2009年まで全域が制限区域とされていた。
日本
我らが日本にもかつて閉鎖都市が存在していた。