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戦艦陸奥の編集履歴

2016-07-19 13:00:19 バージョン

戦艦陸奥

せんかんむつ

本稿では日本海軍の戦艦「陸奥」について記述する。

概要

長門型戦艦の2番艦で、いわゆる「ビッグ7」の1隻。長門に次ぐ日本海軍の象徴として日本国民から親しまれたが、昭和18年6月に瀬戸内海で第3砲塔火薬庫爆発を起こし沈没した。


建造の経緯

長門型戦艦の2番艦として建造されるが、建造途中でワシントン海軍軍縮条約が発効。

これは、「建造途中であっても戦艦は廃艦にする」というもので、陸奥はこれにガッツリ引っかかっていた。


どうしても長門の僚艦が欲しい海軍は、条約をすり抜けるため、近所の病院から入院患者を運んできて医務室に入れ、「軍艦として機能している=廃艦の必要はない」という体裁を整えようとした。

当然、アメリカとイギリスがこんなセコいやり方で誤魔化されるわけもなく、「陸奥は条約違反だ、解体しろ」と抗議をしてきた。

日本は「すいません、陸奥だけは見逃して下さい何でもしますから!」と頭を下げ、結局、アメリカとイギリスに新しく戦艦の建造枠を広げるという形で決着した。


この時の拡張枠で作られたのがアメリカの「メリーランド」、「ウェストバージニア」、イギリスの「ネルソン」、「ロドネイ」であった。

ここに、既に完成していた「長門」と「コロラド」を足して、「ビッグ7」となる。


謎の爆沈

建造途中から不穏な雲行きであったが、ともあれ陸奥は完成し、世界最強戦艦の一角として国民に親しまれた。

しかし、1943年6月、陸奥は停泊していた柱島泊地で、謎の爆発事故を起こして沈没する。


乗員1474人のうち、生き残ったのはわずか353人だった。ちなみにこの爆発事故は内部からの人為的な爆発である可能性が高いとされるが、誰によって引き起こされたかは明らかではなく、いじめによる自殺という解釈もあるが推測の域を出ない。他に「劣化した弾薬の自然発火」「駆逐艦・潮が誤って落としたまま放置されていた機雷に触雷した」という説もある。


陸奥の爆沈は国民の動揺を招くと考えられたため極秘にされ、死亡した乗組員の家族には給与の支払いが続けられていた。生き残った乗組員は口封じのため真っ先に激戦地に送り込まれ、そのほとんどが戦死したという。


陸奥の沈没事故が公に知らされたのは戦後になってからだが、彼女がいつまでも帰港しないこともあって、大方の国民は陸奥に何かあったことは感づいていた。


陸奥鉄

現在の製鉄では破損の検出目的で鉄に放射性物質「コバルト60」を混入させる。戦前に作られ、海中にあったため核実験の影響を受けなかった「陸奥鉄」は微量放射線を測る測定器にシールドとして利用されている(現在は測定段階で補正をかける技術があり、陸奥鉄でなくともよい)。

核実験で沈んだ長門共々、放射線に縁ある姉妹と言えよう。


諸元

新造時

全長215.8m
全幅29m
基準排水量32720t
公試排水量33800t
武装
  • 45口径41cm連装砲塔4基
  • 50口径14cm単装砲20門
  • 40口径7.6cm単装高角砲4門
  • 6.5mm単装機銃3丁
  • 53cm魚雷水上発射管4本
  • 53cm魚雷水中発射管4本
装甲
  • 水線部305mm
  • 甲板145mm
  • 主砲前盾305mm
  • 主砲天蓋152mm
  • 副砲廓152mm
速力26.5ノット
乗員1333名

最終状態

全長224.9m
全幅34.6m
基準排水量39050t
公試排水量43400t
武装
  • 45口径41cm連装砲塔4基
  • 50口径14cm単装砲18門
  • 40口径12.7cm連装高角砲4基
  • 25mm連装機銃10基
  • 7.7mm単装機銃3丁
航空兵装
  • 水上偵察機3機(カタパルト1基)
装甲
  • 水線部305mm
  • 甲板197mm
  • 主砲前盾457mm
  • 主砲天蓋250mm
  • 副砲廓152mm
速力25.3ノット
乗員1368名

関連タグ

大日本帝国海軍 戦艦 長門型戦艦 陸奥(艦隊これくしょん)

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