本編以降、魔法少女狩りとして知られるようになったスノーホワイトの姿を、『修羅』と『白雪姫』(スノーホワイト)を組み合わせて表現したタグ。ネタバレタグのため、タグ付けには注意したい。
タグの語源は小池一夫原作、上村一夫作画による漫画『修羅雪姫』から。
注意:本タグは魔法少女育成計画のネタバレを含んでいます。この項はスノーホワイトの項から閲覧する事を推奨します。
ネタバレ・スノーホワイト 真の概要
魔法少女見習いの卒業試験が試験官のエゴで歪められたもの、それがデスゲームの真実であった。
凄惨極まる殺し合いの果て、リップルと共にただ二人の生き残りとなったスノーホワイトは正式な魔法少女たちが所属する「魔法の国」にすべての黒幕とその元凶のこれまでの所業を告発。初めて事態に気づいた魔法の国は二人に平謝りし、生還した二人を正式な魔法少女に昇格。同時に魔法の国の名誉国民の地位も与えた。
だがスノーホワイトは、ただ状況に流されつづけ、結果的に生き残っただけの結末を激しく後悔する。
ラ・ピュセルもハードゴア・アリスも彼女を守るために命を落とし、共に生き残ったリップルもまた身体に大きな傷を負った。
白い魔法少女は「選ばなかった事を後悔するんじゃない。後悔する前に自分で選ぶ」と固く心に誓う。
結末
スノーホワイトは小さな親切では何も変わらないことを悟り、自分たちが巻き込まれた悲劇が繰り返されない事を、そして人の世界で起きている大きな悲劇を止めることを望み戦うための力を求めるようになる。そして最低の師匠との最悪な出会いと別れを経て戦い方を学び、その後も自らを磨き続けて(本作の世界観における)普通の魔法少女の枠を超えて活動するようになっていく。
高校に上がった頃には中東の紛争地帯に渡り、虐殺を行う某国の要人達を反体制派に引き渡す(早い話が革命の片棒を担いで国を一つ転覆させた)姿が見られる。魔法の国は地球の社会そのものに影響を与えるほどの過度な干渉を快く思っておらず、その間は私生活でも書き置きを残して家出という形になってしまっているが、意に介してはいないようである。
また、リップルからの情報提供を受けて、かつて自分たちが経験したような不正な卒業試験の疑いのある試験官の調査と逮捕にも出向いている。彼女とは過去と志を共有する盟友となっている。
そして…
魔法少女育成計画restartの頃には、淡々と敵の攻撃を捌き、やはり淡々と消火器で相手の頭を殴り続ける彼女の姿があった。どうしてこうなった。
魔法少女狩り―――それは悪い魔法少女たちを次々逮捕していくスノーホワイトについた二つ名である。
- 能力
魔法少女見習い時代と比べて過剰なまでの冷静さを身につけ、戦いに手段を選ばないなどもはや別人と化している。
最大の変化は「困った人の心の声が聞こえる魔法」の強化。無意識下の心の声まで読み取れるようになり、相手が無意識に思ってしまう「知られたら困る」や「されたら困る」、つまりは弱点や次の攻撃を筒抜けにできるようになった。
本世界観の読心魔法は相手の処理能力を超える情報を叩きつけることで対抗できる(最悪、脳が破壊されて死ぬ)が、スノーホワイトが聞こえるのは「困った声」のみであるのでそのような対策も通用しない。
戦闘とは逆に魔法少女達の思惑を読み取り、調整役として無用な争いを避けることにも役立った。
かつての(最低かつ変態な)師匠の教えは忠実に守っており、上記の通り戦いにおいては手段は選ばない。自身の運命を変えたデスゲームの残滓である四次元袋と魔法の薙刀、逮捕した犯罪者に仕えていたマスコット(それもアイツの同型である曰く付きの機種)など、利用できるものはなんでも利用する。時には変身を解いて人混みに紛れ、一般人を盾にすることすらある(彼女のように一般人を平気に巻き添えにする者もいるため、心を読めるからこその芸当といえる)。
このルール無用の戦い方と相手の「困る」をピンポイントで読み取る読心によってスノーホワイトは正式な魔法少女となって以後無敗を誇り、魔法の国の監査部のトップエースとして有名人になっている。
とは言え、負けずとも読心能力のお約束通り心を読んでも対処しきれない相手にはやはり相性が悪い。
だが、真の弱点は名が売れたせいか狂人や変質者にばかり目をつけられる事かもしれない。
- 人物
かつての天真爛漫な少女の姿は見る影もなく、無愛想で無表情な狩人へと生まれ変わっている。
悪い魔法少女には一切の容赦がない。特に自身をデスゲームに巻き込んだ黒幕達は己の亡き後も信奉者達によって伝染病のごとく魔法の国に闇を広げ続けており、スノーホワイトはその「思想」そのものを激しく嫌悪している。彼女らの不正な試験で見習いから昇格した(させられた)通称「子供たち」には「自分勝手で我儘」「思う通りにならないと暴力で解決しようとする」「自分が正しいと思うことには魔法の国にも逆らう」とまで吐き捨てている。
悪に対する容赦の無さ・手段を選ばぬ戦い方・エゲツない能力へと進化した元・人助け専用魔法などまるで闇堕ちしたかのように見えるが、彼女の本質は固有魔法共々変わってはいない。魔法少女狩りとなった後も、無用な争いは極力避け、冷徹に振る舞いながらも人の死に心を痛めている。見習い時代に行っていた「小さな親切」は殺伐とした世界に身を置くようになった今でも欠かさず行なっている。
一方で自分もまた「子供たち」の一人である事を認めており、そんな自分が悪人を裁く事に思い悩む事も。
実際、魔法の国が避けている社会そのものへの過度な干渉や、緊急時とはいえ自身の魔法を利用して魔法の国のパスワードを盗み取るなど「自分勝手で我儘」「自分が正しいと思うことには魔法の国にも逆らう」は彼女自身にも完全に当てはまってしまっている。
真の関連タグ
リップル:盟友。
ピティ・フレデリカ:師匠。そして初めて狩った悪の魔法少女にして変質者第一号。