MRSAは、メチシリンという薬が効かない黄色ブドウ球菌である。正式名称はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌。
病院で広がる(院内感染)ことが多く、一度広がると多数の死者を出すことがあり、しばしば問題となる。
使える薬が少なくなる上に、この菌に感染する人は元々持病があり体力がない人たちばかりなので、この菌による病気にかかった場合は重症化しやすく、死亡率も高い。
また、一部の薬が効かない黄色ブドウ球菌にはMRSAの他に、バンコマイシンが効かないVRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)もある。
黴菌内で、「薬に耐性があるDNA」を持ってるやつからその遺伝形質をもらい「ナントカ薬耐性形質」をシェアするという非人間的な行動をとる。お前ら人間じゃねぇ!。その器用さ加減が生んだ超人的な細菌である。
症状
薬に耐性があることを除けば、通常の黄色ブドウ球菌感染症と変わらない。食中毒や胃腸炎を起こせば嘔吐や下痢が起こり、皮膚の怪我では化膿の原因となる。
ただし、AIDSや白血病など免疫力が低下する病気のときや手術後で免疫力が弱っているときに発症しやすいため、重症化しやすい傾向にある。この場合、敗血症、肺炎、髄膜炎などを起こし、死亡することもある。