「鬼でも竜でも俺はいけるぜぇ」
CV:羽多野渉
概要
初登場時点ではS級16位のヒーロー。17歳。身長168㎝、体重67.3㎏。
村田雄介によるリメイク版では「バッド」という本名が設定されている。
ヒーロー名は黄金バットが元ネタと思われる(ただしこちらは名前に反してバットではなくサーベルで戦う)。
ビシッと固めたリーゼントに改造学ランと、その外見はまさに昭和のツッパリそのもの(C級時代にはパーカーのような服を着て活動していた姿も描写されている)。
言動も粗暴で喧嘩っ早い印象を受けるが、妹思いだったり飼い猫を大事にする一面もあり、人間怪人やDQNなど曲がった根性の奴や、マナーのなってない人間を嫌うなど、ただの不良というワケではない、どこか任侠や一昔前のガキ大将的な性格でもある。また、何だかんだ仕事ぶりは誠実。
妹に関しては台詞中で存在が言及されるのみであったが、リメイク版87話で遂に登場。
兄とそっくりな顔をした「ゼンコ」という名前の強気な少女で、彼女の前では暴力は見せないと約束している。劇中での金属バットの台詞によれば、ピアノが得意なようだ。
設立当初はA~C級までの等級しか用意していなかったヒーロー協会が特別枠とも言える"S級"を新設するキッカケとなったヒーローの一人でもある(S級創設前のランクはC級223位)。
……にも関わらず、S級ヒーローの中での順位は決して高くはなく、初登場時に発した 『竜でも鬼でも俺はいけるぜぇ』 というセリフはなかばネタのように定着している(レベル"竜"の災害はS級上位でも対応が困難。もっとも本人は本気で言っているようで、"竜"レベルの怪人相手でも単身で躊躇無く殴りかかっていくし、ガロウの介入によって中断されていたが余力はあったと思わしい)。
が、ONE氏いわく「竜」もいけるらしい。
戦闘スタイル
そのヒーローネームが示す通り、金属バットを用いた単純な喧嘩スタイルが特徴で、メルザルガルド戦では物理攻撃を中断して別の方法を模索しようというイアイアンの提言に「俺は殴るしかできねぇ却下だ!」と言い放っている。しかしその実力は確かなもので、かつて災害レベル"鬼"の怪人を単独で撃破した実績を持つ。
得物のバットはS級昇格時にヒーロー協会から受けた装備提供のオファーに対し「とびきり頑丈な金属バットをくれ」と要求して作らせた特注品(普通のバットでは怪人との戦闘についていけないのが理由と思われる)で、突進してくるムカデ長老を真正面から全力で殴りつけてもバット自体は無傷で済んでしまうほど。
状況によって実力が大きく変動するタイプであり、リメイク版では敵を弱体・無力化させる特殊な戦法を使う"鬼"二体を同時に相手にして最初は苦戦するものの、自分の頭をバットで殴って気合を入れ直した状態では一撃の下に粉砕していた(本人曰く「気合」)。
必殺技は、相手にひたすらバットを叩きつける「怒羅厳(ドラゴン)シバき」や高速で回転して連打を浴びせる「野蛮トルネード」など。後者に対してガロウは「そんなもんが技と呼べるか」と一笑に付したが、一方で「一発でもマトモにもらったらヤバかったかもな」とも述懐していて、その直後、金属バットがゼンコに呼び止められて中断した攻撃に対し、ガロウが完全に不覚を取られていたので、軍配が金属バットに上がった可能性もある。
スタミナとタフネスも尋常ではなく、多量の出血と複数箇所の骨折にも関わらず平然と立ち上がり、そのままガロウと渡り合っている(むしろダメージを受ければ受けるほど身体能力が増していく描写すらある)。極限常態に近いダメージを受けた際だと、ガロウの流水岩砕拳ですら骨にまで衝撃が残り、地面どころかその延長にあるビルを破断し、周囲の車やゴミなどが跳ね上がったり、素振りを止めただけで衝撃波が発生するほど。
また洞察力と気転にも優れており、”竜”クラスの強力な怪人との戦闘において、真っ先に弱点を見つけ出していることも多い。
反応速度と対処力も超人並みで、ガロウの放ったマンホール攻撃を、街を使ってガロウに反射当てするというA級26位の黄金ボールと同等かそれ以上の芸当を瞬時に成し遂げた。
このように戦闘に際しては、ズバ抜けた観察力、判断力を見せている。