「おーおー 好き勝手やりなさる…!!」
概要
破戒僧海賊団僧正(船長)で、シャボンディ諸島編で登場した「11人の超新星」と呼ばれるルーキー海賊の一人。2年後の新世界編では「最悪の世代」に名を連ねている。
海賊団自体が一種の宗派を信仰する宗教団体のような様相を持ち、船員たちからは「僧正(そうじょう)」と呼ばれている。
偉大なる航路前半の海(楽園)にいた時点で1億ベリーを超える賞金首ではあるが、同時期のルーキー達の中では賞金額は最も低い。
しかしそのふてぶてしい物言いと独特の存在感は読者に多大なインパクトを残し、ネット上ではカルト的な人気を得ている。詳しくは「ウルジスト」の記事を参照。
プロフィール
本名 | ウルージ |
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異名 | 怪僧 |
年齢 | 45歳→47歳 |
身長 | 388cm |
懸賞金 | 1億800万ベリー |
肩書き | 最悪の世代 |
所属 | 破戒僧海賊団僧正 |
所属船 | 般城丸 |
悪魔の実 | 不明 |
覇気 | 不明 |
武器 | 巨大鉛筆 |
出身地 | 空島 |
誕生日 | 8月1日 (は←8、か、い←1、そう) |
星座 | しし座 |
血液型 | S型 |
好きな食べ物 | あずき、豚肉 |
嫌いな食べ物 | 野菜 |
趣味 | 酒、色事、山登り |
イメージ国 | インド |
イメージ職業 | キャバクラ支配人 |
イメージ花 | ヒナゲシ |
イメージ動物 | ゾウ |
初登場 | 単行本51巻 第498話『11人の超新星』 |
WT100 | 70位(13086票) |
CV | 楠大典 |
人物
丸刈りの頭にもっさりと蓄えられた顎髭、額の傷跡や無数のシワが寄ったいかつい顔立ち、ルーキーの中でも逸脱した筋骨隆々とした巨体が特徴の壮年男性。
空島の生まれであり、背中から直接白い翼が生えている(ただし、他の船員達には翼が見られない事から、海賊団自体は青海の出身者で構成されている模様)。
「僧正」と呼称される通り、彼含む海賊団は全員、和風の僧侶服を身にまとっており、ウルージの場合は加えて首から大粒の数珠を下げている。また左右の二の腕にはそれぞれ入れ墨を彫っている。
一人称は「私」と丁寧だが、口調はやや粗野で、どことなく時代を感じさせる、古めかしい言い回しを用いることも。上述のプロフィールや一味の呼称に「破戒僧」を名乗る通り、肉食や色事を好むという僧侶にあるまじき趣味趣向の持ち主で、常に歯を剥き出しにした笑顔を絶やさず、それこそ自身が危機に瀕した時ですら、笑顔を崩す事がない豪胆な傑物。
これだけ聞くと、心が読み取れないポーカーフェイスのような印象も受けるが、実際は敵から見舞った攻撃の痛みに耐え兼ねて絶叫したり、危機的状況に絶望して「万事休すか!」と弱音を漏らしたり等、何だかんだ人間味溢れる性格をしている。
他のルーキー達と同じく好戦的でもあるようで、初登場時には(経緯は不明だが)超新星の一角の“殺戮武人”キラーと小競り合いを行っていた。一方で冷静に状況を分析する洞察力も併せ持ち、ゾロが世界貴族と一触即発になりかけた際には、その彼の気質から上役であるルフィの人間性を評価する発言を漏らしていた。
名前の由来は、16世紀のアラブ人海賊“バルバロッサ兄弟”の兄『バルバロス・ウルージ (オルチ)』。「赤ひげ」の異名を持つ実在の大海賊である(オスマン帝国にて提督を務めた事からも、他の海賊とは桁違いのスケールを持つ)。
ちなみに弟の名前はハイルディン。
戦闘能力
「随分痛めつけてくれなさったな……さっきまでの私とは思いなさんな!!」
受けたダメージに応じてパワーアップし、巨大化できる能力を持つ。
実は今のところ悪魔の実の能力者なのかどうかさえ明言されておらず、悪魔の実なのか、特殊な体技・気功術などの類いなのかは不明。悪魔の実なら間違いなく超人系だろう。
いずれにせよ、受けたダメージに応じて元々の巨体を更に巨大化・肉体強化を行った上で繰り出すカウンターの威力はかなりのもので、アニメ版では2年前の時点で単独でパシフィスタを2体撃破している。
このパシフィスタは後にプロトタイプ、つまり試作段階だった事が明らかになったが、それでも2年前時点の麦わらの一味が、全員でバテバテになるまで総攻撃を仕掛けて、ようやく1体倒せたレベルの相手であり、客観的に見ても戦闘能力は相当に高いようだ。
さすがに海軍大将“黄猿”には全く敵わなかったものの、これは仕方ないだろう。
ホールケーキアイランドではビッグ・マム海賊団の最高幹部「スイート4将星」の一人シャーロット・スナックを撃破するに至った。
劇場版第14作『ONEPIECE STAMPEDE』では最悪の世代の中でも特に強力に描かれており、モンキー・D・ルフィのギア2と容易に渡り合い、ギア3状態の攻撃にも片手で応戦。ギア4でも倒れなかったダグラス・バレットを吹き飛ばし、一度は地面に背をつけさせる等、フィジカル面ではルフィと共に別格のパワーを見せつけた。
普段の戦闘では、その巨体と比較しても更に巨大な六角棒を用いており、キラーとの戦いではこれを軽々と振るって彼の攻撃をいなしていた。
なお57巻のSBSでの原作者の回答によると、この巨大な棒の正体はなんと鉛筆であるとの事。曰く「この巨大鉛筆に適した鉛筆削りが見つからないので困り果て、それを探すために海に出た」等という裏設定が語られた。作者のいつものテキトーな発言とも思われたが、後の『ONE PIECE STAMPEDE』の小説版においても「巨大鉛筆」と明記され、公式設定化されてしまった。
技
因果晒し(いんがざらし)
巨大化した際に使った技。パシフィスタを殴りつけ吹っ飛ばした。
数々の独自設定(しかも原作とは根本的に異なる)が見られるアニメ版では、シャーロット・クラッカーのビスケットの盾には全く歯が立たなかった。劇場版では海賊王に迫る実力とされるダグラス・バレットを吹き飛ばすほどの威力を見せた。
活躍
偉大なる航路編
シャボンディ諸島編
21番GRにて、キッド海賊団戦闘員の“殺戮武人”キラーと戦っていたが、突如現れた“赤旗”X・ドレークに止められ武器を収めた(とはいえ、元海兵のドレークのことを「堕ちた将校」と罵ったり、キラーに対しても「命を拾いなさったな」と挑発する発言をしていたが)。
その後は24番GRにて通りかかった天竜人・チャルロス聖の暴虐と、そんな彼に斬りかかろうとしたロロノア・ゾロの行動を見て、船長であるモンキー・D・ルフィの度量を推し量っていた。
ルフィが天竜人に手を出したことで派遣されたパシフィスタと遭遇し、ボコボコにされた先で海軍本部大将“黄猿”とかち合ってしまい絶望するが、その場に居合わせた“魔術師”バジル・ホーキンスに「お前にはまだ死相が見えない」と言われ奮起。巨大化してパシフィスタに反撃を開始し追い詰めるが、崩落した建物の砂煙から不意にレーザーを放たれて肩を負傷し、黄猿の光速の蹴り技を受け敗北した。
そのままその場にいた他のルーキー共々黄猿に圧倒され捕縛されそうになるが、直後、戦桃丸から通信を受けた黄猿は主犯格である麦わらの一味の捕縛の為にウルージ達を放置してそのまま現場へ向かい、ウルージや他の海賊達はその混乱に乗じて出航、逃げ延びることに成功した。
頂上戦争編
シャボンディ諸島の特設モニターで海軍本部と白ひげ海賊団の戦争が勃発した様子を確認し、他の超新星の海賊団共々、マリンフォード沖に赴き白ひげの最期を見届ける。四皇の一角が倒れたことで今後時代が大きく動くことをそれぞれの船長たちは予見し、ウルージもまた、白ひげを直接討ち取った黒ひげ海賊団を「しばらくは奴らが台風の目になる」と評した。
終戦後間もなく、超新星たちはそれぞれの記録指針を頼って新世界に突入。
ウルージたち破戒僧海賊団は雷が降り注ぐ「ライジン島」に到着するも上陸しあぐねていた所で「傘」を売る謎の老婆に遭遇した。残念ながらその後どうなったのかは触れられず。
新世界編
後の「ホールケーキアイランド編」にて、ビッグ・マム海賊団に戦いを挑んでいたことが、リンリンの娘シャーロット・ブリュレから明かされた。他の超新星たちがビッグ・マムの脅威の前に降伏もしくは逃亡する中で引き下がらず、ついには最高幹部「スイート4将星」の一人シャーロット・スナックを撃破した。
スナックを倒されたビッグ・マムは怒り狂い、太陽と雷雲を操ってウルージの船を沈め、更には将星シャーロット・クラッカーが海を埋め尽くすほどの船団で追撃を仕掛けた。これほどの状況でどうやって生き延びたのかわからないが、彼らの目が届かない空島の廃墟「バロンターミナル」まで逃げおおせた。
なお、ビッグ・マム達はウルージ達が死亡したと誤認している。
アニメ版では、スナックを倒した直後にクラッカーと連戦した描写となっており、彼のビスビスの実の能力で生み出されたビスケット兵1体を前に、得意のカウンター能力や“因果晒し”も全く刃が立たず惨敗していた。ただし、原作とアニメでは対ルフィ戦でのビスケット兵の強さに矛盾が生じている為、果たしてアニメにおけるウルージの戦歴を公式として捉えられるかどうかは微妙な部分がある。
ドレスローザ編
「麦わらの一味・ハートの海賊団の海賊同盟が王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴを撃破」のニュースが全世界に知れ渡る中で再登場。
ビッグ・マム海賊団との戦いで負った傷の療養のため、「バロンターミナル」に滞在していた。そのとき、慌てふためく船員たちの声で、突如この廃墟の島に四皇“百獣のカイドウ”が現れたことに気付く(ただし、ウルージたちは彼がカイドウであるとは気付いていなかった模様)。
1万mもの上空から投身自殺しようとするカイドウに興味を持ち声をかけてみるが返事は返されず、せめてもの情からか「南無」と言葉をかけてその最期を看取った(なおアニメでは「南無」という言葉はカット)。
…しかし結局、“地上最強の生物”とも通称されるカイドウはそれほどの高度から地面に直撃しても傷一つなく生還しており、バロンターミナル直下の島で同盟を結ぼうとしていたユースタス・キッド達のいる島に着陸した。
余談
破戒僧海賊団
ウルージが船長を務める海賊団。船の名前は「般城丸(はんじょうまる)」。
多くの船員が神職や僧のような服装に身を包み、船長であるウルージのことは「僧正」と呼ぶ。一部の者は錫杖や数珠などを携帯しており、帯刀している船員も見られる。また、第2部では、同じく尼のような姿の女性船員も複数人在籍していることが確認された。
幼少期
SBSでは他の超新星共々、幼少期の姿が描かれた。
幼少期のウルージは、スカイピアの住人のように髪を二本の触覚のような形にまとめており、白い衣をまとった姿をしていた。シワも傷もないツルツルのお肌だが、歯を剥き出しにした笑顔は当時からの癖だった模様。
イラストでは、地上のものと思しきこぶし大の石を手にとってまじまじと見つめており、もしかしたらこの頃に地上への憧れを抱いていたのかも知れない。
劇中の奇跡
実際の所、彼の幸運は主人公のルフィに匹敵するレベルである。
上記の通りビッグ・マムから死んだものと誤認される、カイドウと遭遇しながらも生き永らえる等、ルーキーの中でも破格の待遇となっている。
こう言った奇跡の積み重ねが、前述のウルジスト達を生んでいるものと思われる。
海賊無双では
無双シリーズとのコラボタイトル『海賊無双4』では、DLC第2弾「最悪の世代パック」にてついに登場。因みにこのパックで同じく追加となったのはX・ドレークとキラーであり、奇しくもシャボンディ諸島での初登場時に刃を交えた3名の同時参戦となった。
また『海賊無双4』では空島出身で唯一登場するプレイアブルキャラとなっている。
タイプは「パワー」。
通常攻撃は素手ゴロだが、チャージ攻撃や必殺技では先述の六角棒を何処からともなく取り出し、豪快に振り回したり投げ飛ばしたりとパワフルなアクションを魅せてくれる。また、パワーボムのようなプロレス技を使用したり、気迫を込めた「喝!」の声で相手をスタンさせたり、(鉛筆説に因んでか)六角棒で空中で「天」の一字を書いて衝撃波を放ったり、回転スイングで暴風や竜巻を起こしたり、ついには“嵐脚(のようなもの)”まで使用する。
スタッフも好き勝手やりなさる…!!
また、他の一部キャラクター同様に変身持ちのキャラクターでもあり「宿業返し」モードでは原作同様の巨体に変貌。この状態ではマップ上の一部建造物を破壊することも可能で、攻撃も体術をメインとしたものに変更される。地面に拳や体を叩きつけて地割れを起こしたり、更にはその衝撃で反り上がった岩盤を殴り砕いて石礫を浴びせることも出来る。
必殺技は「因果晒し」。3発の腰の入ったパンチで構成され、雑魚敵であれば一撃だけで画面外までふっ飛ばされるほどの威力を発揮する。
出番
新世界編突入以降、パンクハザードのトラファルガー・ローを皮切りに各章で最悪の世代メンバーが参戦しているが、ワノ国の次の物語の舞台であるエッグヘッド編にて
最悪の世代、ジュエリー・ボニーが登場した事により、
これまで通りの流れであれば最悪の世代最後にして最終章のキーキャラクターとして登場する事がほぼ確定した。