主に以下を指す。
- ポリネシアやマオリの神話に登場する文化英雄。
- 映画『モアナと伝説の海』(以下『モアナ』)のキャラクター。
神話の英雄
その伝承はハワイ、サモア、トンガ、タヒチ、ニュージーランドにわたって残っている。兄弟がいる伝承もあり、その場合は末っ子とされる。
マオリ
同名の兄弟がいるため、区別してマウイ・ティキティキ・ア・タランガ(母・タランガの髷のマウイ)とも。
出生
母の名はタランガ。マウイは未熟児として生まれたため、タランガは彼を自分の髷にくるんで海に棄てた。しかし、幸運にもマウイは祖先の神々に拾われ、しばらく育てられた。ある日マウイは本当の家族に会おうと決意し、
島を釣り上げる
死の起源
あるときマウイは父とヒネ・ヌイ・テ・ポの話をした。
映画『モアナと伝説の海』の登場人物
CV:ドウェイン・ジョンソン/吹き替え:尾上松也
人であり風と海の神。モアナの冒険の仲間。
全身のタトゥーはその経歴や功績をあらわす「歩く広告板」(『ジ・アート・オブ・モアナと伝説の海』より)で、そのなかに住むミニマウイは潜在意識のような存在である。
功績や設定は実際の神話がもととなっており、その再現度は非常に高い。
冒頭で語られる伝承では、「母なる島テ・フィティの心を盗むも、直後に大地と炎の悪魔テ・カァに打ち落とされ、二度と姿を現すことはなかった」とされる。
相違点
- 釣り針は神話上で「祖母の顎の骨から作った」とされるが、『モアナ』では「神々から授かった」とされる。
- 家族にまつわる設定は「もとは捨て子だった」「海底の世界・ラロタイの守護者だった祖母ヒネがいる(ただし原案のみ)」ということ以外なにも描かれていない。
参考資料
ロズリン・ポイニャント『オセアニア神話』青土社
吉田敦彦監修・編『国際理解にやくだつ世界の神話 7』ポプラ社
後藤明『南島の神話』中央公論新社
アントニー・アルパーズ編著『ニュージーランド神話―マオリの伝承世界』青土社